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そもそも食物アレルギーって、なぜ起こるの? 最新の情報を専門医に聞く

離乳食を食べている日本人の男の赤ちゃん
yu-ji/gettyimages

離乳食が始まると、食物アレルギーを心配するママやパパは少なくありません。なかには「離乳食の開始時期と食物アレルギーって関係があるのかな?」「アレルギーを心配するなら、アレルギーになりやすい食材の与え始めは遅くしたほうがいいの?」などと疑問を持つママ・パパもいるようです。食物アレルギーの研究はとても進んでいて、数年前や上のお子さんのときとは変わっていることがあります。現在は、「特定の食物の摂取開始を遅らせても予防効果はなく、適切な時期から摂取をスタートさせる」という考えが主流になっているのを知っていますか? 
2019年4月に改定された「授乳・離乳の支援ガイド」にも、そのように記載されています。
食物アレルギーをむやみに怖がって、ママやパパの自己判断で離乳食の開始時期を遅らせたり、除去食などをしたりするのはNG! 食物アレルギーに関する最新の情報を、小児アレルギーの専門医 成田雅美先生に聞きました。

関連:赤ちゃんの食物アレルギー 症状とケア【医師監修】

そもそも 食物アレルギーって、なぜ起こるの?

ウイルスや細菌などの異物が体内に入ると、体の中で「抗体」がつくられ、外敵をやっつけようとして免疫のしくみが働きます。これが正常な免疫反応です。
食物アレルギーは、このしくみが誤作動を起こし、害のない食べ物に対しても過剰に反応してしまうことです。
食物アレルギーは、主に食べ物に含まれるタンパク質がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となりますが、0歳代で多いのは、卵・牛乳・小麦。1歳代以降は卵や牛乳のほかに、魚卵(イクラなど)やピーナツ・ナッツ類、果物による発症も見られます。

環境や遺伝だけではなく、肌トラブルから食物アレルギーを発症することも!

食物アレルギーの発症には、環境や遺伝などが関係するといわれていますが、最近では皮膚のバリア機能の低下による発症が注目されています。
たとえば卵アレルギーを例に説明します。家族が、日常的に卵料理を食べていると、室内の空気中に卵のアレルゲンが存在するようになります。赤ちゃんが肌トラブルを起こして、皮膚のバリア機能が低下していると、傷ついた皮膚から空気中に漂う卵のアレルゲンが体内に侵入! 体内では、アレルゲンを異物と認識し、やっつけようとして「IgE抗体」をつくります。これを感作(かんさ)といいます。卵のアレルゲンで感作が起こると、赤ちゃんが初めて卵を食べたとき、「異物が入ってきた!」と体が判断して、アレルギー症状をおこすのです。
そこで食物アレルギーの予防として注目されているのが、新生児期からのこまめなスキンケアです。皮膚が健康な状態ならば、触れたくらいではアレルゲンは吸収されず、感作がおこりません。湿疹(しっしん)や肌荒れなどある場合は、そのままにせず、治療して肌を健やかに保ちましょう。

食物アレルギーは、成長と共に治る傾向が! 過度な心配はしないで

食物アレルギーがある子の割合は、1歳代がいちばん多く6~7%程度です。0歳代は、まだ食べたことがない食材があるため、統計上では1歳代より少なくなっています。
食物アレルギーは、成長するにつれて消化器や免疫の機能が発達すると、治るケースが少なくありません。就学時には、多くの子が治っているので、過度な心配はしないで!
ただし食物アレルギーがある子は、誤食により一刻を争うような “アナフィラキシー”を起こす可能性があることは認識しておいてください。

関連:離乳食で3大アレルゲンはいつ、どうやって与える?新常識を専門医が解説

食物アレルギーは“皮膚のバリア機能の低下によっても発症する”と読んで、驚いたママやパパもいるのではないでしょうか。ママやパパが、食物アレルギーを心配して、自己判断で離乳食の開始を遅らせたり、3大アレルゲン(卵、乳、小麦)などを与えるのを控えたりする場合があるようですが、研究が進んでそれらは予防にならないことがわかっています。食物アレルギーの予防で大切なのは、最新の正しい知識を得ることです。そのため不安なことやわからないことは、アレルギー専門の小児科医に相談しましょう。(文/ひよこクラブ編集部)


■監修/成田雅美先生
(東京都立小児総合医療センター アレルギー科 医長)
医学博士。小児科医。東京大学大学院医学系研究科修了。東京大学医学部附属病院 小児科、国立成育医療研究センター アレルギー科などを経て現職。専門は小児アレルギー学。

■参考/「ひよこクラブ」2019年10月号「最新版 気になる食物アレルギーなんでもQ&A」

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