【1歳/2歳】間違った習慣が身につく前に覚えたい! 子どもの歯磨きのポイント6
子どもの歯磨きは、正しい基本をきちんとおさえたいもの! 子どもが自分で磨く歯磨きは、朝と夜の1日2回が基本。ママやパパが磨いてあげる仕上げ磨きは、朝または夜の1日1回はしっかり行うのがおすすめ。子どもの歯磨きや仕上げ磨きの基本を、クラジ歯科医院 院長・倉治ななえ先生に聞きました。
磨く前に知っておこう!歯磨きのポイント6
歯ブラシの持ち方や磨くときの姿勢など、覚えておきたい6つのポイントを紹介します。
歯磨きのポイント
Point1 歯ブラシは、子ども用と仕上げ磨き用を用意
子ども用歯ブラシは月齢に合ったものを用意。仕上げのときは、仕上げ磨き用の歯ブラシを使います。仕上げ磨き用は、グリップが長いものを選ぶと磨きやすいでしょう。毛先はやわらかいタイプで、子どもの下の前歯3本分くらいの大きさが目安。毛がかたいタイプや、毛先が大きいタイプは子どもが嫌がります。
Point2 歯磨きを習慣にする
歯磨きは、できるだけ早いうちから習慣にすることがカギ! 習慣化しないときは、次のことを試してみて。
●子ども用の歯ブラシを用意して、1日2回、食後などに自分で磨かせて、まずは歯ブラシの感覚に慣れさせる。
●「歯磨きしよう」ではなく、「歯磨きの時間だよ」とママ・パパが主体となり、毎日声をかける。
●入浴後に磨いて、絵本を読んで寝るなどルーティンにする。
●少しでもできたら、「頑張ったね」とほめたり、「ピカピカで気持ちいいね」と声をかけたりする。カレンダーにシールをはるなど、ごほうびを用意するのもいいでしょう。
●歌いながら磨いたり、人形の歯を親子で磨きながら「○○ちゃん、歯磨き嫌だって」「でも磨かなきゃむし歯になるよね? 磨いてあげよう」と声をかけたりするなど、楽しい雰囲気の中で歯磨きの大切さを伝える。
仕上げ磨きのポイント
Point3 仕上げ磨きは朝・夜1日2回行うのが理想
仕上げ磨きは朝(起床後か朝食後)と、夜(夕食後か就寝前)の1日2回が基本。朝、仕上げ磨きをするのが難しいときは夜、ていねいに磨きましょう。500ppm以下のフッ素入り歯磨き剤を少量つけて磨くとベスト。歯磨き剤の量の目安は、つめ切りで切った子どものつめ程度です。
Point4 磨く姿勢は、あお向けが基本
子どもをあお向けにして、ママ・パパの股の間に子どもの頭を挟んで磨きます。この姿勢だと、口の中をのぞき込みながら磨けます。また歯ブラシを持った手の小指を子どもの頬やあご、こめかみに置いて支点を作ると、安定して歯ブラシを動かせます。
嫌がって動くときは、あお向けのまま子どもの腕と脚をママ・パパの脚の下に挟んで磨きます。どうしても嫌がるときは椅子などに座らせて、後ろからしっかり頭を支えて磨いてもいいでしょう。
Point5 シャカシャカ磨きで、力を入れ過ぎない
余計な力を入れず、毛先をこまかく動かせるように、ペンを持つように毛に近い部分を持ち、毛先を歯に当てて小刻みに動かす“シャカシャカ磨き”をします。磨く力は100~120gが目安。はかりで量って確認してみましょう。力を入れ過ぎたり、歯ブラシを大きく動かしたりして磨くと、痛くて嫌がる原因に。
生活習慣のポイント
point6 ダラダラ食べはNG!
歯磨きをきちんとしていても、“ダラダラ食べ”をしては意味がありません。食事をちょこちょことったり、頻繁におやつを食べたりすると、口の中はむし歯になりやすい状態に。食事とおやつの時間をきちんと決めて、その時間以外はなるべく食べ物を与えないようにしましょう。
むし歯を防ぐためには、甘くて歯にくっつきやすいキャラメルやグミ、イオン飲料、ジュースなどの甘くて酸っぱい飲み物は避けるようにするといいでしょう。
“子どもの歯磨きの基本”は役に立ちましたか? 歯磨きのたびに嫌がって大泣きされると「まあ、いいか…」と、つい手を抜くママ・パパもいるかもしれませんが、むし歯予防のためには1日2回磨きを習慣にすることがポイント! 嫌がって泣く場合は、歯ブラシや磨くときの力加減を見直したり、磨く姿勢を変えたりすると、嫌がらなくなるかもしれませんね。(取材・文/麻生珠恵・ひよこクラブ編集部)
監修/倉治ななえ先生(クラジ歯科医院 院長、日本歯科大学附属病院 臨床教授)
子どもが本来持っている“歯と口が健康になる力”を歯科医の立場で引き出す「子育て歯科」を提唱。『夢は矯正いらず“子育てできれいな歯並びを!”』(主婦の友社)など著書多数。
参考/1才2才のひよこクラブ2018年冬春号「歯磨き応援ポスターで、親子で楽しくむし歯予防!」より