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高校生でもなる「くすくす笑い失禁」って?気になる子どものおもらし【ママ泌尿器科医】

ノートに鉛筆を持つ女の子
Hakase_/gettyimages

ママであり泌尿器科医でもある岡田百合香先生は、実は自身が幼少期にたびたびおもらしをしていたそう…。今回は、おむつがはずれてから就学前くらいまでの子どものおもらしについて、深く掘り下げます。「お母さんのためのおちんちん講座」ママ泌尿器科医#8。

子どものころに、しょっちゅうおもらしをしていた私…

こんにちは。今回は「昼間の尿失禁(おもらし)」についてお話します。

幸いにも生来健康体の私ですが、小学生から高校生くらいの期間は「笑うと尿がもれてしまう」という症状を抱えながら学校生活を送ってきました。
授業中の先生の冗談や友だちとのおしゃべりで爆笑したとき、自分の意思とは関係なく尿がもれてしまうのです。

トイレに行った直後だとそれほど出ないのですが、ちょうど膀胱に尿がたまっているタイミングだと、膀胱内の尿が全部出てしまう勢いでもれました。
そんなときは当然、ズボンやスカートまでしっかりぬれるのですが、「うわー、またやっちゃった」とわりと冷静で(笑)。

困ってはいたのですが、毎日というわけではないし、大人に相談するとか病院に行くという発想はありませんでした。
周囲にバレていたのかはわかりませんが、少なくとも指摘されたことや、からかわれたことはなく、それなりに楽しい学校生活を送りながら「みんなもそういうことあるのかな?私だけなのかな?」という感覚で過ごしていました。

笑ったときにおもらしをしてしまう病気は、女児に多く、自然と治ることが多い

泌尿器科医になり、医師用の教科書で「giggle incontinence」=「(くすくす)笑い失禁」という病名を知ったとき、「これだ!」と長年の謎が解けました。教科書では「まれな病気」と紹介されていたのですが、私のように、必ずしもみんなが病院を受診するわけではないでしょうから、実際にはそこそこ患者数はいるのではないかと思っています。

この「(くすくす)笑い失禁」は女児に多いといわれ、成長とともに自然に治ることがほとんどです。大人の女性がなりやすいものに「腹圧性尿失禁」がありますが、これとはしくみが異なります。(小児の腹圧性尿失禁は大人と比べるとまれですが、報告はあります)

おむつがはずれてから就学前くらいまでの子ども時代の失禁の問題点として、以下のことを実感しています。

・そもそも自分の排尿状況が正常なのか異常なのかがわからない(知識、情報がない)
・「痛い」「すごく困る」という状況でない限り、自分から大人に相談しようと思わない

私の体験も含め、尿もれに関する情報を発信することで、誰かの悩み解消や相談するための一歩につながるといいなと思います。

子どものおもらしで親が気になることQ&A

さて、私の体験談を中心にお伝えしてきましたが、ここからは子育て中のみなさんが気になる「子どもの昼間のおもらし」について、Q&A方式でお伝えしますね。

Q. 通常、昼間のおもらしは何才までになくなるのですか?

A.
一般的には5才までに昼間のおもらしはなくなります。翌年から小学校に入学することも考慮し、5才の時点で昼間のおもらしが続いている場合には、治療の対象と考えます。
ちなみに、「おもらし」は下着や服までびっしょりぬれてしまうものだけでなく、下着が少し湿る程度のものも含みます。

Q. 5才以降で子どものおもらしに気づいたら、病院に行ったほうがいいんですか?

A.
子どもの昼間のおもらしの大半は機能的な問題(尿に関する臓器などに異常はないけれど、それらがまだ上手に自分の仕事・役割を果たせていない状態)であることがほとんどで、大半が年齢とともに自然によくなっていきます。
とはいえ、中には病気が隠れていることもあります。尿に関する臓器・神経の生まれつきの異常や、感染症、便秘、心理的な問題(精神的なストレスや虐待)など、その原因はさまざまですが、診断のためには病院での検査が必要です。
また、おもらしは子どもの自尊心を大きく傷つけ、保護者の方の不安も大きくなりがちです。ぜひ病院に行って相談してみてください。

Q. 子どもの排尿に関することで、普段、大人が気をつけることは?

A.
子どもは自分の排せつの状態が人と違うのか、病的なのかを自分で気づいて、それを大人に伝えることはとても難しいです。保護者の方は次のような様子がないか気にしてみてください。
・トイレにあわてて行く、かけ込む
・排尿を我慢する姿勢が見られる→もじもじする、
【男児】おちんちんを手で押さえる
【女児】座ってかかとで股を押さえる 
・下着や服が湿っている

これらの様子をみつけた場合は、「普段おしっこがもれそうになる?どんなときに?」「実際にもれてしまうことがある?」「何かおしっこのことで困っていること、気になっていることはない?」
といった内容を子どもに聞いてみてください。穏やかな口調で、まわりに人がいない状況で聞くのがポイントです。
その上で、子どもの同意を得て一緒に病院に相談に行くのがいいと思います。程度が頻繁だったり、子どもの悩み具合が強ければ早めに受診するのが望ましいですが、あまり病的な感じがしなければ、予防接種や健診のタイミングで相談するのでもかまいません。

そして、これがいちばん大事なのですが、もしお子さんがおもらしをしていたとしても、絶対にしかったり責めたりからかったりしないでください。不安になる保護者の方の気持ちはよくわかります。ただ、いちばん傷つき不安になっているのはお子さん自身です。
排せつのコントロールは気合や努力でどうにかなるものではありません。
しかったり責めたり、からかったりすることは百害あって一利なしです。(叱責などが原因でおもらしが悪化することもあります)

難なくトイレで排せつできるのは当たり前のことではありません。
尿をためて出すというのは、とても複雑かつ高度な、臓器・神経・筋肉・脳の連係プレーの結果です。
大人のみなさんも、覚えていないだけで幼少期までは全員おもらししているし、今後加齢に伴って大多数の方が尿漏れ、頻尿、尿の出しにくさなど、何らかの尿トラブルに悩むことでしょう。

お子さんが尿のことで困っていないか、やさしく見守りながら、困ったときには私たちに相談してくださいね。

文・監修/岡田百合香先生 構成/ひよこクラブ編集部

“おもらし”の中にもさまざまな種類があり、程度もそれぞれ違うのですね。デリーケートなことだから、親にも言い出しにくい問題。ますは排尿のことで困っている様子がないか、落ち着いて見守るのが大切でしょう。次回も、「子育てと排尿」にまつわる話をお送りする予定です。お楽しみに!


岡田百合香先生(おかだゆりか)

Profile
泌尿器科医。愛知県在住。総合病院の泌尿器科に勤務する傍ら、乳幼児の保護者を対象にした「おちんちん講座」や、思春期の学生向けの性に関する授業などを行っている。現在2才男児の子育て中。

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