【2歳代】冬の本格的おむつはずれ ママ・パパの疑問に保育士が答えます
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子どもが2歳代になると、本格的おむつはずれを考え始めるママは多いよう。でも、どうやって始めたらいいのか、何を用意すればいいのか…初めてだとわからないこともありますよね。ママやパパたちの、本格的おむつはずれを始める前の疑問・気がかりについて、保育園で実際に子どもたちのおむつはずれに関わる保育士の先生たちに聞きました。
2歳代の本格的おむつはずれ どんなことするの?
本格的おむつはずれとは、おむつがはずれてパンツに切り替えられるよう、決まったタイミングでトイレに誘ってみることを指します。「おしっこの間隔が2時間程度空く」「おしっこやトイレに興味を持つ」「1人で歩ける」の3つの発達条件がそろったら、ママ・パパが見本を見せるなどしてトイレの手順を教え、「トイレでおしっこしよう」と誘ってみましょう。ただし、イヤイヤ期の真っ最中で自立性も育ちつつある2歳代は、無理に誘うと逆効果。子どもが自分からトイレに行きたくなるような声かけや、環境作りを工夫してみて。
トイレの手順1/ズボンとおむつを脱いで便座に座る
ズボンやおむつがぬれてしまうことがあるので、トイレをしやすいように、下半身は脱いで座るよう教えます。
トイレの手順2/仕上げにふく
まだしっかりふくことはできないので、上手にできるようになるまでは、大人が言葉で教えながら仕上げにふきます。うんちの場合はしっかりふき取れていないので、必ず仕上げにふいてあげて。
トイレの手順3/子どもが自分で水を流す
便座から下りたら子どもが自分で水を流します。流し忘れている場合は声かけを。「うんちさんバイバイ」など声かけをすると、子どものやる気もアップ。
2歳代の本格的おむつはずれ 進め方についての疑問
本格的おむつはずれを進めるために必要なのが、補助便座かおまる。おうちのトイレの便座に子どもがそのまま座るのは難しいので、安定した姿勢でトイレができるものを用意しましょう。トレーニングパンツは、用意してもしなくてもOK。トイレの前後にズボンやおむつを脱ぎ着する場所を決めておくと、排泄と着替えが一連の流れになって習慣化しやすいでしょう。
Q トレーニングパンツは用意したほうがいいのでしょうか?
A 成功体験が増えることも
トレーニングパンツは、おしっこのもれを防ぎつつ、ぬれた感覚を子どもに自覚させることができるもの。トイレでおしっこできることが増えてきた子どもにはかせると、成功体験が増えるかもしれません。しかし必ずなくてはならないものではなく、トレーニングパンツがなくても、おむつはずれは進められます。
Q 冬は部屋でおむつを脱がせてもいい?
A 脱ぐ場所を決めておけば部屋の中でOK
冬は寒いので、部屋でおむつを脱がせてからトイレに行ってもOK。その際は、脱ぐ場所を決めておくといいでしょう。おむつやズボンを脱ぎ着するスペースを決めておくと、排泄と着替えがセットになって習慣化しやすくなります。
冬のおむつはずれ 誘い方についての疑問
寒い冬は、おむつを脱いでトイレに行くのを嫌がる子も。部屋を暖めたり、便座にカバーをかけたりするなどして、トイレが嫌にならないよう工夫しましょう。遊んでいる最中などに無理に誘うと行きたくなくなることもあるので、子どもの様子をよく観察し、モジモジする、ズボンを触るなど行きたそうな様子が見られたときに声をかけて。
Q 冬に何度もトイレに誘うと風邪をひかない?
A 寒さが心配なら防寒対策を
風邪は、ウイルスに感染することで発症するもの。体が冷えることが風邪をひく直接の原因になるわけではありません。冬の寒さが心配なら、便座ヒーターをつけたり、便座にカバーをかけたり、トイレの中に小型ヒーターを設置したりして、暖かくする工夫をしましょう。
Q 寒い冬ならではの誘い方を教えてください
A おしっこサインを見つけてみて
冬は家で過ごす時間が多いので、子どもの様子をじっくり観察するチャンスです。おしっこをする前にモジモジする、ズボンを触る、ピタッと動きが止まるなどのサインが出ます。そのサインに合わせて、トイレに誘ってみましょう。
2歳代で本格的におむつはずれをスタートしても、完全におむつがはずれるのは一般的に3歳代です。ママやパパはうまくいかなくてもあせらず、その子のペースに合わせておむつはずれを進めてあげましょう。(取材・文/前田ユリ、ひよこクラブ編集部)
取材協力/新宿せいが子ども園
子どもの自主性を育てる保育がモットーの私立子ども園。フロアごとに異年齢の子どもたちが、幼児用家具で区切られた空間でのびのびと活動しています。今回は石井佐知子先生、田村早百合先生にお話を聞きました。
参考/「1才2才のひよこクラブ」2018年冬春号「冬のおむつはずれ実践テク」より