新妻聖子 もうすぐ2歳息子の激しいイヤイヤに、ブッダの心境で対応
今月のテーマは“息子さんの寝言とイヤイヤ期”。ミュージカル女優の新妻聖子さんが、2018年7月に生まれた息子さんの初めて育児に奮闘する様子をユーモラスにつづる月1連載「新米母と息子の備忘録」第15回目です。
息子の寝言に、驚きと爆笑の日々!
最近、息子が夢を見ているようなのです。先日、初めて寝言を言っているのを聞いたのですが、ムニャムニャ系ではなくて、はっきりとしゃべっていて相当面白かったです。言っている内容は聞き取れませんでしたが、普通にだれかと会話をしている感じで、二言三言しゃべったらまたすぐに寝てしまいました。子どもってあんなにクリアに「寝言」を言うのですね…寝ぼけている感ゼロのハキハキとした口調にびっくりです。
怖い夢を見ることもあるみたいで、昨日は深夜に突然ギャン泣き。いつもは泣いて起きたときも背中をトントンして髪の毛をなでてあげるとすぐ寝てしまうのに、昨日は全然ダメ。「もちちゃうー!」と泣き叫びながら私にしがみついてきたので「???」となっていたら、夫が冷静に「『落ちちゃう』じゃない?どこかから落ちる夢を見たんだね」と。なるほど。
おびえた様子で泣きじゃくっていたので、抱っこひもを収納棚から引っ張り出してきて(久々に使うとあらためて抱っこひもって優秀)、抱っこで泣きやむのを待ってから添い寝しました。しばらくすると安心して眠ってしまいましたが、寝息を立てながら今度は突然「ははっ」と笑ったんですよ!新生児の生理的微笑とは違う、新入社員が上司に気を遣って笑うみたいな乾いた笑いで(笑)、私は暗闇で静かに爆笑しました!
激しいイヤイヤには、ブッダの心境で対応
間もなく2才になる息子。日々の言動すべてが面白くてかわいくてしかたがないのですが、もちろんイヤイヤ期でもあるので、手を焼くこともしばしば。延々「やだやだ」と泣き叫ばれると、やはりキツイものがあります。耳と空気をつんざくような子どもの容赦ない泣き声、あれにはだれでも心をかき乱されますよね。泣かれたときは「私はブッダ」と自分に言い聞かせて心を落ち着かせるようにしているのですが(笑)、「無」になるのってなかなか難しい。
「子どもは泣くのが仕事」と昔からおばあちゃんがよく言っていたなぁと、この古典的なフレーズを最近よく思い出しています。いとおしいわが子に泣かれると「私がダメなのかな、何がいけなかったのかな」と落ち込むことも多いから、「子どもは理由がなくても泣くんだ」というスタンスも時には必要ですね。うん。
間もなく息子は2才。私も新米母として満2才です
私が床でうつぶせでストレッチをしていると、「ママ、だいぶーぶ?(大丈夫?)」と背中をなでてくれる息子。添い寝のときに私の顔を抱き寄せて「ぎゅー。だーいち(大好き)」と言ってくれる瞬間はもう幸せすぎて死んでもいいと思うくらい(笑)。息子の癒やしパワーは計り知れません。へこんでは癒やされて、私も新米母としてまもなく満2才です!
今月の買ってよかったもの! 「ゴム製のドアストッパー」
子どもはドアの開け閉めが大好きなので、指を挟んでしまわないかと気が気ではありません。このドアストッパーがあれば、風などでドアが勢いよくバタンと閉まるのも防げて安心。100円ショップにも似たような商品がありますが、わが家のドアにはネットで見つけたこの形状がぴったりでした。ドアと同じ色を選べば悪目立ちもしませんし、各部屋のドアに挟んであります!
文/新妻聖子さん 構成/ひよこクラブ編集部
イヤイヤ期真っ最中とはいえ、起きているときだけでなく、寝ているときにも新妻さんに笑いを届け、癒やしてくれる息子さん。読んでいるだけで、こちらまで癒やされます。もうすぐ2才になる息子さんと、新米母2才になる新妻さん。ますますパワーアップしたお2人のエピソード、次回もお楽しみに!
新妻聖子さん(にいづませいこ)
Profile
1980年生まれ。2003年に5000倍のオーディションを突破して、「レ・ミゼラブル」で初舞台に立つ。その後、数多くのミュージカルに出演。ニューアルバム『Colors of Life』が好評発売中。
<今後の出演情報>
2020年 7/20〜7/25 SHOW-ISMS「DRAMATICA/ROMANTICA」出演
8/14〜8/25 「The Musical Concert at Imperial Theatre」出演