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【医師監修】赤ちゃん・子どもの熱中症 けいれん、発熱など危険な症状と応急処置&熱中症予防


子どもの安全を守るのは、ママ・パパの役割。ちょっとした油断が大きなケガや命を失うことにつながってしまうことがあります。
ここでは赤ちゃんのよくある事故・ケガの中で、熱中症がどんなケースで起こるか、万が一起こった時の応急処置の方法を覚えておくといいでしょう。
また赤ちゃんが熱中症にならないように、事前に生活環境を整えたり、事故防止策を立てておくことが大切です。

【記事監修】

緑園こどもクリニック 院長

山中龍宏 先生

Profile

1974年東京大学医学部卒業。同小児科講師、焼津市立総合病院小児科科長、こどもの城小児保健部長を経て99年から現職。NPO法人Safe Kids Japan理事長など。

参照/Safe Kids Japanホームページ、『事故防止ハンドブック』(消費者庁)

直射日光や高温多湿の環境下で長時間過ごすことで起こります

乳幼児は体温調節機能が未熟なために、大人より外気の影響を受けやすくなります。そのため、炎天下や直射日光の下にいなくても高温多湿な環境で長時間過ごすと、熱が体内にこもったり、水分不足になって熱中症を起こしやすくなります。

熱中症は、大人が注意することで防げます。とくに、夏の外遊びのときは子どもの様子をよく観察することが大切です。水分補給をこまめにすることも忘れないようにします。
家の中でも、もし汗をかいていたら、室温を調節するなどなるべく涼しい環境にしてあげましょう。
また、どんなことがあっても、炎天下の車内に乳幼児を1人で残すことは厳禁です。

体温上昇、頭痛、めまい、嘔吐などの熱中症の症状が出ます


熱中症には、熱けいれん、熱失神(日射病)、熱疲労、熱射病があります。

●熱けいれん

高温多湿の環境で長時間過ごすことで、頭痛、めまい、腹痛、嘔吐に加え、身体各部のけいれんが起こります。皮膚は蒼白で温かくなり、汗をかきます。体温は正常か38度以下です。

●熱失神(日射病)

直射日光下で長時間過ごすことにより、血圧低下が起こり、体温が正常から低めになり、皮膚が蒼白で冷や汗が出ます。

●熱疲労

高温多湿下で激しい運動をすると、だるさ、頭痛、めまい、吐きけ、血圧低下、頻脈、意識障害などが起こります。体温は38~40度に上昇します。

●熱射病

最も重症で、夏の閉めきった車内などで起こります。
頭痛、嘔吐、意識障害、けいれん、ショック状態、多臓器不全などを起こし、皮膚が乾燥・紅潮して、汗が出なくなって死亡することもあります。

熱中症になったときの主な症状

・体温の上昇
・脱水症状

熱中症が起きやすい月齢・年齢・季節

生後0ヶ月~

初夏~夏

赤ちゃん・子どもが熱中症を起こしやすいケース

赤ちゃんや小さい子どもの熱中症が、どんなケースで起こるか解説します。

赤ちゃんに厚着をさせて体温が上昇


夏に厚着をさせると、体に熱がこもって熱中症になる危険があります。発熱したからとさらに保温して、熱中症を重症化させることもあります。

子どもを炎天下で遊ばせたままでいる


帽子をかぶらせないまま、炎天下の公園やプールなどで遊びに夢中になっていると、気づいたときには暑さでぐったりということもあります。重症になると水分も受けつけなくなります。

炎天下に道路を散歩をする


照り返しの強い道路では、地面に近い位置にいる子どもは、より暑さの影響を受けやすくなります。短時間の散歩でも暑さ負けして熱中症になることがあります。

エアコンが切れた車に置き去りにする


いちばん多い事故は、スーパーやコンビニなどに駐車中、車内のチャイルドシートに乗せたまま、買い物などで離れたときに起きる事故です。
直射日光の当たる車内は50度以上になり、10分いただけでも熱中症になります。春や秋でも発生するので、注意します。

熱中症になったら、涼しい場所に移動して、水分や塩分を補給します

軽い場合は、涼しい場所に移動して、水分や塩分を補給します。重度の熱中症になると意識を失い、最悪の場合は命を失うこともあります。
意識がない、けいれんを起こす、水分を受けつけないときは、すぐに救急車を呼びます。

「熱中症」 症状別、受診の目安

赤ちゃんが熱中症になったら、症状によって病院に行く緊急度が異なります。参考にしてください。

■119番!すぐに救急車を呼ぶ

【1】 意識がもうろうとしている、意識がない
【2】 けいれんを起こす
【3】 水分を受けつけない
【4】 上の3つの症状とともに熱が39度以上ある

■できるだけ速やかに病院へ

【1】唇や皮膚に潤いがなく乾いている
【2】顔色が青白く、生あくびをする
【3】おでこやわきのした、耳を触ると熱い
【4】炎天下や気温の高い場所で元気に遊んでいたのに突然ぐったりしている
【5】おしっこが5~6時間以上出ていない
【6】吐きけがある、または吐く
【7】汗が出なくなった

NG!熱中症のときにやってはいけないこと

子どもや赤ちゃんが熱中症になったときに、やってはいけないことを覚えておきましょう。

【×】軽く見て、ケアを後回しにする

暑さでぐったりしているのに、何もせずに様子を見守るだけではみるみる重症化します。早い対応が重要です。

【×】風邪と勘違いして体を温める

突然高熱を出すと、風邪による発熱と間違えて体を温めてしまいがちです。それでは体内に余計熱がこもってしまい、悪化してしまいます。

赤ちゃんが熱中症になったときの応急処置

子どもや赤ちゃんが熱中症になったときの、応急処置の方法を覚えておきましょう。

【1】頭を低くして衣類を緩めます


血液が脳に流れやすいように、タオルなどで脚の位置を高くし、頭を低くした状態で寝かせます。衣服は脱がせるか、ボタンをはずして緩め、こもった熱を発散させます。
できればエアコンが近くにある場所に移動します。自宅ならエアコンの設定温度は20度に下げましょう。

【2】頭を冷やします


扇風機(弱風)やうちわで風を送り、冷水につけて絞ったタオルか、保冷剤を包んだぬれタオルで、わきのした、うなじ、もものつけ根などの動脈が集中する部分を冷やします。
発熱していれば、平熱に戻るまで続けます。

【3】吐きけが治まったら水分と塩分を補給します


吐きけが治まったら、水分を少しずつ数回に分けて飲ませます。どんな水分でも構いませんが、塩分と糖分も同時に補える乳幼児用イオン飲料などがおすすめです。
1~2時間様子を見て、元気にならないときは受診します。

今日からできる予防&対策をチェック!

□炎天下の車中には絶対に置き去りにしない

□外出前に気温や湿度の情報をチェックして、高リスクの日は外出を避けるか、夕方にする

□夏の外出時は通気性のいい服を着せて、帽子をかぶらせる

□夏の晴れた日は、アスファルト、草が生えていない土の上、砂の上での遊びは避けるか、短時間で切り上げる

□夏は15~20分外遊びをしたら、木陰など涼しい場所で休む

□水分補給をこまめにする

●イラスト/がみ

※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。

初回公開日 2019/05/22

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