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手足口病の流行減、接触感染には新型コロナの予防が効果的、新しい生活様式の除菌・消毒は?【専門家】

手コロナウイルス保護のために消毒剤を使用する母子。
※写真はイメージです
Maksym Belchenko/gettyimages

新型コロナウイルスの流行で、消毒や除菌などの意識が高まったママやパパは多いと思います。しかし間違えた方法で、消毒や除菌をしている場合も! ママさん助産師&保健師の中村真奈美先生に、正しい除菌・消毒の考え方について聞きました。

消毒、除菌、殺菌など、どれも同じと考えるのはNG

――ママやパパからは「店頭に並んでいる消毒液などを見ると、どれを選んだらいいのかわかない」という声も聞かれます。消毒液や除菌剤の選び方について教えてください。

中村先生(以下敬称略) まずはラベルをよく見てください。ラベルには「消毒」「除菌」「殺菌」など表示されていますが、それぞれ意味が異なるので、以下で確認してください。またこれらの表示は、すべての菌やウイルスに効果があるわけではありません。

[消毒]
消毒は菌やウイルスを無毒化すること。「薬機法(※)」に基づき、厚生労働大臣が品質・有効性・安全性を確認した「医薬品・医薬部外品」の製品に記されています。
※医薬品、医療機器などの品質、有効性および安全性の確保などに関する法律

[除菌]
除菌は、菌やウイルスの数を減少させること。洗剤や漂白剤など「医薬品・医薬部外品」以外の製品に記されることが多いです。「消毒」という表現は使いませんが、実際には細菌やウイルスを無毒化できる製品もあります。

[殺菌]
殺菌は、菌を殺す・死滅させること。主に「医薬品・医薬部外品」の消毒薬や薬用石けん、薬用ハンドソープ、薬用洗顔料、薬用歯磨きなどの表示に使われます。

[抗菌]
抗菌は、菌の増殖を抑えたり、阻害したりすること。キッチン用品や肌着、靴下などの繊維製品、衣類の柔軟仕上げ剤などの表示などに見られ、日本工業規格(JIS)で試験法が規定されています。

今夏は手足口病の流行減! 飛沫、接触感染でうつる感染症には新型コロナの予防が効果的

――夏を代表する感染症の1つ、手足口病の流行が、今夏は見られなかったと言われています。これは新型コロナウイルスの予防で、マスクや手洗いを徹底したからでしょうか。

中村 手足口病は、新型コロナウイルスと同じように接触や飛沫で感染するとされています。みなさん新型コロナウイルスの予防で、マスクをしたり、手洗いを徹底したり、3密を避けたりしたために、今夏は手足口病が流行しなかったのではないかと言われています。

――秋・冬は、インフルエンザやウイルス性胃腸炎も心配されますが、マスクや手洗いを徹底することで、感染は防げるのでしょうか。

中村 マスクやこまめに手洗いをすることで感染リスクは下がると期待されています。また日本小児科医会は、2020年5月から「2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険!」とマスクをしないように注意を呼びかけていますが、大人はマスクをしてください。大人のマスクは推奨されています。
手洗いは、外から帰って来たときだけでなく、調理前、食事の前、トイレのあと、おむつ交換のあとなどこまめに洗うことが大切です。

ウイルス性胃腸炎にはアルコール消毒は効果なし! 適切な予防を心がけて

――インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、ウイルス性胃腸炎を防ぐための家庭内の除菌や消毒は、どうしたらいいのでしょうか。

中村 インフルエンザと新型コロナウイルス感染症には、アルコール消毒が有効です。ただし厚生労働省では、アルコール濃度70%以上95%以下を推奨。入手困難な場合は、60%台でも差し支えないとしています。

ウイルス性胃腸炎には、アルコール消毒は効果がありません。キッチン用塩素系漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めた消毒液で消毒するのが有効です。
ドアノブや手すりなど接触感染が心配される場所は、0.02%の消毒液で消毒しましょう。
嘔吐物や便などが付いた床などの消毒は、0.1%の消毒液で消毒します。

500mlのペットボトルを使った消毒液の作り方は、0.02%消毒液は、ペットボトルのキャップ半分(2ml)の次亜塩素酸ナトリウム(濃度約5%)に対して、水約500mlを入れます。
0.1%消毒液は、ペットボトルのキャップ2杯分(10ml)の次亜塩素酸ナトリウム(濃度約5%)に対して、水約500mlを入れます。

布団などすぐに洗濯できないものは、嘔吐物などをキッチンペーパーなどで取り除いてから、0.02%消毒液でふき取ります。その後、スチームアイロンや布団乾燥機で加熱消毒するといいでしょう。

――熱湯消毒は有効ですか?

中村 ウイルス性胃腸炎は感染力が非常に強いので、汚れた衣類やタオルなどはできるだけビニール袋に密封して捨てることをおすすめします。

捨てられない衣類で次亜塩素酸ナトリウムで消毒できない場合は、付着した汚物中のウイルスが飛び散らないように処理したあと、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いします。下洗い後は、85℃以上の熱湯で1分間以上熱水洗濯するのが有効とされています。

また厚生労働省は、新型コロナウイルスは80度の熱湯に10分浸すとウイルスを死滅させることができると発表していますが、子どもがいる家庭はやけども心配です。塩素系漂白剤や一部の洗剤も推奨しているので、そちらも活用してください。

――厚生労働省は、市販の家庭用洗剤の主成分である界面活性剤の一部が、新型コロナウイルス感染症対策には有効と発表しました。普段の掃除をしながら、新型コロナウイルス感染症の予防ができるということでしょうか。

中村 そうですね。北里研究所や厚生労働省のHPでも新型コロナウイルスの不活化効果が見られるリビングやトイレ用洗剤などを公開しています。それらを参考に目的にあったものを正しく選んで、使用するといいと思います。

ただし掃除や消毒などは「1日何回行うと有効」「何時間おきに行うと有効」などの目安はありません。そのため過剰に神経質にならないことが大切です。

お話・監修/中村真奈美先生 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

新型コロナウイルス対策については、ママとパパで考え方が違って、時には夫婦げんかに発展するなどトラブルになるケースもあるようです。中村先生によると「新型コロナによって、赤ちゃんとのお出かけ先が少なく、気軽に相談や息抜きできる場所がなくなったり、働き方に変化があったり、ご夫婦共にさまざまなストレスを抱えていると思います。もし感染対策で意見が合わないときは、地域の流行状況や家族の感染リスクを考慮しながら、ご夫婦でよく話をする時間を作ってほしいと思っています」と言います。手洗い、うがい、マスク着用などの基本的な感染対策はもちろん大切ですが、ウィズコロナはまだ続くので、家族がストレスにならない工夫も必要です。


中村真奈美先生(なかむらまなみ)

Profile
助産師・看護師・保健師。総合病院、育良クリニックで勤務。2010年から開業助産師として母乳ミルク相談訪問やベビーマッサージ教室、発達を促す遊びクラスを開催。行政委託の新生児訪問、母親学級、卒乳教室講師も行う。現在オンライン&出張専門くるみの助産院として、オンライン相談も行っている。著書に「ママとあかちゃんがぐっすりねむれる本」(日本文芸社)

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