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根拠のない「脱ステロイド」に踊らされないで! 赤ちゃんとステロイドを医師に聞く

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アジア生まれの赤ちゃんのクローズアップポートレート眠っている, ビンテージ色
paulaphoto/gettyimages

アトピー性皮膚炎の治療に使われることが多い「ステロイド薬」。「強い薬だと聞くのでできるだけ使いたくないな~」「あまり頼りたくないような気もするけれど、塗るとすぐ効いたので使うかどうか迷います」「「Instagramでみた脱ステロイドが気になる」などママ・パパからの疑問の声もいっぱい。現在の考え方はどうなっているのか、アレルギー研究の第一線で活躍中の大矢幸弘先生に聞きました。

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アトピー性皮膚炎の治療に ステロイドの塗り薬は必須です

アトピー性皮膚炎の湿疹(しっしん)の治療には、ステロイド薬が効果を発揮します。「ステロイド薬を塗っているのに、アトピー性皮膚炎がよくならない」という場合は、適切なステロイド薬を使っていないか、別の病気が考えられます。ステロイド薬は強さによって5段階に分類され、湿疹(しっしん)の程度に合った強さのステロイド薬を正しく使用した場合、1週間もすると肌がツルツルになります。2〜3日塗っても改善が見られないときは、薬の使い方を間違っているか、薬が合っていないかのどちらかだと考えましょう。
 また、「ステロイド薬は怖い薬だから使いたくない」という声もよく聞きます。ステロイド薬は適切な使い方をすると、重症のアトピー性皮膚炎でも数日以内に効果を実感できるため、その即効性がかえって「効きすぎて怖い薬」という印象を与えてしまうようです。
 そのイメージは医師側にもあり、できるだけ弱いステロイド薬を処方することがあります。しかし、湿疹(しっしん)の重症度に合っていないステロイド薬を使うと、湿疹(しっしん)はなかなか治りません。逆に悪化したり、ぶり返したりすることもあります。その結果、ステロイド薬の使用期間が長くなり、副作用のリスクを高めることにもなってしまいます。

湿疹(しっしん)がおさまったあともステロイド薬を塗る 「プロアクティブ療法」が主流に

かつては湿疹(しっしん)がひどくなったときにステロイド薬を塗る「リアクティブ療法」が主流でしたが、一見治ったように見えても炎症が完全に治まっていないことが多く、すぐに再発するのが問題でした。
最近の研究では、湿疹(しっしん)が治まったあとも週1〜2回ステロイド薬を塗ることで、湿疹(しっしん)が起こりにくくなることがわかっています。これは「プロアクティブ療法」と呼ばれるもので、湿疹(しっしん)が一見治ったように見えてからも、ステロイド薬を塗る間隔をゆっくり空けながら治療していく方法です。世界各国で効果が認められ、実践されています。週1〜2回程度なら、ステロイド薬は長期間塗っても副作用が起こらないことも実証されています。 皮膚に湿疹(しっしん)があると食物アレルギーのリスクが高くなることもわかっています。湿疹(しっしん)を治すのに十分な強さのステロイド薬を、医師の指示どおり正しく使用し、皮膚を健康な状態に保つことが重要です。(取材・文/ひよこクラブ編集部)

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最近、SNSなどで#脱ステロイド #脱ステ などの根拠のない医療情報を信じて自己流で赤ちゃんにケアをする人が増えています。大切な赤ちゃんのこと、もし迷ったら必ず医師に相談してほしいと「ひよこクラブ」は考えています。


監修/大矢幸弘先生
(国立成育医療研究センター
アレルギーセンター長)
日本小児科学会および日本アレルギー学会の専門医・指導医。小児アレルギー疾患のガイドライン作成に委員としてかかわる。


参考/「ひよこクラブ」2019年6月号「新時代令和の育児のジョーシキ」

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