保育園・幼稚園に入園してすぐ! 生活も心も不安定なときの寝かしつけ方
育児の中で多くのお母さんが悩むのが“赤ちゃんの睡眠”。そんなお母さんたちのために、子どもの睡眠コンサルタントとして活躍する愛波文さんにインタビュー。今回は「保育園・幼稚園に入園してすぐ! 生活も心も不安定なときの寝かしつけ方」についてお話をうかがいます。
どんなに準備をしていても最初の1ケ月は大変
-子どもの幼稚園や保育園入園後は、生活が変わって寝つきも悪くなります。お母さんたちはどんなことに気をつければいいのでしょうか?
愛波さん:そうですね、入園するまで一日中お母さんと赤ちゃんは一緒にいるわけですから、母子ともに不安になって当然なんです。入園してすぐは、生活リズムも心も不安定な時期なので「どんなに準備をしていても入園した最初の1ケ月は大変」というマインドを持っておいたほうがいいですよ。
ただ、大変だとわかっていても準備できることはあります。たとえば、家事の時短を準備しておいて、子どもに向き合う時間を増やせるようにしておくこと。食事の作り置きを冷凍しておいたり、1ケ月は家事代行サービスに頼ったり。そうすることで、時間にも心にも余裕ができますよね。
また、最低でも1ケ月前からは、おうちでも保育園や幼稚園のスケジュールで生活することをおすすめしています。そうしておけば子どもの体内時計も調節されるので、最初はぐずったとしても、園での生活に慣れるのは早いでしょう。
-準備できることはいろいろありそうですね。入園後に夜の睡眠がうまくいかなくなったという話もよく聞きますが、アドバイスはありますか?
愛波さん:私のところにもそういった相談はよくきます。「セルフねんねできていた子が、セルフねんねできなくなる」というパターンが多いです。でも、その気持ちって大人でもなんとなくわかりますよね。急に環境が変わって不安な中で「お母さんにそばにいてほしい」と思うのは自然なこと。
そんなときは、躍起になってセルフねんねをさせるのではなく、寄り添って添い寝してあげてください。「せっかくできるようになったセルフねんねができなくなったらどうしよう」と不安になる必要はありません。生活に慣れたらまたチャレンジすればいいだけなので、保育園や幼稚園への入園後はお子さんの気持ちに寄り添って安心させてあげましょう。
-「一度添い寝したら、もうセルフねんねに戻れなくなる」ということはないんですね。
愛波さん:仕事の復帰を控えたお母さんたちはとても緊張しています。「ブランクがあるけど大丈夫かな?」とか「時短勤務で会社に迷惑をかけるんじゃないか?」とか。でも、お母さんの緊張や不安は赤ちゃんに伝わってしまうので、「最初は大変だけど1ケ月もすれば慣れる! 大丈夫!」と自信を持つことが大事です。
「何もかも自分でやらなきゃ」なんて自分にプレッシャーをかける必要はありません。保育のプロや家事のプロなど、まわりの人を頼っていいんですよ。私が常々言っているのは「自分から助けを求めよう」ということ。自分から発信していくことで、まわりの協力が得られるんです。最近のワーキングマザーはそういったことが上手な方も多いなって感じています。
保育園や幼稚園への入園は、母子ともに体も心も不安定になりがちですが、事前準備をしっかり行ってまずは最初の1ケ月を乗り越えましょう!
今回、愛波先生にお話をうかがった中でのポイントは以下の3つ。
・入園前に準備をしっかりしていても「最初の1ケ月は大変」というマインドを持つ
・入園後は子どもの気持ちに寄り添い、添い寝もOK
・自分から発信して周囲の協力を得る
保育園や幼稚園への入園による環境や生活リズムの変化を不安に思うお母さんは多いです。しかし、赤ちゃんの順応性は高く、慣れてしまえば保育園も幼稚園も楽しい学びの場。しっかり準備をし、「大丈夫!」とどんと構えて仕事復帰にのぞみましょう!
(取材・文/大月真衣子[ヒャクマンボルト]、撮影/高山諒[ヒャクマンボルト]、ひよこクラブ編集部)