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赤ちゃんの窒息(ちっそく)・誤嚥(ごえん)事故。のどに詰まった、息ができないときの応急処置・予防対策

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子どもの安全を守るのは、ママ・パパの役割。ちょっとした油断が大きなケガや命を失うことにつながってしまうことがあります。
ここでは赤ちゃんのよくある事故・ケガの中で、「窒息・誤嚥」がどんなケースで起こるか、万が一起こった時の応急処置の方法を覚えておくといいでしょう。
また赤ちゃんが「窒息・誤嚥」しないよう事前に生活環境を整えたり、事故防止策を立てておくことが大切です。

異物が気管のほうに入って、呼吸困難や窒息を起こすことも

口の中に入れたものが、何かの拍子に誤って気管のほうに入ることを誤嚥(ごえん)といいます。
誤嚥すると、呼吸器系に障害を起こしますが、とくに怖いのは気管にものが詰まって息ができなくなる窒息です。気管に異物がひっかかって空気の通りが悪くなると、呼吸をするたびにのどの奥でゼーゼーという音がすることもあります。

また呼吸がしづらくなり、徐々に顔色が悪くなったり、チアノーゼを起こすこともあります。気管が完全にふさがれた状態になると、けいれんを起こしたり、意識不明になることもあります。

窒息の原因になりやすいものは、子どもの手が届かない場所に

小さな子どもが誤嚥する原因で最も多いのが食べ物です。中でも乾いたピーナッツによる誤嚥が多く、続いてグリーンピースや枝豆も多くなっています。乳幼児にとって乾いた豆はとても危険な食べ物です。
離乳食は赤ちゃんの発達に合ったかたさ・大きさのものを与えるようにして、赤ちゃんが食べるときは必ずそばについて見ていましょう。プチトマトは、好きな子どもは多いのですが、のどに詰まりやすいので、丸のままあげることはやめて、必ず小さく切ってあげます。
また誤嚥したことに気づかずにそのまま肺に残って、肺はい炎えんや気き管かん支し炎えんになることもあります。肺炎や気管支炎を繰り返す場合は、誤嚥が原因になっていないか、医師に診察してもらいましょう。

窒息は0歳児に多く、ほとんどがベッドの中で起こっています。やわらかい敷布団や枕、顔まわりのタオルやぬいぐるみ、ビニール袋が鼻や口をふさぐ場合もあります。
そのほか、ひもやコードが首にまきついて窒息するケースもあります。首まわりに30cm以上のひもがついた服やネックストラップを避けたり、ひもやコードで遊ばせないなどの注意を払いましょう。

赤ちゃんが誤嚥しやすいもの

・ナッツ類
・皮つきぶどう
・プチトマト
・こんにゃくゼリー
・ウインナー野菜(りんごやにんじんなど)
・イクラ
・ブロックなど小さなおもちゃ

赤ちゃんの鼻や口をふさぐもの

・ビニール袋
・ハンカチやタオル
・顔が沈み込むような敷布団や枕

赤ちゃんが首に巻きつきやすいもの

・スタイのひも
・ブラインドのひも
・おもちゃについているひも類
・リボン
・ベビーカーやチャイルドシートのベルト
・衣類についているひもやフード

赤ちゃんの誤嚥・窒息の主な症状

・けいれん
・呼吸困難

起きやすい月齢・年齢

生後4ヶ月~

起きやすい季節

通年(春・夏・秋・冬)

関連:[小児科医監修]赤ちゃんの誤飲・誤嚥”で知っておきたいとっさのケア”状況別ポイント4

誤嚥・窒息の事故が起こりやすいケース

「窒息・誤嚥」がどんなケースで起こるか解説します。

豆などがツルンと気管に入る


まだ食べ物を奥歯で上手にすりつぶせない赤ちゃんには、球形の小さな食べ物や、ツルンと口に入るものは危険です。

びっくりしたり、急な動きで詰まる


車の中で物を食べていて、急停車した拍子に頭をぶつけ泣ききったあとに息を大きく吸いこみ、口の中の食べ物などがのどに詰まるケースが多く見られます。
大きな音や声に驚いて詰まらせることも。

