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インフルエンザ流行が早まったのはラグビーW杯影響? 長期間の注意が必要

彼女のテディを抱きしめる愛らしい小さな熱狂の女の子
DEBOVE SOPHIE/gettyimages

今回のテーマは、「油断できない、インフルエンザの予防策とかかったときの対処法」についてです。今季のインフルエンザの流行が早まった背景には、昨秋のラグビーW杯の影響がある…という専門家の指摘も! 早まったからといって流行が早く終わるわけではありません。
2才と4才のお子さんを子育て中の小児科医・泰道麗菜先生が、日々の診療の中で、ママ・パパたちに伝えたいさまざまな情報を発信します。

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インフルエンザは日本だけでなく、世界中で流行している!

今シーズンはインフルエンザの流行が例年より早まり、昨年9月ごろからインフルエンザによる学級閉鎖や感染への注意喚起のニュースが流れ世間を騒がせました。国立感染症研究所の報告では、11月中旬には全国的な流行期に入ったと発表され、「新型インフルエンザ」として世界的に大流行した2009年に続いて過去2番目、という異例の早さでした。

インフルエンザの流行が早まった背景には、昨秋日本中を歓喜に包んだラグビーW杯の影響が指摘されています。インフルエンザは日本では冬に流行する感染症として知られていますが、毎年世界中で流行しており、地域によって流行時期が異なります。オーストラリアやニュージーランド、南アフリカなどを代表とする南半球では6月〜9月が主な流行時期であることから、おそらく海外からの旅行者が日本へインフルエンザウイルスを持ち込んだ可能性が高いと言われています。
流行入りが早かったとはいえ、年が明けてもなお流行は続いています。インフルエンザは通常の“風邪”と混同されがちですが、原因となるウイルスが違いますし、症状も経過も違います。正しい知識を持って、対応することが大切です。

重症化の危険も。疑わしいときは必ず受診しよう!

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因で起こる感染症です。突然の高熱(通常は38度以上)から始まり、全身倦怠(けんたい)感、筋肉痛、頭痛、関節痛などの強い全身症状を伴うのが特徴で、その後、せきや鼻水、咽頭(いんとう)痛などが現れます。
小さなお子さんの場合には、全身症状を訴えることは難しいですが、高熱とともにぐったりすることが多いです。

ただし、ワクチン接種をした人は、微熱だったり、倦怠感が強くなかったりすることがあり、その場合は風邪との区別が難しくなります。症状が典型的でなくても、周りでインフルエンザが流行していたり、明らかな接触があった場合には、インフルエンザを疑って行動した方がいいでしょう。


知っておいてもらいたいことは、インフルエンザは通常のかぜより感染力が強いこと、気管支炎や肺炎、脳症などの合併症や重症化が起こりやすく、免疫力が弱かったり低下している乳幼児、お年寄り、もともと持病を持っている人は入院のリスクが高かったり命にかかわることもあるということです。

インフルエンザは、健康な人であれば大抵の場合、治療をしなくても1週間程度で自然に治ります。ただし、症状が出てから48時間以内に抗インフルエンザ薬を飲むと発熱期間が1〜2日短くなると言われており、本人の症状を早く和らげることはもちろん、それにより合併症や重症化のリスクを減らし、周囲への感染拡大を防ぐことができます。

「インフルエンザかな?」と思ったら、むやみにほかの人と接触することは避けて、自己判断はせずに病院で診断を受けましょう。治療薬は指示されたとおりに服薬すること、指示された期間は外出を避けることが大事です。

学校保健安全法では「発症したあと5日を経過し、かつ、解熱したあと2日(幼児の場合は3日)を経過するまで」を出席停止期間としています(ただし、病状により医師が感染のおそれがないと認めたときは、期間が変更になることがあります)。

ワクチン接種のほかにも、自分でできる予防策は何?

インフルエンザ流行に備えてできる予防策としては、以下の4つが挙げられます。

①流行前のワクチン接種
→家族がワクチンを打って感染を防ぎましょう
②人混みのあるところへの外出は避ける
③マスク着用・手洗い
→乳幼児の場合は手拭い、アルコール消毒でも◎
④部屋の室温・湿度管理
→室温20度以上、湿度50〜60%が望ましいと言われています
④十分な睡眠とバランスのよい食事
→免疫力を高めるのに有効です

インフルエンザワクチンは発症後の重症化や死亡リスクを減らす効果がありますが、接種していればインフルエンザにかからないわけではありません。ワクチンを接種しないでインフルエンザにかかった人のうち、ワクチンを接種していれば防ぐことができた人の割合を“有効率”と言います。成人では50〜60%、1才以上の小児では20〜60%、6カ月〜1才未満の乳児ではさらに効果は下がると言われています。
有効率から考えると、1才未満の乳児はお子さん自身が積極的にワクチン接種するよりも、家族からの感染を防ぐために、家族がワクチンを打ってインフルエンザに感染しないようにすることの方が意義が大きいです。ただし1才未満で集団生活をしているような、感染機会の多いお子さんには、お子さん自身に接種することをお勧めします。
また、マスクや手洗いの徹底は小さな子どもたちにとってはなかなか難しいものです。集団生活の場である保育園や幼稚園、小学校などでは瞬く間に感染が広がる傾向にありますので、まわりで流行している時には、お子さんの症状に注意して早めに対応してあげること、またお子さん自身が感染を広げないことが大切です。

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クリニックで診療していると、家族内でインフルエンザ感染者が1人出ると、数日後にまた1人、さらに数日後にもう1人…と、次々とうつっていくきょうだいたち、家族をたくさんみます。
先日、お子さん2人が立て続けにインフルエンザにかかり、受診に連れてきたお母さんは自分自身もインフルエンザになって、「今月は2週間以上会社に行けません…」と嘆いていました。
看病に追われていると、いつの間にか自分もうつっているということはよくありますよね。ママが倒れると子どもたちも大変です。子どもたちの予防はもちろん、ママ自身もしっかり予防対策をしてくださいね。(監修・文/泰道麗菜先生 構成/ひよこクラブ編集部)


■泰道麗菜先生
神奈川県小田原市にある横田小児科医院の小児科医。アレルギー疾患を専門に、大学病院の小児科などを経て2018年より現職。2人のお子さんのママという目線からも、地域のママ・パパに寄り添った診療をしています。

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