簡単なのに手抜きに見えない!ランチ作りのコツ3つ
リモートワークを導入する企業が増えてきました。在宅勤務になり一日中自宅で過ごしていると、食事のメニューがマンネリ化したり、毎食作るのが負担になったりして困ってしまうことも。毎日の食事作りに悩んでいる方に向け、簡単に作れて、家族も満足、手抜きに見えないランチ作りのコツについて、フードコーディネーターの三井愛さんに聞きました。
三井 愛
フードコーディネーター・栄養士
食品メーカーでの商品開発を経て、フードコーディネーター・栄養士として、フードコーディネータースクール・料理教室の企画・運営、スタイリング・撮影、栄養カウンセリング、メニュー開発、商品開発、コラム執筆など、食にかかわる業務を手がける。栄養バランスがよく、手軽に作れる家庭料理に定評がある。著書「フードコーディネーターという仕事」(現代書林)、料理監修「50円、100円以下でできる超節約おかず250」(ブティック社)、「ガンに効く野菜料理」(インフォレスト)、「城咲仁の300円以下簡単アレンジレシピ」(KKロングセラーズ)、「高野豆腐ダイエット」(宝島社)
コツ1 曜日によって作るものを決めておく
自分や夫が自宅で仕事をするようになると、昼食を用意する機会も増えるもの。メニューに頭を悩ませている方も多いのでは?惣菜や弁当を買ってきたり、レストランのメニューをテイクアウトしたり、デリバリーを利用したりといった方法もありますが、栄養や家計のことを考えると手作りも取り入れたいですね。
毎日のメニューに困ったら、曜日によって大まかなメニューを決めておくと楽になります。例えば月曜日はパスタ、火曜日は炒飯、水曜日は丼ぶり、木曜日は麺類、金曜日はカレー…など。メニューのルールが決まっていれば、あとはその料理の味付けや具材を考えれば大丈夫。例えばパスタだったら、トマト系→クリーム系→オイル系→和風のように味のベースがいくつかあれば変化も付けられます。炒飯もベーシックなものから、えび炒飯、あんかけ炒飯、レタス炒飯のように、アレンジしていくと飽きません。慣れてきたら、週末にまとめて食材を購入しておけば、一週間のランチ作りをスムーズにこなせますね。
ベーコン、ハム、ちくわ、かまぼこ、ツナ缶、コンビーフ缶などを常備しておくのもポイント。このような加工食品は塩味やうま味があるので、麺類やご飯と炒めるだけで味が決まり、困ったときの一品になります。また最近はカット野菜も充実しているので、炒め物用やラーメンの具材になりそうなものを常備しておくのもおすすめします。
コツ2 調理家電をフル稼働でストレスフリーに
調理家電をうまく使えば、食事作りはさらに楽に、時短になります。最近はさまざまな調理家電が登場していますが、家庭によくある炊飯器、オーブントースター、電子レンジなどで十分。いろいろなメニューが作れますよ。
たとえば炊飯器を使って炊き込みご飯を作ることはよくあると思いますが、洋風ピラフ、海南チキンといった料理も炊飯器で作れます。洋風ピラフはベーコン(ウィンナー)、コーン、たまねぎのみじん切り、にんにくのスライス、バター、コンソメスープを米と一緒に炊飯するだけ。
米、鶏がらスープ、酒、しょうがのせん切り、塩こしょうを炊飯器に入れ、鶏もも肉を上にのせて炊けば、柔らかい鶏肉がおいしい海南チキンの完成です。鶏肉をスライスしてご飯に添え、お好みでパクチーやレモンも添えていただきます。
電子レンジも加熱時間を覚えてしまえば、いろいろなメニューが作れます。たとえば親子丼の具材(卵を除く)と調味料を電子レンジ対応のコンテナーに入れて、加熱して、熱いうちに卵を回しかければ、半熟卵の親子丼の完成。三つ葉やきざみのりなどをトッピングすれば、見栄えのよい仕上がりに。
オーブントースターなら、じゃがいも、たまねぎスライス、ベーコンを耐熱皿に交互に並べ、バターをのせて塩こしょう振って焼けば、簡単にジャーマンポテトの完成です。溶けるチーズをのせて焼けばグラタンのような仕上がりになります。ゆでたブロッコリーやかぶ、にんじんなどを耐熱皿にのせ、パルメザンチーズ、パン粉を振って焼くだけで、簡単に一品ができます。
コツ3 ワンプレーとでワンランク上のランチに
昼食の食器洗いもできるだけ短時間で済ませたいですね。ランチにおすすめなのがワンプレート。小皿や小鉢を使わず大皿に盛りつければ、素敵なランチに仕上がります。一皿にどんな風に盛りつけようか考えるのはとても楽しく、気分転換にもなります。白い皿に盛りつければデリ風に、黒い皿に盛りつければモダンな感じになりますよ。
ワンプレートに盛りつけるとき、よりおいしそうに彩りよく見せるポイントは以下の4つ。
・ご飯は型に入れて、パスタなどはフォークを使って、高さを出すように盛りつける
・メインのおかずは、ソースなどを皿に描くように
・パプリカ、パセリ、ミニトマト、レモンなどを添えて彩りをプラス
・デザートやサラダは小さいココットなどに入れて添えるとカフェ風に
ちょっとした工夫で、おしゃれなワンプレートのできあがりです。
リモートワークをきっかけに自宅で過ごす時間が長くなっていきますね。家での時間をみんなが快適に過ごせるように、家族で話し合ってみるのもよいでしょう。夫婦で得意なメニューを交代で作るなど、お互いに助け合いながら食事作りを進めていくことが、ストレスフリーにつながります。自宅で仕事をするようになると、男性の家事や育児への参加が増えていくかもしれませんね。仕事スタイルの変化、ライフスタイルの変化に合わせて、無理なく、楽しく生活していきたいですね。