“いい親になろう”と思いすぎていた。パパの育児漫画が話題・吉本ユータヌキさんを直撃
Twitterのフォロワーが9万人超えの吉本ユータヌキさんは、パパの目線で描く育児マンガ「おもち日和」を投稿している人気マンガ家・イラストレーター。インタビューの前編「息子がイヤイヤ期真っ只中!パパの育児漫画が話題・吉本ユータヌキさんを直撃」では、吉本ユータヌキさんが漫画を描き始めたきっかけや、お子さん2人の近況をお聞きしました。
後編では、ユータヌキさん流の子育てや2人目の育児について教えてもらいました。
プロフィール/吉本ユータヌキ
大阪出身のマンガ家・イラストレーター。娘・おもち(4歳)、息子・ぼうろ(2歳)の育児マンガ「おもち日和」をTwitterや Instagramにアップしている。「おもち日和 1」を発売中。
最初は“いい親”になろうと張り切りすぎていた
――育児をするうえで大切にしていることはありますか?
「育児も家事もやるべきことはしっかりやりながらも、抜くところは抜くようにしています。娘が生まれてすぐのころは『いい親でいないといけない』と思いすぎて、あれやこれやとキッチリしようと張り切りすぎて、すごく疲れてしまったので、少しずつ手を抜くようになってきました。
今では部屋が散らかったまま翌日を迎えることもあるし、週末は全力で休むために外食をしたり、時短家電も積極的に取り入れるようになりました。肩の力抜いて毎日楽しくすごせるように意識しています」
――初めての育児で悩んだことは何かありますか?
「出産と同じ時期に引っ越し・転勤・おもち日和の連載が始まったりと生活環境がガラッと変わったこともあり、毎日てんやわんやでした。なにより夜泣きが多い時期は地獄のようで、毎日のように月明かりに照らされながら、泣きじゃくる娘を抱えてバランスボールに座って小1時間ボヨンボヨンしていたので感情が無くなるかと思いました」
1人目で経験値がアップ!
――2人目の育児で変わったことはありますか?
「1人目の時に比べると楽になりました。そこまで慎重になりすぎなくても良かったなと思う部分が見えてきたり、一度経験しているから乗り越えられることが多いですね。とは言いながらも、2人だからこそ生まれるトラブルがあるので、それはそれで大変です(笑)。取り合い・ケンカ・娘の赤ちゃん返りとか。そういうこともあり、愛情も厳しさも偏らないようにできるだけ平等に接するようにしています」
――お気に入りのエピソードはどれですか?
「(娘・おもちちゃんのエピソード)これは一晩に渡る伏線を全力で回収されるような大どんでん返しで、思わず幼稚園でツッコんでしまいました(笑) 。オチでぼくが結構ひどい扱いをされるって話をよく描くんですけど、子どもたちはまったく悪気がないから面白いです。当然怒らないし、なんなら『よし、ネタができた!』と内心ガッツポーズしてるぐらいです。漫画にできるからこそ寛容で入れるってことはあるかもしれないです」
「(息子・ぼうろくんのエピソード)これも笑ってしまいました。息子はちょっと天然なのかな?って思うエピソードが多いんですけど、その中でもこの話は特に好きです。息子はなによりも食べることは好きで、1日中食べ物を探すぐらい食いしん坊なので、こういうネタは尽きないです」
育児中、いいことばかりじゃないけれど…
――最後に「たまひよ」世代の子どもを育てているママ・パパにメッセージはありますか?
「子育てってまぁ〜〜〜〜〜大変ですよね。ぼくはできるだけ楽しい思い出だけを描くように意識しているんですが、実生活では子どもたちにイライラしたり、『強く叱ってしまったかな…』と夜な夜な落ち込んだりする日々です(どうしようもなくなったときは爆食いして気持ちを沈めます)。
で、このインタビューを読んでくださっている方の中にも、育児疲れしている方も多いと思います。そんなときこそ積極的に息抜きするようにしてもらいたいと思いますし、自分の漫画が役に立てればと思っています。がんばりすぎない程度にがんばりましょうね!」
いつも明るく楽しいマンガを届けているユータヌキさんですが、リアルな育児ではたくさんの葛藤があると話してくれました。育児の大変さを痛感しているからこそ、ママ・パパの心をホッと和ませる育児マンガが描けるだなぁといろんなお話を聞かせていただいて改めて思いました。「おもち日和」のほかにも、食レポマンガなど面白いエピソードがたくさんあるので、ぜひInstagramやTwitterをチェックしてみてくださいね♪(文・清川優美)