ビニール袋などで窒息事故


ビニール袋をかぶって遊んでいるうちに、息を吸った拍子に顔に貼りつく、口に入れたシールが気道をふさぐなどで事故が起きます。

窒息していれば救急車を呼ぶとともに応急処置をします

急にせき込んだり、ゼーゼーと音がするときは、異物が気管に入った誤嚥(ごえん)を疑いましょう。
窒息(ちっそく)していれば、救急車を呼ぶとともに背中をたたくか上腹部を圧迫して詰まったものを出します。意識がないときは、心肺蘇生(しんぱいそせい)も行います。
ひもやコードなどが首に巻きついて窒息している場合も同様の処置を。

119番・すぐに救急車を呼ぶ場合の判断基準

【1】 呼吸困難、または呼吸をしていない
【2】 顔色が真っ青になる
【3】 目を白黒させている
【4】 ひきつけやけいれんを起こしている
【5】 意識不明になる

【NG!】誤嚥・窒息したときにやってはいけないこと

赤ちゃんが誤嚥・窒息したときに、以下の行動はNGです!

【×】救急車が到着するまで何もしない

誤嚥・窒息した場合は、一刻も早い手当てが必要です。意識を失っていたら、心肺蘇生を行いましょう。

【×】無理に詰まったものを取ろうとする

詰まったものを無理に取ろうとすると、かえって異物をのどの奥に押し込むことになります。掃除機で吸い取るのも危険なので、やめましょう。

【×】異物を口に入れたのを見て大声を上げる

ママ・パパは大声を出したり、あわてたりしないようにします。子どもがびっくりして異物をさらに奥に飲み込んでしまうことがあるからです。

関連:赤ちゃんが異物を飲み込んだ!のどに詰まらせた!ときの受診の目安【小児科医監修】

赤ちゃんが誤嚥・窒息したときの応急処置

赤ちゃんの「誤嚥・窒息」した時の応急処置の方法を覚えておきましょう。

【1】 意識を確認します


名前を呼んで肩をたたき、意識の確認をします。意識がないときはすぐに救急車を呼び、心肺蘇生をはじめます。
意識があるときは、【2】以下の処置をします。処置中に意識を失ったら救急車を呼びます。

→意識が ないときは<心肺蘇生法>へ

【2】 口の中の異物を取り除きます


頭を横向きにして寝かせ、あごのあたりを押さえて動かないように固定します。ママ・パパの人さし指を口に入れ、詰まっているものをかき出します。
そのときに詰まっているものを中に押し込まないように注意。余裕があれば、指には清潔なガーゼなどを巻きます。

【3】 気管内の異物を取り除きます


片方のひざを立てて、ももの上に子どもをうつぶせにして寝かせます。頭が胸よりも低くなるように下げさせます。肩甲骨と肩甲骨の間を、手のひらのつけ根のかたい部分で強く数回たたきます。

【4】 上腹部を圧迫して出します


子どもをあお向けに寝かせて、両手を肋ろっ骨こつの下に当てて、背骨に向かって下へ力を加えながら、胸の外側から中央に向かって引きしぼるように圧迫します。これを数回繰り返します。【3】と【4】の方法を組み合わせて行います。

今日からできる予防&対策をチェック!

□床や乳幼児の手の届く場所に誤嚥しやすいものや巻きつく恐れのある30cm以上のひもを放置しない

□乾いた豆やピーナッツなど、気管に入りやすい食材は3歳まで食べさせない

□食事中はそばで大人が見守り、大声でしかったり、驚かせたりしない

□歩き食べをさせない

□顔がしずみ込むようなふかふかの敷布団や枕は避ける

□赤ちゃんの顔のまわりにハンカチやタオルなど、鼻や口をふさぐ恐れのあるものを置かない

□首まわりにひものついた服やネックストラップは避ける

関連:赤ちゃんに安全な家とは?ねんね〜伝い歩き期★わが家のキケン&NG行動チェック

■監修:山中龍宏 先生

緑園こどもクリニック 院長
1974年東京大学医学部医学科卒。 東京大学医学部小児科講師、焼津市立総合病院小児科科長、こどもの城小児保健部長などを経て、 1999年4月より「緑園こどもクリニック」院長。
1985年9月、プールの排水口に吸い込まれた中学2年女児を看取ったことから事故予防に取り組み始め、現在、日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会専門委員、産業技術総合研究所 人間情報研究部門 客員研究員。2014年より、特定非営利活動法人 Safe Kids Japanを設立し、理事長。

●イラスト/がみ

▼参照:『最新!赤ちゃんの病気新百科』

※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。

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