1. トップ
  2. 赤ちゃん・育児
  3. 産後の月経(生理)はいつから再開?様子は変わる?

産後の月経(生理)はいつから再開?様子は変わる?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
stay2gether/gettyimages


出産すると、妊娠以降止まっていた月経(生理)がいつ始まるのか気になりますね。
ママの体がどうなると月経(生理)が再開するのか、妊娠前の月経(生理)と何か変わるのかなど、産後の月経(生理)について、日本赤十字社医療センター第二産婦人科部長の笠井靖代先生に教えてもらいました。

関連:産後ママの体形・体質の変化「これってどうしたらいいの?」

産後、月経(生理)はいつごろ再開するの?

「まだ月経(生理)が再開しない」「こんなに早く月経(生理)が再開して大丈夫?」など、産後の月経(生理)の再開は早くても遅くても心配になるもの。
正しい知識を身につけ、今の状態は心配ないのか、産婦人科で相談したほうがいいのか、判断できるようにしておきましょう。

そもそも月経(生理)が始まるしくみとは?

まず、月経(生理)が始まるしくみについて理解しましょう。

(1) 卵胞ホルモンの分泌が増える
脳から卵胞(らんぽう)刺激ホルモンが分泌され、卵巣内の卵胞が成長。成長した卵胞から卵胞ホルモンが分泌されて、子宮内膜が厚くなります。

(2) 排卵が起こる
卵胞が成長すると、卵胞から卵子が飛び出して卵管に取り込まれます。これが「排卵」です。排卵後は卵胞ホルモンと合わせて黄体ホルモンも分泌されます。

(3) 黄体ホルモンの分泌が増える
黄体ホルモンの分泌が増え、子宮内膜は受精卵が着床しやすく、妊娠しやすい状態になります。黄体ホルモンの影響で体温は上昇します。

(4) 月経(生理)が始まる
受精卵が着床しないと黄体ホルモンの分泌が減少し、体温が下がります。子宮内膜は不要になり、内膜の組織がはがれて排出。このとき起こる出血が「月経(生理)血」です。

産後すぐに月経(生理)が再開しないのはなぜ?

産後、赤ちゃんが頻繁に母乳を飲んでいる時期に月経(生理)が始まらないことが多いのは、赤ちゃんにおっぱいを吸われることで、ママの体の中でプロラクチンというホルモンが大量に分泌されるから。プロラクチンには卵胞ホルモンの分泌を減らし、排卵を抑える働きがあるのです。

でも、授乳中もプロラクチンの量は徐々に減少し、体が排卵の準備を始めます。そのため、授乳を続けていても出産後半年から1年くらいで排卵が始まり、月経(生理)が再開することが多いのです。
しかし、産後の月経(生理)再開の時期は個人差が大きいので、産後1年くらいは様子を見て大丈夫です。

離乳食や卒乳がきっかけで再開するケースが多い

前述のように授乳中も月経(生理)が再開する可能性がありますが、卒乳したり、離乳食を始めて授乳回数が減ったりすることがきかっけで、月経(生理)が再開するママが多いようです。
ただし、再開時期には個人差がかなりあります。妊娠前に月経(生理)不順ぎみだったママは遅くなりやすいかもしれません。年齢が高いママも再開の時期は遅くなりがちです。
また、産後初めての月経(生理)の出血量や期間は個人差が大きく、人それぞれです。

●なかなか月経(生理)が再開しないときは?

出産から1年くらいは様子を見て大丈夫です。
1年を過ぎても再開しない場合は、産婦人科クリニックを受診しましょう。卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤を7~10日服用し、月経(生理)を起こさせる治療を行うことがあります。そしてホルモン剤によって一度月経(生理)が始まると、次回からは自然に月経(生理)が起こることが多いようです。
治療後1ヶ月しても2回目の月経(生理)が始まらなかったら、再度受診してください。

産後の月経(生理)の特徴は?

トリートメントの請求書の署名または保険ポリシーのコンセプト
megaflopp/gettyimages


月経(生理)が再開後、周期や量、痛みなどが変わることがあります。
育児に気を取られ、つい自分の体のことはおろそかにしがちですが、予想外の妊娠を避けたり、ママの体と心の健康をキープするために、産後の月経(生理)の特徴を知っておきましょう。

しばらくは月経(生理)不順になることが

月経(生理)が再開すれば、多くの場合、ホルモンの状態は妊娠前と同じに戻ります。
しかし、育児疲れやストレス、睡眠不足、生活リズムの乱れなどが起こりやすいことから、月経(生理)が再開してもしばらくは月経(生理)不順になることも少なくありません。
月経(生理)不順でも、再開後半年くらいは様子を見てOK。ただし、痛みがひどい、周期や期間、量など気がかりな症状があるときは、早めに産婦人科クリニックを受診してください。

