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【医師監修】赤ちゃんのおむつかぶれ 「原因」と「いますぐできる対策」

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GOLFX/gettyimages

おむつかぶれは大多数の赤ちゃんが一度は経験する悩みです。
かぶれがひどくなるとおしっこやウンチのたびに痛み、その度に赤ちゃんが大泣きしたり、ウンチをするのを我慢して便秘になってしまうことも。そうならないように、できるだけ軽いうちに治してあげることが大切です。
おむつかぶれの予防&ケア方法を「かたおか小児科クリニック」院長 片岡正先生に教えていただきました。

おむつかぶれってどういうもの?

おむつかぶれは、肛門やおむつがあたっている皮膚に起こる炎症で、最初は皮膚が赤くなるだけですが、ひどくなると赤いブツブツ(丘疹 きゅうしん)ができ、重症になると皮膚がむけてジュクジュクして、排尿や排便のたびに痛がります。
紙おむつのギャザーがあたる部分もできやすい場所で、便がゆるいほどできやすく、治りにくいもの。ウンチがやわらかく回数が多い低月齢のころや、夏に多く見られます。

症状が似ている「皮膚カンジダ症」に注意!

おむつかぶれと似た症状が出るのが、カンジダ菌というカビ菌が原因で起こる「皮膚カンジダ症」です。皮膚カンジダ症はおむつが直接触れていないくびれやしわの中にブツブツが出て薄皮がむけたり、小さな水泡や膿(うみ)をもった膿疱(のうほう)ができます。おしりに限らず首回りにも湿疹が出るのも特徴です。
おむつかぶれと様子が違うと感じた場合は、まずかかりつけの医師に相談しましょう。

原因は赤ちゃんの肌への「刺激」

おむつかぶれになる原因は主に、

・尿や便に含まれるアンモニアや酵素などの化学的刺激
・湿ったおむつでおしりがむれて、さらにおむつでこすられる
・おしりをふくときの物理的な刺激

など、外部からの刺激が考えられます。
サイズが合わないきつい紙おむつやおむつカバーも、皮膚をこすっておむつかぶれの原因になることがあります。

いますぐできる「予防&ケア」6つのポイント

おむつかぶれが軽度の場合は、ホームケアで治すことができます。
以下のケアはおむつかぶれの予防することにもなりますので、ぜひ普段から実践してみてください。

【ポイント1】こまめなおむつ替えが基本

おむつかぶれ予防&ケアの基本は、おむつをこまめに替えておしりを清潔に保つことです。おむつはやわらかな素材で通気性のよいものを選びましょう。
赤ちゃんによってはおむつの種類を変えたことで、おむつかぶれが治ったという場合もあります。

【ポイント2】汚れはふかず、ぬるま湯で流す

おしりふきを使わずに、座浴やシャワーで洗い流すようにすると、皮膚への刺激を軽減できます。毎回洗面台に行くのがめんどうならば、プラスチックの容器などに湯を入れ、ピュッとおしりにかけて、おむつの上で流しておしりを洗うのでも大丈夫です。

いずれの場合も、熱い湯を使うとおしりの脂分も洗い流してしまい、肌が乾燥しておむつかぶれを悪化させてしまうこともあるので、ぬるま湯がおすすめです。
その後、やわらかい布で水気を取ります。このときもこすらずに、軽く押さえるようにするのがポイントです。

【ポイント3】油分でバリアをつくる

おしりがきれいになったら、オリーブオイルやワセリンをおしりに塗ってあげるのもよい方法です。おしりに油分のバリアをつくり、肌を刺激から守ることで早くおむつかぶれが治ります。生後すぐからでも使える安全なベビーワセリンも市販されています。

塗るときは、必ずママの手を清潔にしてから。沐浴や夜の入浴は、お湯が熱いとかゆみを助長してしまうので、ぬるめで短時間にしましょう。

【ポイント4】かぶれにベビーパウダーはNG

ベビーパウダーは肌が健康なときはよいですが、おむつかぶれの際は余計に肌を刺激してしまったり、おしりがただれてしまうこともあるので使用は控えましょう。

【ポイント5】しっかり乾かす

蒸れるのを防ぐために、しばらくおむつをつけず自然な空気に触れさせて、肌をしっかり乾かしましょう。その後、おむつをつけるようにすると効果的です。
ドライヤーで乾かすのは、逆に肌に刺激となってしまうこともあるので避けましょう。

