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「秋・冬生まれ赤ちゃんはアトピーになりやすい」は本当?

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ronstik/gettyimages

秋から冬にかけて空気が乾燥してくるとカサカサ肌のトラブルが心配ですが、「秋・冬生まれの赤ちゃんがアトピーになりやすい」という説を聞いたことはありませんか。赤ちゃんのスキンケアとアレルギーには、何か関係があるようです。子どものアレルギーに詳しい、国立病院機構相模原病院の佐藤さくら先生に聞きました。「秋冬のスキンケアとアレルギー」連載の1回目です。

関連:アトピー性皮膚炎がある赤ちゃんの、卵スタートの考え方が180度変わります!

「秋・冬生まれ赤ちゃんに食物アレルギーが多い」という研究結果からわかること

食物アレルギーのある赤ちゃんの誕生月を調べたところ、春夏生まれより秋冬生まれの赤ちゃんのほうが多いことがわかりました。卵白、牛乳、小麦のいずれも秋冬生まれの赤ちゃんに多いというデータが得られたのです※。
食物アレルギーのある赤ちゃんの多くは、アトピー性皮膚炎など皮膚トラブルも抱えています。つまり、秋冬生まれの赤ちゃんは食物アレルギーになりやすいと同時に、皮膚トラブルにもなりやすい、ということなのです。

カサカサ肌とアトピーは どう違うの?

ところで、アトピー性皮膚炎ってカサカサ肌とどう違うのでしょうか。
秋になって気温が下がり空気が乾燥してくると、赤ちゃんの肌はすぐにカサカサしやすくなります。通常は日常の保湿で改善しますが、保湿を続けても乾燥してかゆがり、繰り返す場合は、アレルギー疾患のひとつである、アトピー性皮膚炎が疑われます。
アトピー性皮膚炎とはアレルギー性の病気のひとつで、かゆみのある発疹(ほっしん)が顔や体に左右対称に繰り返して出ることが多いのが特徴です。
湿疹(しっしん)は頭部や顔から始まり、全身に広がり、悪くなったりよくなったりを繰り返します。保湿をしても2週間以上かゆみが続く場合は受診が必要です。

もともと「ドライスキン」で、「デリケート」な赤ちゃんの肌

ではなぜ、秋冬生まれの赤ちゃんにはアトピーが多いのでしょうか。まずは、赤ちゃんの肌の特徴を知っておきましょう。
赤ちゃんの肌というと、きめがこまかくてうるおっているイメージがありますが、実はとても乾燥しやすい「ドライスキン」なのです。
母体からのホルモンの影響で生後2カ月ごろまでは脂っぽくなりますが、生後3カ月を過ぎると皮脂の分泌量が減ってドライスキンになりがちになります。
また、赤ちゃんの皮膚の厚さは大人の約2分の1で、皮脂分泌機能も未発達。雑菌など外の刺激から肌を守るバリア機能が弱く、ちょっとした刺激もトラブルの原因になってしまいます。

低月齢期に厳しい肌環境を 迎える秋・冬生まれ

もともと「ドライスキン」で「デリケート」な赤ちゃんの肌ですが、とくに低月齢期は、皮膚のバリア機能が弱い時期です。
秋冬生まれの赤ちゃんは、皮膚トラブルの原因となる秋冬の乾燥と、皮膚のバリア機能が成熟していない低月齢期が重なってしまいます。さらに、日光にあたる量が少ないとアレルギー体質になりやすいこともわかっており、いろいろな要素が重なって、秋冬生まれの赤ちゃんに皮膚トラブルが多い、という結果になっているのです。

生まれてすぐからの スキンケアが大切

アトピー性皮膚炎になる原因は、まだはっきりわかっていません。アレルギー体質や生まれながらの敏感・乾燥肌などの要因が重なって起こると考えられています。
ですから、秋冬生まれの赤ちゃんがみんなアトピー性皮膚炎になりやすい、ということではありません。しかし、秋冬生まれの赤ちゃんは低月齢期に乾燥と日照不足の環境に長くさらされるのは事実です。刺激から肌を守るバリア機能を補うためのスキンケアが、秋冬にはとくに必要なのです。
しかも、できれば生まれてからすぐ、なるべく早いタイミングからのケアが効果的とされています。乾燥が厳しくなる秋冬こそ、赤ちゃんのスキンケアのはじめどきなのです。

※データ出典:Matsui et al. Pediatric Allergy and Immunology 2015;26:628–633

佐藤先生教えて

ママ・パパたちから寄せられた、ちょっとした気がかり・疑問について、佐藤先生にお聞きしました!


Q:私はアトピーではないので赤ちゃんも違うと思います。スキンケアは必要ですか?

A: アトピー性皮膚炎であるかないかに関係なく、皮膚を健やかに保つことは大切です。1日に1回、泡立てた洗浄料で全身をていねいに洗って清潔を保ち、必要に応じてクリームや乳液などでの保湿を心がけてください。

Q:生まれたころはとくに顔が脂っぽくてスキンケアしていいのか迷います。脂っぽいのがおさまってからでは遅いですか?

A:皮膚トラブルの予防には新生児からのケアが効果的です。石けんでの洗浄はもちろんですが、脂っぽさが気になるときは、さっぱりタイプの保湿ローションを使ってみるといいですよ。


(取材・文/岩崎緑、ひよこクラブ編集部)

関連:赤ちゃんのアレルギー症状ってどんなもの? どう対処したらいい?

お話/佐藤さくら先生
(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部 病因・病態研究室長)
小児科医。日本アレルギー学会代議員。日本小児アレルギー学会評議員。診察と同時に食物アレルギーの現状、原因の研究を重ね、アレルギーに悩む親子に寄り添う。

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