【発育発達4歳】集団遊びがさかんに。機敏に動きます
4歳児になると体も心も「おにいちゃん(おねえちゃん)になったな」と感心することが増える一方で、急に大泣きするなどしておうちの方が戸惑う様子を見せることもあるようです。
乳幼児の心と体の研究の第一人者でありお茶の水女子大学名誉教授の榊原洋一先生に、おうちの方が知っておきたい4歳児の成長発達の特徴やかかわり方のコツを伺いました。
遊びのレベルが徐々にあがります
全身を連動させた動きをするようになり、バランス感覚がついてきます。三輪車で走ったり自転車に乗れるようになる子も。片足ケンケンやスキップ、でんぐり返しもできるようになり、ブランコの立ち乗りやジャングルジムの上のほうまで1人で登れるようになる子もいます。
四角や三角を描く、ハサミとのりを使って工作する、頭の中で想像したものなどを絵に描くなど、手指も器用になっていきます。
考える力も伸び、「ごほうびをくれたのは、言うことを聞いたからだ」などと因果関係を想像できるようにも。自分が経験したことを大人やお友だちに話す、物語のストーリーを理解して説明できるようになる、ひらがなであれば自分の名前を読み書きできるようになる子も出てきます。
保育園の中での集団遊びが充実してきます
集団遊びがさかんになり、お友だち同士で役割を決めて協力して遊ぶ、保育士さんのサポートを受けながらルールを決めて遊ぶ、競い合う様子も見られるように。遊びの中で自分の思いを主張したり妥協する方法も学びます。
ルールを破る子に注意する、遊びの輪に入りたいときは「入れて!」と声をかけて許可をもらう、お友だちの好き嫌いがはっきりしてきて親しい子と深く交流するなどの様子も出始めます。
年下の子や自分よりも弱いものを守ろうとする意識が芽生える時期でもあり、下級生とのかかわりが持てる園生活は、子どもの社会性を育てます。
一方で、この時期の子どもは、自分の考えを主張する・妥協する方法を模索している真っ最中。お友だち同士で気持ちや感情を理解し合えるようになるまでには、もう少し時間が必要です。
感情をうまくコントロールできず、思いどおりにならずに泣いたり、急に甘えてくることもあるでしょう。子どもの話しや「なぜ?」「どうして?」の問いにはきちんと受け答えし、子どもの気持ちを受け止めましょう。
甘えたいときは抱っこなどで甘えさせてOKです。
■監修:お茶の水女子大学名誉教授 榊原洋一先生
東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学副学長などを経て、現在はお茶の水女子大学名誉教授、ベネッセコーポレーションの支援のもと設立されたCRN(チャイルド・リサーチ・ネット)所長。
※記事内容、監修者の肩書、年齢などは2020年3月当時のものです。