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赤ちゃんにキスはNG!?現役ママ歯科医に聞いた!子どものむし歯予防

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若い女の子歯みがきにイエローの歯ブラシ
WebSubstance/gettyimages

赤ちゃんに初めての歯が生えると、嬉しいと同時に「この可愛い歯にむし歯を作りたくない!」という使命感が芽生えますよね。1歳半健診で歯磨き指導を受けはするけれど、具体的にどうやってむし歯を予防すればいいのか、なかなか知る機会がありません。実は歯磨きだけじゃない!むし歯予防について、自身も2児の母でもある、現役ママ歯科医・市川祥子先生に同じくママである保育士の相原 里紗さんが話を聞いてきました!

聞いた人:市川祥子先生

歯科医師。5歳、2歳の母。
千葉県柏市柏の葉小児歯科、埼玉県川口市倉田歯科クリニックで0歳〜高齢者までの歯科治療に従事。埼玉県所沢市松田母子クリニックでは自身の子育て経験をふまえ、出産後のお母さん向けに0歳からのお口の育て方のセミナーを定期的に開催している。

千葉県柏市柏の葉小児歯科
埼玉県川口市倉田歯科クリニック
松田母子クリニック 

相原 里紗
保育士・のあそびっこプロジェクト 主宰
(株)オールアバウトを経て国家試験で保育士に。親子×のあそび×地域を軸とした「のあそびっこプロジェクト」の他、親子とアウトドアをテーマに、ライティング、イベントの企画運営など幅広く活動中。1歳男児の母。第二子妊娠中。

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むし歯の予防で一番大切なのは、シュガーコントロール!

お子さんのむし歯予防、皆さんどうしていますか?
「お箸は共用しないようにしています!」
「毎晩の歯磨きをしっかりしているよ」
など、各家庭でいろんな工夫をしていると思います。
一方で、果たしてその予防方法でいいの?と迷っている人も多いはず。かくいう私もそうです。保育士という職業でも知らないことが多く、迷ってしまいます。そこで、そんな疑問を、現役ママ歯科医で2児の母でもある市川祥子先生にぶつけてみました。
話を聞いていく中で見えてきたのは、食べ物、水分補給、生活リズム、歯磨きの4つのポイント。
なかでも「むし歯予防に一番大切なのは、シュガーコントロールです!」という市川先生。
0歳から意識できるむし歯予防のポイントを詳しく教えてもらいました。

そもそもむし歯って何?どうしてできるの? 原因は4つで3歳までが勝負!

(カイスの輪)

むし歯というのは、口の中が酸性になったことで歯が溶かされた状態のことを言います。むし歯になる原因は図の4つ。

市川先生「4つのうち1つだけが原因でむし歯になる、ということではありません。
何が何でも全部を守る!ということでは無く、全ての条件が揃わない環境を作ることが大切です。
例えば、細菌は親との箸の共用や、赤ちゃんとのキスでもうつりますが、食事を一緒にする上で完全に分けるのは難しいですし、この時期限定のスキンシップやコミュニケーションを逃してしまうのももったいないと、わたし個人も、一人の親としては思います。
その場合は、残りの原因がそろわないようすればよいと思います」

口の中の細菌のバランスは3歳までに決まる!むし歯を作らない生活をしよう

口の中の細菌の割合は約1歳半〜3歳までに決まるといわれています。この点について市川先生に聞きました。
市川先生「3歳までにむし歯の原因となる細菌がお口の中に留まらなければ、むし歯のリスクは一気に下がります。大人になってもむし歯になりにくい人は、この時期に感染が少なかった、ということです」
3歳までは特に頑張って、子どもにとっていいお口の中の環境を作ってあげることは、一生の歯の健康にもつながります」

具体的にはどのように対策すればいいのでしょうか?4つのポイントを教えてもらいました。

ポイント1:砂糖がむし歯の大きな原因!…甘いものは3歳までダメ?

果物やご飯などにも糖分は含まれていますが、市川先生は特に砂糖に注意することが大切だと強調します。

市川先生「砂糖、正確に言えばショ糖は、歯に残りやすく、子どもが大好きな味で、中毒性も高いのが特徴です。まだコントロールが出来ない子どもに対しては大人が量や内容を決めてあげることが大切です。
特に飴やキャラメル、グミなどを常食するのはNG!ダラダラおやつを食べるとむし歯になりやすい口の中の環境を作ってしまいます。料理に使われている分くらいは問題無いですが、お菓子に使われている砂糖は量が違います。
3歳までに砂糖をなるべく摂らないようにするだけで、むし歯のリスクは劇的に下がります。3歳以降も、お砂糖が入っているものの常食は避け、摂りすぎに気をつけて生活しましょう」

オススメのおやつは「ぽんせん」「煮干し」「甘栗」…砂糖なしのおやつで栄養補給

市川先生「『おやつ』と聞くと甘いものを想像してしまいます。イヤイヤ期ともなると甘いもので機嫌を取ろうとしてしまったりもしますが、おやつの摂取方法にもコツがあります」

・時間を決めて食べること
・甘いものを食べるなら食後すぐに(ダラダラ食べ続けない)
・食べたらなるべく歯磨きをすること。難しければ口をゆすぐこと
の3つが重要だそう。

市川先生「おやつは子どもにとって栄養の補完の意味合いが強いので、必ずしも甘い必要はありません。
おやつのオススメは『ぽんせん』『車麩』『蒸かし芋・干し芋』など、奥歯が生えたら『煮干し』『甘栗』『季節の野菜』など。よく噛んで満腹感を感じられたり、自然の甘みを感じられたりするものを、しっかり時間を決めて食べるのがいいと思います」

家族の協力が必要不可欠。特に、第二子以降、祖父母との距離が近い場合に気をつけよう

市川先生「兄弟が食べたり飲んでいたり、冷蔵庫や戸棚に入っていたり、祖父母が良かれと思って与えたり…子どものシュガーコントロールには周りの人の協力が不可欠です。特に、第二子以降で、祖父母との距離が近いという2つの条件がそろうとむし歯が多くなることは、歯科医師の間で共通認識です。3年と聞くと長く感じますが、子どもの一生を考えると短期間。将来のためにと頑張って協力をしてもらいましょう」

食物繊維をたくさん取り入れよう。カミカミメニューで唾液の分泌を促す

(お野菜や海藻は、健康にも、歯にも良い食材!)

