夫の実家近くで神社に初詣、参拝作法は? 御朱印はどうする?
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まもなくお正月ですね。ご主人の実家で、家族や親戚と一緒に初詣に行く方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、知っておきたい初詣の心構えや作法、そして、今話題の御朱印についてマナー講師の中川裕美子さんにご紹介いただきました。
中川裕美子
マナー講師・コンサルタント
OL時代に役員秘書を担当し、儀礼手配に勤しむ日々を過ごし、現在はおもてなしの教育を担当。
初詣の心構えと参拝作法
諸説ありますが、初詣(はつもうで)とは、元日から7日までに、神社や寺院に行くことです。今回は、正月休みにご主人の実家近くで、家族や親戚と神社へ行くときをイメージし、初詣の心構えや参拝方法、御朱印のことをご紹介します。
初詣の心構え
心づくり
初詣は年初めのごあいさつです。神様へ、敬意とともに、昨年のお礼をお伝えできるようにしておきましょう。
伝統の確認
ご主人の地元ならでは習慣があるかもしれません。ご主人や親戚等に事前に確認し、準備をぬかりなくしておきましょう。
身だしなみ
神社は神様のお住まい。できるだけ礼儀正しい、清潔感のある服装を心がけましょう。
参拝方法
●鳥居
鳥居(とりい)は「失礼いたします」と言ってから、一礼してくぐりましょう。参道の真ん中は神様がお通りになりますので、できるだけ端を歩きます。帰るときは、鳥居の前で振り返り「ありがとうございました」と言って、一礼してからくぐります。
● 手水舎(てみずしゃ・てみずや・ちょうずや)
手水舎は、参拝前に水で心身を清める場所です。杓子(しゃくし)を使い、最初に汲んだ水で、最後まで清めを行いましょう。
1)ハンカチやハンドタオルを、手に取りやすいところに用意します。
2)一礼します。
3)右手に杓子を持って水を汲み、左手を清めます。その後、杓子を左手に持ち替えて、右手を清めます。
4)杓子を再び右手に持ち替え、水を左手の手のひらに汲み、その水で口をすすぎます。杓子には、口をつけないように気をつけましょう。
5)杓子の水で左手を清めます。
6)両手で杓子を持ったまま、杓子を縦にし、手持ち部分を水が流れるようにして清めます。
7)最後に、元の場所に杓子を戻し、一礼します。
8)ハンカチやハンドタオルで手と口を拭きます。
● 本殿
本殿では、「二礼二拍手一礼」を基本に参拝します。
1)ご神前に立ち、小さいお辞儀をします。
2)神様に捧げる心として、賽銭(さいせん)を賽銭箱に入れます。
3)鈴があれば、静かに鳴らします。
4)姿勢を正し、お辞儀(前傾姿勢90度)を2回します。(二礼)
5)肩幅を目安に手を広げ、胸の前で拍手を2回します。右手を少し下にずらして、拍手をし、終えたら右手は元に戻します。(二拍手)
6)願いごとがあれば、静かに心で伝えます。
7)最後に、深く一礼します。(一礼)
8)一歩後ろに下がり、小さいお辞儀をして、場を離れます。
流行りの御朱印って、何?
参拝後は、御朱印を頂くのも良いですね。今、人気の御朱印をご紹介します。
御朱印とは
御朱印は、神様とあなたのご縁や絆(きずな)の証です。神職の方が、和紙に墨で紋等を書いて印を押してくれるものです。最近は、色付き、イラスト付き、お正月限定デザイン等もあります。1枚ずつ頂戴することも、自分の御朱印帳に書いてもらうこともできます。
御朱印帳は、好きなデザインのもので、自由に
御朱印を集める御朱印帳は、神社のほか、雑貨屋や文具店でも売られています。柄やデザインは豊富で、選ぶのも楽しみの1つです。神社用と寺院用で使い分けするのも、まとめて1冊にするも、どちらも良いとされています。
御朱印を頂くときの作法
御朱印は、神社内の社務所や授与所等でいただくことができます。
1)書いてもらいたいページを開き、書いてくださる方に向けてお渡しします。
2)「御朱印をいただけますでしょうか」とお願いします。
3)「ありがとうございます」とお礼を伝え、受け取ります。
4)御朱印代(初穂料:はつほりょう)は、おおむね300~500円です。「お納めする金額を教えていただけますでしょうか」と尋ねても大丈夫です。小銭は用意しておきましょう。
日本には「八百万の神」(やおよろずのかみ)、つまり800万も神様がいると言われていて、作法がそれぞれであることも考えられます。ぜひ、その神社ならではの参拝で、神様に心をお伝えください。