【医師監修】赤ちゃんの骨・関節の病気 O脚・X脚の症状とケア
赤ちゃんの骨・関節の病気のほとんどは、生まれつきのものか、出産時に発生した異常です。成長とともに自然に改善されることも少なくありません。ただし、早期発見・早期治療が重要な病気もあります。症状によっては、長期的に経過観察を行う場合もあります。
赤ちゃんのO脚(おーきゃく)・X脚(えっくすきゃく)って?
どちらも発達過程で普通に見られます。骨の病気が隠れていないかに注意。
O脚・X脚の主な症状
・両脚のひざや足首の間が開く
O脚・X脚になりやすい月齢・年齢
O脚1歳~、X脚3歳~
O脚・X脚になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんのO脚・X脚 ひざやくるぶしの間が開いた状態になります
ひざを伸ばして両脚をそろえて立ったとき、左右のひざの間が開いているのがO脚、くるぶしの間が開いているのがX脚です。ともに発達過程で普通に見られ、心配ない場合がほとんどです。
7~8割の赤ちゃんは胎内で脚を組んでおり、ひざ下の骨が弯曲しています。そのため、生まれたときはO脚になっているのです。乳児期も脚の骨の外側が内側より長いためO脚ですが、歩くようになると骨に力が加わり、外側に戻ろうとする力が働くことから、徐々にO脚は解消します。
通常、O脚なのは3歳ごろまでです。ひざの関節が緩く、ひざが内側に入ってしまうため、O脚が解消すると、今度はX脚になります。
これも脚に筋力がつくようになると徐々に解消され、6歳ごろにはほぼまっすぐになります。
赤ちゃんのO脚・X脚 治療&ホームケア
成長とともに改善するケースがほとんどですが、ブローント病(ひざの内側の成長が阻害されひざが曲がる)やくる病(ビタミンD不足で骨が曲がる)など、骨の病気の合併症でO脚やX脚になっているのではないことを確認するのが大切。
一般的にはX線検査や血液検査などを行い、成長に伴って脚の状態がどう変化するかを経過観察します。
治療が必要なケースは多くないですが、治りが悪かったり、程度が強い場合は装具をつけて矯正します。
■赤ちゃん 骨・関節の病気
・先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)
・外反踵足(がいはんしょうそく)
・外反偏平足(がいはんへんぺいそく)
・先天性内反足(せんてんせいないはんそく)
・O脚(おーきゃく)・X脚(えっくすきゃく)
・肘内障(ちゅうないしょう)
・筋性斜頸(きんせいしゃけい)
・ばね指(ばねゆび)
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。
初回公開日 2019/9/24