「小学校低学年のから塾に通わせるべき?」ママのお悩みに専門家がアドバイス
今回のテーマは、「低学年の塾通い」についてです。休校明けの子どもの学力について不安に思う人も少なくないと思います。口コミサイト「ウィメンズパーク」に寄せられたママたちの声に対して、塾ソムリエの西村則康さんに低学年の塾選びについてアドバイスいただきました。
低学年でも塾へ行かせたほうがいいの?
まずは、ウィメンズパークにこんなお悩みが寄せられました。
「小学校低学年で塾はどう思いますか? 小学校低学年であれば私の時代だと高得点がとれて当たり前という感じでした。うちの子の場合は、テストの点数が伸びません。家で勉強を教えていても、きょうだいが騒ぐので集中できないようです。低学年でも塾に行かせたほうがいいですか?」
このお悩みへのママたちのコメントは…?
■1年生でもあり!算数が得意に!
「低学年からの塾通いはアリだと思います。知り合いで、学校の算数がわからなかったけれど、塾に通ったら逆に得意になった子がいます。教え方の上手な先生だとすごく伸びるようです」
■〇〇教室やソロバンは低学年が多め
「教室系の塾や、ソロバンなど学習系の習い事は、未就学児でも習っている子は多いですよ。学校の宿題も一緒にやってくれるところ、宿題は別というところなど、いろいろあります。うちは大手の中学受塾に通っていますが、低学年クラスもかなり人が多いです」
■低学年のうちは家庭学習や生活のリズム重視
「我が家では低学年の間は塾には通わず、家で宿題やチャレンジで勉強していました。スイミングやピアノなど習い事をしていたのと、まずは、小学校生活に慣れること・好きなことをして過ごす時間を優先。それでも、毎日机に向かう習慣はつきましたよ」
塾を選ぶときは、目的を明確に!補習塾は、子どもにどういう力を身につけさせたいかで選ぶのがポイント
皆さん、いろいろな考え方があるようですね。
では、もし低学年で塾に通わせる場合、塾を選ぶ時に気をつけたいことや、子どもにあった塾の見つけ方について、西村則康さんにアドバイスいただきました。
「塾は、大きく分けて『進学塾』と『補習塾』があります。低学年の場合、学校の学習内容の理解を深め、基礎力を養う補習塾に通うことが多いのではないでしょうか。低学年の塾を選ぶ時に注意したいのが、お子さんの学習目的に合わせた塾選びをすることです。
お子さんの学習目的に合わせた塾選びとは、お子さんにどんな力を身につけさせるかということです。まず、お子さんは学校で習ったことの理解を促す必要があるタイプか、もしくは学習内容は理解できているが学習習慣が身についていないタイプかを考え、お子さんに身につけさせたい力をサポートしてくれる塾を探すことが大切です。
できれば入塾前に『この先生だったら話が聞ける!』『この先生は面白そうだから子どもに合うのでは』というように、通わせたい塾はどんな先生が教えているかということもリサーチしておくといいでしょう。
ただし、塾は一度入ったら終わりではありません。お子さんが通っている塾にあっているかどうかを、しばらくお子さんの様子を見守りましょう。
もしノートやプリントなどに書かれている文字がなぐり書きをしているようであれば、塾が嫌でしようがなく、勉強を早く終わらせたいと思っているということなので、一度お子さんに塾の話を聞いてみましょう。
原因として考えられるのは、塾の指導方法や先生との相性が悪いということです。実は、先生と子どものやる気には相性があって、先生と相性がよくなくて子どもの成績勉強が下がるというは珍しくありません。お子さんが塾や先生と合わない場合、ほかの塾に転塾するか、同じ塾の別の校舎に変えるなどを検討しましょう。
そのほか原因として考えられるのは、親の関わりがモチベーションを下げていることです。親は、テストや成績の結果で評価しがちです。結果ばかりに囚われて、叱ってばかりでは、お子さんのモチベーションはどんどん下がってしまいます。
子どもをやる気にさせるのは、お母さんやお父さんの笑顔です。テストの点数ばかりに目を向けず、『〇〇はよくできたね。ここは残念だったから、もう一度復習して次は頑張ろう』などと、できたことや頑張った過程を褒めて、お子さんのモチベーションをアップすることが大切です」(西村則康さん)
低学年から勉強嫌いになってしまっては、もったいない。子どもの勉強にどんなサポートが必要なのか、どのタイプの塾が子どもに合うのかしっかり事前にリサーチして選ぶことが大切ですね。そして、できたことに目を向けてどんどん褒めて勉強に対するモチベーションを上げていきましょう。(文・酒井範子)
西村則康さん
中学受験のプロ家庭教師・名門指導会代表。日本初の「塾ソムリエ」として、活躍中。45年以上中学・高校受験指導一筋に行う。コーチングの手法を取り入れ、親を巻き込んで子どもが心底やる気になる付加価値の高い指導が評判である。著書に『中学受験は親が9割 最新版』(青春出版社)『つまずきやすいところが絶対つまずかない!小学校6年間の図形の教え方』(すばる舎)など多数。
■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。