●産後の月経(生理)の一般的な特徴

■周期
月経(生理)が再開しても、すぐには排卵が始まらないことがあります。
また、月経(生理)と月経(生理)の間に少量の出血が見られることもありますが、これは排卵に伴う出血なので心配しなくて大丈夫です。

■量
個人差はありますが、産後初めての月経(生理)は無排卵のこともあり、その場合量は少ない傾向にあります。
一方、子宮筋腫があると出血量が増えるので、心配なときは産婦人科クリニックを受診してください。

■期間
再開して1、2回目の月経(生理)は長引いたり、短期間で終わったりすることがあります。3回目ごろから排卵も起こるようになり、妊娠前と同じくらいの期間に戻ってくることが多いです。

■月経(生理)痛
再開後に月経(生理)痛が軽くなる人もいます。子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)や子宮筋腫があるかどうかでも異なります。

月経(生理)痛がつらいときはどうしたらいい?

最近はレディースクリニックも増えているので、自分のかかりつけの婦人科医を持ち、気軽に相談するといいでしょう。規則正しい生活、栄養バランスの整った食事、下腹部や下半身を冷やさない工夫などを心がけることも大切です。赤ちゃんの成長とともに育児疲れが減り、ラクになるママもいます。
月経(生理)痛がつらいときは無理しないで。パパやばあば・じいじなどに育児・家事を手伝ってもらったり、保育園の一時預かりを利用したりして体を休めましょう。市販の鎮痛剤は母乳には影響しないので、鎮痛剤を飲んでもOK。
どうしても心配なら、授乳のあとに薬を飲むようにするといいでしょう。

●低用量ピルについて

低用量ピルは月経(生理)痛の緩和に効果的ですが、一般的には母乳の分泌量が減るため、授乳中は服用できません。
低用量ピルの使用を希望する場合は、卒乳後、産婦人科医に相談してください。

出血の量が多かったり、少なかったりするのは問題?

<出血量が多い場合>
日中に夜用のナプキンを何度も替える必要がある場合は、通常より量が多いといえるでしょう。出血量が多い場合は、子宮腺筋症や子宮筋腫などの可能性があります。量が多くて気になるときは、早めに産婦人科クリニックを受診してください。
30代のママで、子宮筋腫がなく出血量が多い場合は、低用量ピルで出血量をコントロールするのが効果的です。
40代のママは、一般的には低用量ピルを使うと血栓ができるリスクが高くなるため、別のホルモン療法が選択肢となります。
なお、出血の影響で貧血状態になっているときは、鉄欠乏性貧血の治療も併せて行います。

<出血量が少ない場合>
出血量が少ないのはラク…と放置しがちですが、量が少なすぎるものも問題。卵巣機能不全で排卵がうまくいっていない可能性があるからです。基礎体温をつけて排卵期があるか確かめ、ない場合は産婦人科クリニックを受診してください。
とくに早めに次の妊娠を望む場合は、排卵を促す治療などを検討することになるので、産婦人科医とよく相談しましょう。

月経(生理)期間が長かったり、短かったりするのは問題?

産後に月経(生理)が再開しても、排卵が始まっていないと黄体ホルモンの分泌が不十分なため、出血期間がダラダラと長く続いたり、逆に短かったりすることがあります。

< 月経(生理)期間が長い場合 >
多少の変化は様子見で大丈夫。ただし、2週間も出血が続く場合は、子宮筋腫や子宮腺筋症などの可能性があります。また、ホルモンの分泌状態が悪く、排卵が順調に起こっていないのかもしれません。早めに産婦人科クリニックを受診してください。
疾患の有無を確認し、何らかの疾患が原因と診断された場合は、その疾患の治療を始めます。

< 月経(生理)期間が短い場合 >
月経(生理)が毎回1、2日で終わってしまう場合は、卵巣機能が低下している可能性があります。次の妊娠を希望する場合は産婦人科クリニックを受診し、子宮や卵巣の様子を診てもらいましょう。

2人目が欲しいのに月経(生理)が再開しないときは?

赤ちゃんが母乳を飲んでいると、排卵を抑える作用のあるプロラクチンが分泌されますが、授乳を続けていてもプロラクチンの分泌量は少しずつ減っていくため、多くの場合、産後1年くらいまでには月経(生理)が再開します。
でもプロラクチンの分泌量には個人差があり、分泌量が多いママは月経(生理)の再開が遅くなることがあります。また、母乳の分泌量が多いとプロラクチンの量も増えるため、なかなか月経(生理)が再開しないかもしれません。

早めに次の妊娠を望んでいるのに、月経(生理)がなかなか再開しないと、「断乳すれば月経(生理)が来るかも…」と考えたくなりますね。でも、赤ちゃんの健康や発育・発達のためには、1歳ごろまでは母乳育児を続けてほしいもの。産後1年たつとは大半のママは月経(生理)が再開するので、もうしばらく待ってみましょう。
産後1年を過ぎても月経(生理)が再開しない場合は、産婦人科クリニックで相談してください。

