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赤ちゃんの100人に6~7人が発症する “食物アレルギー”って遺伝が原因なの?

ベビーお食事
DDurrich/gettyimages

離乳食が始まるころになると“食物アレルギー”を心配する声が増えます。そこで小児アレルギーの専門医 成田雅美先生に、気になる食物アレルギーのことを聞きました。食物アレルギーになった子たちの体験談も紹介します。

関連:年々増加する食物アレルギー、皮膚トラブルとの関係は?

0~1歳児の100人に6~7人が発症する “食物アレルギー”とは!?

0~1歳児の100人に6~7人が発症すると言われる食物アレルギー。原因となる食べ物は0歳から3歳は、卵、牛乳、小麦。4歳以降は、それ以外にピーナツ・ナッツ類、果物、甲殻類が見られるようになります。
食物アレルギーの症状は、赤みや発疹(ほっしん)、かゆみ、目の腫(は)れなどのほか、ひどい場合は“アナフィラキシー”と言って、呼吸困難や血圧低下、意識障害など、一刻を争うような危険な状態になることも。
食物アレルギーというと、以前は口から食べたものが原因で発症すると考えられていましたが、最近の研究では、皮膚バリア機能が低下すると、皮膚から体内にアレルゲンが侵入し、食物アレルギーを引き起こすことがわかっています。とくに
1 アトピー性皮膚炎と診断されている
2 肌荒れや湿疹(しっしん)などがある
3 親がアレルギー体質である
場合は、食物アレルギーのリスクが高くなりがちなので、離乳食開始前にかかりつけ医に相談し、適切な治療を受けて皮膚状態が改善したら、離乳食を開始しましょう。リスクが高いからといって、ママやパパの自己判断で離乳食の開始を遅らせるのはNGです。

小児アレルギー専門医が回答! 食物アレルギーQ&A

「卵は、いつから与えていい?」「食物アレルギーは遺伝性?」など、ママやパパの気になるギモンを、成田先生に聞きました。

Q 離乳食はいつから? どんなふうに始めればいいの?

A
それぞれの発達状況に合わせて、生後5~6カ月ごろから始めて

離乳食は5~6カ月ごろに、10倍がゆ(米がゆ)から始め、徐々に食材を増やしていきます。初めて食べさせる食材は、どんな食材でも少量から与えます。
食物アレルギーを心配して、ママやパパの自己判断で、離乳食の開始を遅らせたり、特定の食物を除去したりしても、食物アレルギーの予防になりませんし、かえってリスクを高める可能性があることが研究でわかっています。

Q 卵は、食べさせ始めを遅らせたほうが安心なのでしょうか?

A
卵の開始時期を遅らせても、アレルギー発症を予防できないどころか、逆効果になる場合も!

日本の研究で、アトピー性皮膚炎のある赤ちゃん121人を、生後6カ月から卵を与えるグループ(61人)とまったく与えないグループ(60人)に分け、1歳の時点で卵アレルギーの発症率を調べました。すると、卵を与えたグループのほうが約8割も発症が少なかったという結果に。この研究から、与え始めを遅くしたほうが、卵アレルギーを発症しやすいことがわかったのです。
そのためアトピー性皮膚炎などのリスクがあるなら、皮膚症状を改善させたあとに生後5,6カ月からかたゆでの卵黄をごく少量から食べさせましょう。

Q 食物アレルギーは遺伝が原因?

A
遺伝だけが原因ではありません

食物アレルギーをはじめ、ぜんそくやアトピー性皮膚炎など、アレルギーの発症には遺伝が関係します。ただし、食物アレルギーは、肌荒れや湿疹などによる皮膚バリア機能の低下や、秋~冬生まれの場合もリスクが高まるため、遺伝だけが原因とは言えません。

Q 食物アレルギーが心配なときは、血液検査をしたほうがいい?

A
血液検査だけでは、100%診断できません

血液検査で、IgE抗体が確認されなければ食物アレルギーの可能性は低いと考えられます。しかし値が高いからといって100%食物アレルギーとは判断できず、症状が誘発されない場合もあります。そのため血液検査だけでは、診断できないと思ってください。

Q 授乳中は、ママも特定の食物は除去すべき?

