「魔の2歳児」を終えてみて[夫婦のじかん大貫さんのママ芸人日記#100]
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるコラム連載「ママ芸人日記」、今日も始まります!
【第100回】「魔の2歳児」を終えてみて
イヤイヤ期が最も盛んになる2歳頃のことを、俗に「魔の2歳児」と言ったりするようですが、実は結構私も恐れていました。
子どものいる友だちに聞いても、イヤイヤ期は大変だったという話が本当に多かったからです。
また、育児雑誌やSNS等でも度々「魔の2歳児」について取り上げられており、どんなに大変なのだろうと尻込みしていたところがあります。
息子ももうすぐ3歳。
「魔の2歳児」を経験してみて思うことは、「言われているよりも大変ではなかった」ということです。
結構なハードモードをイメージしてしまっていたというのもありますが、私の場合は新生児期の方が余程大変でした。
育児に慣れていないというのもありますが、頻回授乳や寝かしつけなど、慢性的な睡眠不足の中、一体何が原因で泣いているのかもわからないことが多かったですし、文字通り手探り状態でした。
それに比べて2歳児というのは、言葉が通じるんです!
これが本当にありがたく、何で機嫌が悪いのかもわかりますし、天邪鬼な感じで反対のことを言っていても態度でわかりますし、赤ちゃんの頃のまったくわからない感が無いのです。
また、新生児の頃は授乳があるため、夫と私ではどうしても私の方が育児の比重が大きくなってしまうものでした。
しかし2歳にもなると本当に半々な比重で育児を協力してできることもあり、精神的にも余裕ができてきていたと感じます。
確かにイヤイヤ期というだけあって、何を言ってもどうしたってダメというシチュエーションは多々ありましたが、夫が頑張って、私が頑張って、と交互に試行錯誤していくことで、いっぱいいっぱいにならずにすんでいたと思います。
息子が1歳半の頃、川崎病になり約2週間の入院を経験したことがあったのですが、川崎病というのはとにかく機嫌が悪くなり、その機嫌の悪さたるや、本当にスーパーハードモードでした。
病室で泣きわめいてしまうと迷惑になるので、泣き叫ぶ息子を抱っこしたままひたすら病院の廊下を一日中歩きまわり、なだめ……という日々をイヤイヤ期の前に経験してしまったというのも大きいかもしれません。
恐れていた「魔の2歳児」を終えてみて思うことは、2歳児は天使な面もたくさんあるということです。
言葉を覚え、「ママ、大好きだよ」、「ママの手、ずーっと好きなんだ」、「パパとママと3人で結婚する!」等々、とんでもなくかわいらしい言葉を次々に繰り出してくれるのです。
どんな栄養ドリンクよりも元気いっぱいになれます。
また、「そこの扉開いてるから閉めてくれる?」、「そこのティッシュ取ってくれる?」等々、ちょっとしたお手伝いも率先してやってくれたりもします。
「魔の2歳児」という言葉の陰に隠れた天使な一面も、しっかりと存在しているのです。
これから2歳を迎える皆様の心が少しでも軽くなりますように。
そして、悪魔が出てきてしまった際は、周りの方と協力して乗り切っていってくださいね。
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
吉本興業所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。
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