市川先生によると、おやつ以外に、食事でも「虫歯になりにくいメニュー」があるそう。
市川先生「野菜や海藻類など、食物繊維が豊富な食材は、それ自体が歯の汚れを落としてくれます。
さらに、たくさんカミカミするものは、唾液の分泌を促し、その唾液が口の中の環境を整えてくれます。
お口の使い方が上手になって、歯並びの形成にも効果的です」

ポイント2:水分補給はお茶か水を!ダラダラ飲みは危険信号

熱中症が気になる季節には、意識的にスポーツドリンクを飲ませているという家庭もあるはず。水分補給はどのように考えると良いのでしょうか?

市川先生「砂糖が驚くほど入っているスポーツドリンク、炭酸飲料、ジュースなどは、むし歯予防の観点からは要注意!喉が渇いた時には無糖のお茶か水をあげてください。熱中症が気になる場合は、お味噌汁など、食事の中で水分・塩分を摂取することをおすすめします」

飲むタイミング、飲む量を大人がコントロールする

ペットボトルで飲み続けるのもNG。

市川先生「ペットボトルは容量が多いため、ダラダラ飲んでしまい、お口の中にお砂糖がずっと残った状態になってしまいます。むし歯が多発してい子どもの中には、哺乳瓶でジュースを飲んでいる子もよく見かけます。
もし甘いものをどうしても飲みたい場合には、
・外出時、お誕生日など特別な日に限る
・お砂糖の入っていないものを選ぶ
・小さなパックタイプを選ぶ、コップで飲むなど、量をコントロールする
などの工夫をしましょう」

ポイント3:生活習慣…睡眠、食事、遊びのリズムをしっかりつけて、規則正しい生活を

(たくさん体を動かして、お腹の空くリズムを作ろう)

さらに市川先生は、生活リズムを整えることが重要といいます。

市川先生「むし歯が多発している子は、生活リズムが乱れているケースが多いんです。夜中まで寝ず、朝10時くらいに起きて食事をして、そうするとお昼にお腹が空かなくておやつを食べ、お昼時を逃しちゃってまたおやつを食べ、しっかり食べてないから夕方お腹が空いておやつを食べ…。
これは極端なケースですが、生活リズム、つまりは睡眠、食事、体を動かす遊びのリズムを整えることで、自然と食事、おやつのリズムも出来て間食が減ります。外遊びは甘い物のことを忘れるのにも効果的です」

ポイント4:歯磨き習慣…フッ素入り歯磨き、仕上げ磨きは毎日の習慣に!定期的な歯科受診も大切

市川先生「むし歯を作らないためには、シュガーコントロールをしっかりすることがまずは一番大切。次がフッ素、そして最後に歯磨き、という順番です」

歯磨き粉はフッ素入りを!濃度にも気をつけて

(歯磨き三種の神器。フッ素入り歯磨き粉、歯ブラシ、フロス)

市川先生「フッ素についてはいろいろな意見があり、特に日本は否定的な考えの人も多いですが、フッ素自体は自然界にも存在するものですし、むし歯予防には効果的です。うがいが出来ない時期から使えるものも市販されていますが、気をつけてほしいのが濃度。500ppm程度あるものを選びます。子ども用で出ているものは濃度が低く効果がないものがあります。歯間が狭く食べ物が挟まる場合には、フロスを使うのもおすすめです」

何よりも習慣化が大切。毎日の歯磨きを頑張ろう

(仕上げ磨きは毎日が基本!)

市川先生「シュガーコントロールが確実にできていれば、歯磨きスタートは奥歯が生えてからで間に合います。余談ですが、私自身子どもが出来て、歯磨きを毎日するというのがこんなに大変なのか、と思い知らされています。泣かれるし、逃げられるし…。心がけているのは、怒らず優しく声をかけ、手早く、終わったらハグをする、けれども毅然とした態度でニコニコしながら毎日しっかり続けることの方が大切です。タイミングは眠くなってない食後すぐがオススメ。一緒に頑張りましょう!」

定期検診に行こう!歯医者で褒められ習慣を

市川先生「フッ素の塗布も含めて、定期的に歯医者に行くようにすると、子どもも歯医者を怖がらなくなりますし、歯磨き指導なども定期的に受けられます。
もちろん大人も定期検診に行って、きれいなお口で子どもに接することをお忘れなく!」

関連:6月4日はむし歯予防デー 子どもの歯を守る!仕上げ磨きアイデア

大人でも苦手な人も多い歯医者さん。子どもの治療になると、大人3人で押さえつけて、なんてこともあるそうです。子どもの一生の歯の健康のために、食べ物、水分補給、生活習慣、歯磨きの4つをしっかり意識して、むし歯ゼロで3歳までの時期を乗り越えたいですね。

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