産後の月経(生理)の気がかりを解決しよう

妊娠前とはママの体の状態が違うから、産後の月経(生理)はわからないことがいろいろありますね。
心配を抱えていると、月経(生理)が余計憂うつになってしまうので、気がかりや悩みはスッキリ解決しておきましょう。先輩ママの体験談も参考にしてください。

産後の月経(生理)、気がかりQ&A

Q. 月経(生理)が再開する前に妊娠することがあるの?

A. 月経(生理)がなくても排卵すれば妊娠します
排卵が始まる前に月経(生理)が再開することもありますが、反対に排卵の再開が先に起こることもあります。そのため「まだ月経(生理)が来ないから大丈夫」と思わず、避妊することが大切です。2人目を早く欲しい場合も、ママの体への負担を考えると、出産から1年くらいたってから妊娠を考えるのがベターです。なお、数年単位で妊娠を望んでおらず、高い避妊効果を期待する場合は、子宮内避妊用具のミレーナを産婦人科医に挿入してもらう方法もあります。授乳の継続も可能です。

Q. 月経(生理)の再開は早いほうがママの体にはいいの?

A. 早い遅いで違いはありません
月経(生理)の再開が早くても遅くても、ママの体への影響に違いはありません。ただ、子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)のママは、月経(生理)がない時期は症状が進行しないので、月経(生理)の再開が遅いほうがラクといえます。とはいえ、産後1年を過ぎても月経(生理)が再開しない場合は、産婦人科クリニックを受診してください。

Q. 上の子のときは4ヶ月で再開したのに、下の子は7ヶ月になっても再開しません。大丈夫?

A. 授乳の状況や体調などで再開時期は変わります
上の子と下の子で母乳を飲む量や回数が違うと、同じママでも月経(生理)再開の時期は変わります。また、ママの体調や年齢の違いも月経(生理)の再開時期に影響します。とくに40代で出産したママは、閉経周辺期に入っているので、月経(生理)の再開に時間がかかることがあります。

Q. 産後の月経(生理)もタンポンを使っていい?

A. 長時間入れたままにしなければ使ってOK
長時間入れたままにしなければ、使用しても問題ないと思います。なお、出血量が多くてタンポンを使用するのであれば、出血量が多いことについて、一度産婦人科クリニックで診察を受けるといいでしょう。

Q. 月経(生理)と月経(生理)の間に下腹部に痛みがあります。異常でしょうか。

A. 排卵前に起こる痛み。よくみられるものです
月経(生理)周期の中間ごろに起こる痛みは、「中間痛」「排卵痛」といわれるもの。おなかが重い感じや突っ張った感じがすることもあります。いずれの症状も問題ありません。原因ははっきりしていませんが、排卵前に卵管のぜん動が強くなったりして起こるのではないかと考えられ、通常1~2日程度で収まります。痛みが激しかったり長引いたりするときは、産婦人科クリニックで相談を。漢方療法やホルモン療法を行うことがあります。

先輩ママたちの「産後の月経(生理)」にまつわる体験談を紹介します。

「1人目は完母で自然に乳離れ1歳2ヶ月。生理は、たしかそれから2ヶ月後くらいかな。2人目は混合から完ミで7ヶ月になる前に生理が来ました。『まだ生理は来ないでしょ!』と油断してたら急に始まったので、びっくりしてしまいました。」

「産後2ヶ月で生理再開しました。完母だったのでびっくりしました。出産前は生理痛が全くと言っていいほどなかったのですが、産後は毎回生理痛で薬のお世話になっています。」

産後の月経(生理)は、母乳育児をしていても再開することがあるので、いつ再開してもあわてないように準備しておく必要がありますね。
育児と月経(生理)が重なるのはママにとって大変ですが、つらいときは周囲の人に頼ったり、鎮痛剤で痛みを和らげたりして、無理せずに乗りきりましょう。
また、気軽に相談できるかかりつけの婦人科医を持つようにすると安心です。
(取材・文/東裕美、ひよこクラブ編集部)

関連:産後の食生活 栄養バランスは?お酒はいつから?

■監修/笠井靖代先生(日本赤十字社医療センター第二産婦人科部長)
日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医。東京医科歯科大学医学部卒業、東京大学大学院医学系研究科修了。米国留学を経て、現職。自らの高齢出産や母乳育児、子育ての経験を踏まえたアドバイスが好評で、多くのママが励まされています。

※文中のママたちのエピソードはすべて、口コミサイト「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋です。

■おすすめ記事
<PR>赤ちゃん返りがなくなる!? 大人気の人形“はなちゃん”って知ってる?

赤ちゃん・育児

更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

赤ちゃん・育児の人気記事ランキング

関連記事

赤ちゃん・育児の人気テーマ

新着記事