【動画】「言葉が出ない」「おもちゃを横取り」これ大丈夫?迷いがち育児のOK・NG <1~2歳 心の発達編>
1~2歳は、できることが増え、活動的に。ほかの子と発育・発達を比べて気がかりが増えることも。
ママ・パパたちが「これってどうなの?」という疑問に専門家がズバッと「OK」「NG」で答えます。
臨床発達心理士スーパーバイザー・公認心理師の秦野悦子先生にお聞きしました。
【ママ・パパ疑問】<1歳~1歳6ヶ月>指さしをしないので、大人が手本を見せています
【OK!】手本を見せるのはとてもいいこと。意思表示を促す機会を増やして
赤ちゃんは、自分が興味を持ったものをほかの人に伝えたくて指さしを始めます。
赤ちゃんにとって魅力的なものを手が届かないところに置き、指さしを促したり、赤ちゃんが何かに興味を持ったら、大人がそれを指さして「○○だね」とお手本を見せると◎。
すぐに指さししないかもしれませんが、意思表示をする機会を増やすことが大切。
【ママ・パパ疑問】 <1歳~1歳6ヶ月>なかなか言葉が出ないので、家族の会話を増やしました
【OK!】会話の楽しさが伝わることで、言葉に興味がわくでしょう
言葉の発達は個人差が大きく、言葉がまだ出ていなくても、大人が話す簡単な言葉を理解している様子があれば心配ありません。
やりとりのある遊びを増やすことで、会話の楽しさが伝わり、言葉に興味がわくでしょう。
【ママ・パパ疑問】 <1歳7ヶ月~2歳>二語文が出ません。覚えられるようDVDを見せています
【NG!】DVDは一方通行のコミュニケーション。家族の会話を増やして
言葉の発達を促すのに大事なのは、気持ちを通じ合わせながら言葉をかけること。DVDをはじめ、動画は一方的な情報で、気持ちが通じ合いません。
「いいにおい」「暖かいね」など目に見えない言葉や、大人が感じたことを言葉に出してみましょう。赤ちゃんは五感でとらえた感覚とその言葉が結びついていきます。
【ママ・パパ疑問】 <1歳7ヶ月~2歳>言い間違いは言い直させます
【NG!】言い直しはさせずに、自然に正しい言葉を返してあげて
理解している言葉の数と話せる言葉の数のギャップがいちばん大きい時期。赤ちゃんが伝えたい気持ちを身近な大人が代弁し、拡張してあげるのがいいでしょう。
たとえば「バチュ」に対して、「バスだね」「バスが来たね」「バス大きいね」「バスまた来るかなぁ」などそのとき感じた気持ちをプラスしてこたえて。
このようなやりとりで正しい表現を耳にすると、自然に修正されていきます。訂正ではなく、伝えたいという赤ちゃんの思いをくみ取ることが大事。
【ママ・パパ疑問】ほかの子のおもちゃを取るので厳しくしかっています
【NG!】しかっても、なぜしかられているのかわかりません
まだお友だちとの関わり方がわからない時期です。お子さんが欲しいおもちゃは、だれかが使っていようと自分のものという感覚ですし、しかられてもなぜダメなのかわかりません。
しからずに「これは〇〇ちゃんの」「△△ちゃんはこれで遊ぼう」と、大人が交通整理をしてあげましょう。
少しずつ遊びのルールを覚えていきます。
【ママ・パパ疑問】グズったときは動画を見せておとなしくさせます
【NG!】習慣にしてしまうと、それがないと怒るように
スマホの動画でなだめることを習慣にしてしまうと、赤ちゃんはそれを与えないと怒るようになることがあります。
できれば、動画を見せるのは万が一のときの最終手段に。おもちゃや絵本で気持ちを切り替えたり、外へ連れ出したりするのがいいでしょう。
また、スマホで動画を見せる際は、延々と見続けないようにするのが重要。
大人が一緒に見るようにし、きりがよいところで消すようにするなど、親がリードする状況をつくっていきましょう。
【ママ・パパ疑問】お友だちと遊ばないけれど子育て支援センターに行っています
【OK!】お友だちがいる空間で遊ぶだけでも刺激になります
1歳代の赤ちゃんは同じくらいの年齢の子に興味を示すようになりますが、まだ上手にかかわれないことが多いです。お友だちがいる空間で1人で遊ぶことが好きな子もいますから心配いりません。
ほかの赤ちゃんの様子を見て刺激になることもありますし、ママ・パパのリフレッシュにもなりますから、ほかのお友だちと遊ばなくても子育て支援センターを利用してOK。
●監修/秦野悦子 先生
●イラスト/とげとげ
●文・動画制作/たまひよ編集部