A
子どもが食物アレルギーを発症していなければ、除去しないで大丈夫

ママが特定の食物の摂取を制限しても、子どものアレルギー発症の予防にはなりません。そのため栄養バランスのいい食事をとるように心がけてください。ただし、すでに食物アレルギーを発症している赤ちゃんの場合には、母乳に含まれる微量なアレルゲンでも、アレルギー症状を起こすことがあるので、医師に相談を。

3人のママに聞きました! “うちの子の食物アレルギー体験談”

食物アレルギーの症状や経過は、人それぞれ。3人の例を紹介します。

卵ボーロで赤みが! 卵と乳製品アレルギーでした

離乳食は5カ月半ごろにスタートしたものの、卵の開始が遅くなってしまい、「たまごボーロなら大丈夫かな?」と思って、8カ月ごろに2粒ほど食べさせました。すると1~2分後に、口のまわりが赤くなってブツブツが! そのまま様子を見ていたら1~2時間でひいたので、そのときは受診しませんでした。
後日、熱が出て小児科へ行き、卵ボーロの話を伝えました。血液検査の結果、卵と乳に対する数値が高く、食物アレルギーと判明! 
医師からは「卵と乳製品は完全除去し、3カ月おきに血液検査をしましょう」と言われました。
2歳の今では、生の牛乳を飲めるまでになり、卵は1歳半ごろ、食パンやクッキーなどの加工品から始め、その後、かたゆでした卵黄をスタート! 今は、卵焼きも食べられます。また乾燥肌なので、スキンケアをしっかりして予防をしています。

発症した8カ月のころ

外では、除去食のお弁当に

(Yちゃんのママ&Yちゃん・2歳)

パンがゆで反応が出たけれど、 血液検査では診断がつかず…

パンが大好きな息子。5カ月ごろに離乳食をスタートし、6カ月ごろにはパンがゆをうれしそうに完食していたんです。しかし、1回のパンがゆの量が大さじ1を超えるようになったころ、口のまわりが真っ赤に。1時間ほどすると赤みは引くのですが、パンがゆのときだけ赤くなりました。
後日、かかりつけの小児科を受診。血液検査の結果、小麦の数値はそれほど高くなく、「血液検査では、数値に表れにくいのかもしれない」と言われました。
検査後、パンがゆは小さじ1〜2くらいの範囲で食べさせていますが、目をかゆがったりすることもあり、1歳ごろに再び、血液検査をする予定です。
息子は肌状態に問題はなく、私も夫も食物アレルギーはなかったので、まさかという感じでした。少量だったからこの程度の症状で済んだのかもしれません。少しでも心配なら受診するのがいいと思います。

首まで真っ赤に反応したことも

(Nくんのママ&Nくん・9カ月)

豆腐を食べたら、全身に発疹が出て すぐに小児科へ!

肌トラブルはとくになく、5カ月の終わりにスタートした離乳食も順調に進んでいました。3週目に入って、朝9時に豆腐をふた口ほど食べさせると、12時過ぎに口と目のまわりが赤くなりました。
息子は、だんだん無口になって赤みが強くなり、全身に発疹が! 電話をしてからすぐに小児科へ。薬を服用して、血液検査を行い「症状が悪化したら、再受診してください」と言われて、帰宅しました。赤みは夕方には落ち着き、翌朝には消えました。
血液検査では大豆に反応は出なかったのですが、大豆は完全除去(しょうゆとみそは少量ならOK)。現在は、小児科で紹介してもらった総合病院のアレルギー科に通っています。2カ月後に大豆を少しずつ食べさせて様子を見る“負荷試験“を行う予定です。

アレルギー反応が出た日のRくん

(Rくんのママ&Rくん・8カ月)

関連:離乳食で3大アレルゲンはいつ、どうやって与える?新常識を専門医が解説

体験談でもありましたが、ママやパパが食物アレルギーでなくても発症することが! そのため「うちはアレルギー家系ではないから大丈夫!」とは考えないで。初めての食材は、
①1回1種類にとどめ、どんな食材でも少量から
②万一の場合に備えて、すぐに受診できる診療時間内に与える
ことを心がけましょう。また赤みなど出ても、すぐに消える場合もあるので、気になるときはスマートフォンなどで撮影しておくと診察のときに役立ちます。
(文/ひよこクラブ編集部)


■監修/成田雅美先生
(東京都立小児総合医療センター アレルギー科 医長)
医学博士。小児科医。東京大学大学院医学系研究科修了。東京大学医学部附属病院 小児科、国立成育医療研究センター アレルギー科などを経て現職。専門は小児アレルギー学。

■参考/「ひよこクラブ」2019年10月号「最新版 気になる食物アレルギーなんでもQ&A」

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