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子どもをSNSの性被害から守る! 0歳からはじめる性教育【ママ泌尿器科医】

更新

悲しい少女のいじめや嫌がらせは、絶望的な威圧感を感じて苦しみのラップトップで行にいじめを怖がっています。子ストーカー ソーシャル メディア ネットワークをいじめの被害者
sam thomas/gettyimages

ママであり泌尿器科医でもある岡田百合香先生の連載第17回。今回のテーマは、「SNSと子どもの性被害」です。幼児期からスマホが身近にあり、小学校の授業でもiPadなどの情報端末が使われる現代。子どもがSNSに触れ、性被害に巻き込まれる可能性も高くなっています。そんな時代に、SNSでの性被害から子どもを守るために親は何をすればいいのでしょうか。「お母さんのためのおちんちん講座」ママ泌尿器科医#17。

「SNSでの子どもの性被害」を描いたドキュメンタリー映画

先日、久しぶりに映画を見てきました。「SNS 少女たちの10日間」というチェコで撮られたドキュメンタリー映画です。
映画『SNS-少女たちの10日間-』オフィシャルサイト (hark3.com)

3人の成人女性(18才以上)が、12才の少女になりきってSNSに登録すると、何が起こるのか?――10日間で2000人を超える男性が、性的な目的で彼女たちに接触してきます。突然、自分の性器を見せつけたり、少女たちに裸を見せるよう誘導・強要したり…。

ドキュメンタリーなので、作り話ではなく、すべて実際の出来事です。そして、チェコという遠い国限定の話ではなく、世界中で、日本でも現実に起こっていることなんですよね。女の子だけでなく男の子も被害に遭っています。

漠然と「SNS×子育て」について不安を感じてはいたのですが、今回、リアルな「現実」を見たことで、強い危機感を持ちました。

幼少期からの性教育が、子どもをSNSの性被害から守る

私がスマホを持ったのは20才を過ぎてから。TwitterやFacebookといったSNSもほとんど使わずに、大人になりました。だから、10代やそれより若い年齢のときに、「SNS」が自分にとってどんな存在なのか、正しい使い方をどの程度理解できるのか、感覚としてまったくわかりません。

小学校でも1人に1台iPadが支給される時代。「自分の裸をSNSで送ってしまった」「ネットで知り合った人と会って誘拐された」。日々報道されるSNSにまつわる危険から、子どもを守りたい!と思っている保護者の方は多いでしょう。

では、具体的にどうしたらいいのでしょうか?私は、幼少期からの性教育がとても重要な役割を果たしていると思います。思春期になると、程度の差はあれ、親への反発心・反抗心が出てきます。そんな時期に入ってから、突然「性」に関する話題を持ち出しても、恥ずかしさや反発心からなかなか子どもの中には入っていかないでしょう。

性教育は、0才から始めるべき!

よく、「性教育は何才から始めるものですか?」と聞かれますが、その答えは「0才から始まっています」だと考えています。

乳幼時期の性教育で重要なのは、「親には何を聞いても大丈夫」「受けとめてもらえる」と思える信頼関係の構築です。言葉を話さない時期からの愛着形成や、「これは何?」「どうして〇〇なの?」という子どもからの質問(性に関すること以外も含め)に、真摯(しんし)に向き合って答えていくことも性教育の一環なのです。

その中で「ドキッ」とするような質問も出てくるでしょう。その際に重宝する言葉が、「いい質問だね!」「いいことに気がついたね!」です。これ、大人が言われてもすごくうれしいですよね。子どもに限らずどんどん使ってください。

「赤ちゃんはどうやって生まれるの?」といった定番の質問から、「どうしてママには、ちんちんついていないの?」といった幼児ならではの性にまつわる素朴な質問。ちゃんと答えたい…でもなんて答えたらいいかわからない…!

そんなときに絶対にやってはいけないのは、「そんなこと聞かないの!」「まだ知らなくていいの!」と質問したこと自体を否定したり、しかったりすること。それによって子どもは、「性に関する話題はタブーなのだ」と学んでしまいます。

今すぐ答えを持ち合わせていないというときは、「いいことに気づいたね!ママも一緒に考えてみるから少し待っててね」といったん保留にしてもいいのです。そして年齢に応じた性に関する絵本などを用意して、一緒に考えたり伝えたりしましょう。プライベートゾーンに関する内容も、幼児期のうちに伝えておきたいです。

性に関することも、親子でちゃんと話せる関係作りが大切

「性に関する話も、親はちゃんと向き合ってくれる」という感覚があれば、性にまつわる困りごとやトラブルが発生したときに、相談のハードルがぐっと下がります。

映画の中でも、裸の写真を送ってしまった少女に「お母さんにバレたらしかられるよ」と脅迫するシーンがあります。また、実際の性犯罪でも「お母さんには内緒だよ」と子どもに口止めするケースが多々あります。「裸の写真を送ってはダメだよ」「プライベートゾーンを見せたり触らせたりしてはいけないよ」だけではなく、「だけど、もしそういったことが起こったら、必ずママに教えてね」というひと言が必要です。

映画のラストには「SNSを遠ざけるだけでは解決しません。子どもと話すことが大切です」というメッセージが出てきます。これからの子育てで避けては通れない「SNSと子ども」にまつわる問題。幼児期からの性教育の重要性はどんどん高まっています。たまひよ読者世代のみなさんも、早速始めてみてください。

文・監修/岡田百合香先生 構成/ひよこクラブ編集部

乳幼児期から親子の愛着関係を築いたり、子どもの「なんで?どうして?」の質問に答えることが、子どもの性教育につながるそうです。難しく考えすぎず、子どもの将来のためにも、今日から性教育を実践してみませんか?
次回も、気になる子どもの性器や排せつに関するお話を、お楽しみに。

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