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【小児科医監修】うんちの色が薄い!?パパが語る”わが子が4カ月で胆道閉鎖症と診断されるまで”

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MaximFesenko/gettyimages

胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)という病気を知っていますか? 肝臓から腸へ胆汁を送る管(胆管)がなんらかの原因でふさがってしまう乳児期の病気で、肝臓の状態によっては移植が必要になることもあるそうです。

まずは小児科医の吉永陽一郎先生に、胆道閉鎖症について伺いました。
「特徴は、色の薄いうんち、生後2週間以降も続く黄疸(おうだん)、黄色~茶色のおしっこです。生まれてくる赤ちゃんの1万人に1人の割合でかかりますが、原因ははっきりわかっていません。早めの治療が重要なため、平成24年度以降に発行されている母子健康手帳には、胆道閉鎖症を早期発見するための『便色カード』がついています」(吉永先生)

でも実際には、便色カードを使ったチェックをきちんと行ったり、胆道閉鎖症の初期症状について、しっかりと知識があるママやパパは多くないのではないでしょうか?今回は、2歳になる息子・Rくんが4カ月のころに胆道閉鎖症と診断されたSパパに、当時のお話を聞きました。

黄疸がひかず、小児科に…

「息子が産院を退院して最初に小児科にかかったのは、生後2週間を過ぎても黄疸がひかなかったことからでした。違和感があって何軒か小児科に行ったものの、様子を見るように言われました。そのときすでに、うんちの色が薄くないかチェックしておくように言われ、写真も残していました。でも、母子健康手帳の便色カードと見比べると3番から4番(※)ぐらい。さらに、1カ月健診中に息子がうんちをしたのを見た保健師さんに、『いいうんちだね』と言われたことから、うんちのことは気にとめなくなってしまいました。

しかし2カ月ごろには、手の甲が内出血で腫れるなど、『なんか変だな』という心配は消えませんでした。今思えば、この内出血も胆道閉鎖症の症状の1つだったんです。

そのうち迎えた3カ月健診で、おなかの腫れや、黄疸がまだ残っていたことから、大きな病院に行くように言われたんです。そこで『念のため受けておきますか?』と言われて血液検査を受けると、その場で緊急入院に…。病院から電話をくれた妻の声は震えていました」

※少しでも3番に近い色と感じる、徐々に色が3~1番に近づいて薄くなってくる場合は、大きな病院で小児科専門医にかかりましょう。

胆道閉鎖症の確定診断。そして移植へ

「入院したあと、検査をするうちに胆道閉鎖症の疑いが強いことがわかり、閉塞している胆管を取り除いて、肝臓と腸をつなぐ葛西手術というものをすることになりました。胆道閉鎖症は、手術をしないと確定診断がつきません。今まで原因不明だったぶん、手術によって病名がわかって少しだけほっとしたのを覚えています。

しかし、葛西手術は生後60日以内に受けることが望ましいと言われています。息子の場合にはすでに4カ月になっていました。葛西手術を受けたものの、やはり思った以上に息子の肝臓はダメージを受けていました。術後はミルクを飲むたびに、胆管が炎症を起こす胆管炎による発熱を繰り返し、再びダメージを受けた肝臓を削る手術か、肝臓の移植をする手術をするか迫られました。しかし肝臓を削る手術は体力的なリスクが大きく命の危険があるとも言われ、実質移植しか選択肢はありませんでした。

そこで移植ができる大きな病院に転院し、移植することになったのです。移植を受けたのは6カ月のころ。8時間以上かけて移植手術を受けました。術後は腹水になやまされながらも、順調に回復。結局、最初の入院から半年ほどたった8カ月のころに退院しました」

移植手術を受け、今は通院を続けているというRくん。ママが「赤ちゃんの病気は『心配しすぎ』『気にしすぎ』で片づけられてしまうことも多いですが、親が違和感を抱いたら大きな病院にかかることが大切」と言っていたのが印象的でした。胆道閉鎖症は医療関係者の中でも知識の差が大きく、ママやパパが気づいてあげることも大切。早期発見のためには、明るい場所で母子手帳の便色カードと赤ちゃんのうんちの色を比べてみて。1~3番の場合や3番に近いと感じたら、小児科医にかかりましょう。(取材・文/ひよこクラブ編集部)

監修/吉永陽一郎先生

初回公開日 2018/11/29

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