【ポイント6】市販薬を利用する

症状が軽い場合なら、市販のおむつかぶれ 用の薬を使ってみるのもいいでしょう。低月齢の赤ちゃんでも使って問題ありません。
ただし、症状が改善しなかったり、さらに悪くなってしまった場合は受診しましょう。

おむつかぶれの「受診の目安」と「治療方法」

ケアをしても改善されず、かぶれが長引いたり出血など悪化してしまった場合や、おむつ替えのたびに痛がって泣くようなときは、小児科か皮膚科を受診します。

病院ではアズノール軟膏や亜鉛華軟膏などの薬が処方され、症状がひどければステロイド薬入りの塗り薬が出されることもあります。塗る回数・塗り方・量をよく教えてもらい、その方法をしっかり守ることが効果的に治療するコツです。
それでも治らないときは、皮膚カンジダ症の可能性も考えられます。治療法が異なるので、医師に相談しましょう。

ドクター教えて! このおむつかぶれケアは正解?

おむつ替えは毎日の基本のお世話だけに、おむつかぶれケアのためにどこまでやればいいのか迷うことが少なくありません。
ママたちから寄せられた疑問を先生にお聞きしました。

Q・1日40回もおむつ替えする必要ある?

おむつはこまめに替えたほうがいいと聞いたので、おしっこ、ウンチの度におむつ替えをしています。
1日40回近くおむつ替えをすることになり、1日中それに追われている感覚です。かかるお金もすごいです。本当にこんなに必要ですか?

A・ストレスをためるほどやる必要はありません
1日40回ということは、ウンチやおしっこの回数が多い生後1〜2ヶ月以内の赤ちゃんでしょう。ほんの少し出た程度でも、すぐに替えているのだと思われます。
おむつかぶれにならないように頑張っているのはすばらしいですが、それでママがつらくなり、ストレスが溜まってしまうようではよくありません。もう少し頻度を落としても問題ありませんよ。

Q・ちょっとだけウンチのおむつ替えは?

おならをよくする子で、その度にウンチがちょっとだけ出ます。多いときは1時間以上ブッブッとおならが続き、その度にほんの少しウンチが出ます。
おむつかぶれは避けたいので、ちょっとだけのウンチでもその度におむつを替えたほうがいいでしょうか?

A・頻度を落とし、おむつ替え時のケアをしっかり
この方のお子さんもまだ低月齢の小さな赤ちゃんでしょう。おならをするとウンチも出るという赤ちゃんは少なくありません。
基本的にはウンチをしたら替えてあげるのがいいですが、立て続けにおならをして、その度にウンチが出るのなら、少しそのままで待っても大丈夫です。
ただし、おむつ替えのときはおしりふきなどで肌をこすらないように気をつけて。できればぬるめのお湯で洗ってあげるようにしましょう。

Q・起こしてでもおむつ替えしたほうがいい?

生後3ヶ月です。夜でも昼でも眠ったまま5〜6時間起きないことがあります。起きた時におむつを外すと、おしっこやウンチがたっぷり。
こういう場合は、起こしてでもおむつを替えたほうがいいのでしょうか?

A・眠っている間はそのままに
せっかくよく眠っているのですから、起こしてまでおむつ替えを替える必要はありません。ただ、おむつの中は蒸れているでしょうし、ウンチなどもしていますから、おむつかぶれになる可能性は高いかもしれません。
おむつを替えるときは汚れをやさしく洗い流して清潔にし、よく乾かしてからおむつをつけるようにしましょう。

Q ・薬を綿棒やコットンでつけてもいい?

おむつかぶれで病院へ行き、亜鉛華単軟膏を処方されました。
「すり込むのではなく、患部に盛ってください」と言われ、指に軟膏をたっぷりとって患部に置こうと思うのですがうまくできません。綿棒やコットンを使ってもよいでしょうか?

A・肌を刺激しないように手がおすすめ
「患部に盛る」といわれると、なんだか難しく思えますね。ポイントは保湿剤などのようにすり込むのではなく、「厚く塗る」ということです。
患部を軟膏で覆って皮膚や粘膜にガードをつくるイメージで、上から軟膏をベタッと被せるようにつけます。綿棒やコットンは、それ自体が肌を刺激してしまいますのでやめましょう。ママやパパの手でやさしくぬってあげてください。

おむつ替えは赤ちゃんの健康状態を知るチャンスでもあります。
おむつかぶれなどの肌の状態を見るだけでなく、色や形状を毎回よく見ておいて、回数もメモするくせをつけておくと、異常があったときに早めに対応できて安心ですね。
(取材・文/かきの木のりみ)

監修/【小児科医】片岡正 先生

初回公開日 2019/02/02

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