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元ギャルのプロデューサー・小脇美里「男の子・女の子らしいって?」ジェンダー差別を思う

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今回は、話題の“SDGs”の1つである「ジェンダーの平等」について感じたこと。高校時代よりギャル雑誌などで読者モデルとして活躍し、大学卒業後、ウエディングドレスのデザイナー、エディター、スタイリストなど多岐にわたり活動。同世代から圧倒的な支持を得ている小脇美里さんのエッセイ「小脇美里の子育てのホンネ」#6

仲よしの姪っ子から影響も受けて、息子は„プリンセス“ が大好きです

皆さんはSDGs(エスディージーズ/持続可能な開発目標)※1 を意識していますか? 17の目標のうち、とくに私がこれからの日本にとって大事だと感じているのは「ジェンダー平等を実現しよう」です。日本も少しずつ多様性が認められる社会になってきた?と思いますが、日本のジェンダー・ギャップ指数は2019年時点で 153カ国中 121 位 !※2 世界レベルではまだまだ…です。

昔から、今でも時々「男の子 (女の子)らしく」と言われることがあります。うちの息子は小さいころから車と「トーマス」が大好きですが、もう一つ夢中なものが。それは、“プリンセス”です。

息子には2 才上の姪っ子がいるのですが、姪っ子はプリンセスごっこやプリンセスのお話をして、息子とよく遊んでくれます。あるとき、姪っ子と一緒に『ちいさなプリンセスソフィア』を観た息子は、あのキラキラした世界と音楽にドハマり。ストーリーも素晴らしいし、息子が好きならいいと考え、それ以来プリンセスの本なども買うようになりました。

「男の子なのに変!」 4 才なりにもやもやを抱えたよう…

今は「仮面ライダー」の洗礼を受け、戦 いごっこに興じていますが、プリンセスも変わらず大好きです。でも保育園の1才上の女の子と、帰り道でクリスマスプレゼントの話題になったときのこと。その子がプリンセスのドレスをもらったと知った息子は「僕もそのプリンセスのお人形と本、持ってる! ベルの黄色のドレス、かわいいよね!」と言いました。女の子は「なんで男の子なのに?」と不思議そうにし、息子は 「ベル好きだから!」 と答えましたが、 「男の子がプリンセス好きなんて変だよ〜」と笑われてしまいました。

息子は私の顔を見て、なんで?と不安げな表情に。私は考えて、 「でもさ、男の子も女の子もディズニーランド行くよね。そこでベルを見てさ、かわいいなと思ってお人形買ったんだ。男の子もプリンセスのお話を知っていたら、一緒にプリンセスごっこもできて楽しいよ!」と伝えてみました。その子はとても素直に、 「そっか!野獣役もできる?」と言ってくれて、息子も「うん!野獣ってさ〜」と 2人で盛り上がっていたので、ひと安心。

・・・思ったのですが。翌日、息子は朝食を食べながら夫に「昨日、 『男の子がプリンセス好きなのは変』って言われたの」とぽつり。すると夫は「変じゃないよ。プリンセスの気持ちを理解している男の子、最高じゃん! パパのお仕事は、女の子が喜ぶことを考えてそれを形にすることだから、女の子の気持ちがわからないといけないんだ。プリンセスの話、パパにも教えてくれよ! あと、ディズニープリンセスはエンタメとしても最高だから・・・」と熱く語り始めました。

私は大丈夫かその答え?と思いましたが、息子はパパのお仕事に役立つと言われうれしかったようで、ウキウキで夫にプリンセスの話をし始めたのです。よかった〜安心した〜! と思う半面、この一件で、こんなに小さいころから日常の中でジェンダー差別が起きていることにも気づきました。

今までの常識にとらわれず、未来に必要な感覚はなんなのか? を考えればおのずと対処法は出てくるはず。これからの時代を生きる子どもたちを育てる親が、子どもに日々かける言葉一つで、きっと変わっていくと思います。親だからこそ意識したいSDG sのこと、私もできることから取り組んでいきたいと今、強く思っています。


【注1】 「Sustainable Development Goals」の略称。2015年に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによ って決められた国際社会共通の目標のこと。「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」で構成されている。

【注2】 世界経済フォーラムが毎年発表している、世界男女格差指数。各国を対象に、政治・経済・教育・健康の4部門 について、男女にどれだけの格差が存在しているかを分析。そのスコアを基に各国の順位をつける。

文/小脇美里 撮影/Misaki Tsujita[miicha_photo] 構成/ひよこクラブ編集部

小脇美里
Profile
アパレルプレス&デザイナーを経てファッションエディターに。整理収納アドバイザーや商品企画のプロデ
ュースなど多岐にわたり活躍。2015年に第1 子、19年8月に第2子を出産。2019年の経済部門ベストマザー賞を受賞。

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