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離乳食「食べさせる姿勢」が大切な理由&食事用の椅子の選び方って?【専門家】

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eggeeggjiew/gettyimages

離乳食を食べさせるとき、赤ちゃんの姿勢を気にしたことがありますか?マナーの問題と思うかもしれませんが、実はそれだけではないのです。正しい姿勢で食べさせるかどうかは、食の発達に影響する可能性があると言われています。その理由や正しい姿勢、正しい姿勢で座りやすい食事用の椅子の選び方について、管理栄養士の太田先生に聞きました。

正しい姿勢で座れる椅子を選ぶと、食べるのが上手になる

“うまくモグモグ、カミカミできていない”‟遊び食べが多い“‟すぐ立ち上がってしまう”などの離乳食の悩みを抱えているママやパパは少なくありません。上手に食べられない、集中して食べてくれないのは、『離乳食のメニューに問題があるのかな』と思いがちです。

「もちろん、それも理由の1つかもしれませんが、加えて検討したいのが、離乳食を食べるときの赤ちゃんの姿勢についてです。以下のような状態になっていないか、確認してみましょう。

・前かがみになりすぎている
・椅子の背もたれが大きく倒れている
・テーブルが高すぎる
・足がブラブラしている

1つでも当てはまる場合は、すぐに姿勢を見直しましょう。正しい姿勢で座るのが難しい状態になっている可能性があります」(太田先生)

姿勢が崩れていると、「食の発達」を妨げることも

前かがみになりすぎるなどで背筋が伸びず、顔が下を向いた姿勢になると、うまくあごの筋肉を使えないため、モグモグ、カミカミがうまくできません。またかき込むような食べ方になり、誤えん(食べ物が気管に入ってしまうこと)もしやすくなると言います。

「椅子の背もたれが大きく倒れていたり、テーブルが高すぎると、頭が上向きの姿勢になってしまい、まる飲みしやすくなります。結果、誤えんにつながりやすいですし、あごの筋力を十分に使わなくなります。
足がブラブラしていると、あごや舌に力を入れにくいため、うまく食べ物を押しつぶして食べにくくなります」(太田先生)

いずれの場合も、うまく食べられないと食事に集中しにくくなり、椅子から立ち上がってしまったり、遊び食べを始めやすいと考えられます。
また、その状況が続くことで、しだいに食事に興味が持てなくなってしまうことも心配です。

「食事に集中でき、あごの筋力全体を使って上手にモグモグ、カミカミできるように、早めに正しい姿勢に改善しましょう」(太田先生)

大人の生活スタイルと赤ちゃんの成長に合わせて椅子を選んで

赤ちゃんの食事用の椅子には、大きく分けてベビーラック、ローチェア、ハイチェアがあります。ベビーラックは、生まれてすぐからベッドとして使って、そのまま離乳食用の椅子として使うことが多いでしょう。ただ、大きくなってくると食事用の椅子としては、使いにくくなってくるかもしれません。

「ローチェア、ハイチェアのどちらを選ぶかは、大人が食事をする環境に合わせて選ぶといいでしょう。ローテーブルの家庭では、ローチェア、ダイニングテーブルを使っている家庭なら、ハイチェアにして、家族と同じ目線で食事ができる椅子にするのがいいでしょう」(太田先生)

ハイチェア

高さのある食事椅子。大人がダイニングテーブルで食事をしている場合は、ハイチェアが便利。3才までなど長く使用できるものが多い。赤ちゃんも大人と同じ目線で食事を楽しめるのが利点。

ローチェア

高さの低い赤ちゃん用の椅子。テーブルが取り外せるものや、ベルトつきのものまで、タイプはさまざま。ローテーブルで食事をしている家庭におすすめです。

ベビーラック

可動式でリクライニング機能つきの高機能なベッド&チェア。腰がすわる前の
赤ちゃんでも無理のない角度で座らせることができ、高さを変えられるものも。

みんなが使っている食事椅子を調査!

たまひよアプリユーザーにどんな食事椅子を使っているか聞いてみると、以下のような結果に。

ハイチェア 552人
ベビーラック 132人
ローチェア 369人
その他 208人
※アンケート対象:たまひよアプリユーザー(0歳~2歳までのお子さんをお持ちの方)、時期:2022年2月実施

ハイチェアを使っている人が多いようです。その他では、ハイローチェアやバンボを使っているという声も。

正しく座れる食事椅子の選び方と調整のしかた

ローチェア、ハイチェア、いずれの場合も、選ぶときは以下の点に注目しましょう。

□背もたれと背中が離れすぎていない
□足が椅子の踏み台か床にしっかりつく
□ベルトやガードがついている
□(9カ月以降の場合)食事をするテーブルにひじがつける

「背もたれと背中が離れてすき間があいてしまうと、背筋が伸びた姿勢を維持できず、背もたれに寄りかかって姿勢が崩れますし、足全体がしっかりついていないと、あごや舌に力を入れることができません。ベルトやガードは転落防止にも大切です。
9カ月ごろになって手づかみ食べをさせたいころには、テーブルにひじがつけることも大切です

もし購入済の椅子のサイズが大きく、現状、赤ちゃんに合っていないと感じるときは、以下の方法で、調節してみましょう」(太田先生)

背もたれと背中が離れてしまう場合

姿勢が安定するように、たたんだタオルやクッションなどやわらかいものを挟んで、すき間を埋めてみましょう。

足が踏み台にしっかり届かない

しっかり足裏がつくように、踏み台にジョイントマットなどを重ねて高さを調整しましょう。かための素材を選ぶのがポイント。高さがあれば、使用前のティッシュ箱でもOKです。

椅子選びでは、安全面のチェックも大事

食事用の椅子を選ぶとき、正しく座れるものを選ぶことは大切ですが、同様に大切なのが、安全面のチェックです。

「とくにハイチェアは高さがあるため、思わぬ事故につながる心配もあります。以下の点をよくチェックしましょう」(太田先生)

ベルトがついている

転落事故を防止するため、ベルトは必須。ハイチェアからの転落で頭部を損傷する事故は多発しています。座らせたら必ずベルトをしっかり締めることを忘れずに。

指が入るようなすき間がないもの

たとえば椅子に装着するテーブルと椅子との間に、指を挟みそうなすき間や穴がないか確認しましょう。

安定感があるもの

赤ちゃんが足でテーブルを蹴った拍子に椅子ごと後ろに転倒したという事故も。安定感のあるものを選ぶことはとても大切。安全基準を満たしているかどうかをチェックしましょう。


写真撮影/アベユキヘ イラスト/あきばさやか 取材・文/笹川千絵、ひよこクラブ編集部

監修/太田百合子先生

離乳食を食べさせるときの姿勢と食の発達に密接な関連があるようです。遊び食べや小食など、離乳食に関するお悩みを抱えているママやパパは、ぜひ赤ちゃんの食事の際の姿勢にも目を向けてみましょう。


参考/『ひよこクラブ』2020年11月号「赤ちゃんの”食“への意欲が変わる!離乳食チェアの選び方」

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