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「赤ちゃん、どうやってできるの?」「性被害から身をまもるには?」ママ泌尿器科医

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性や生について、子どもにどう教えたらいいかわからない! そんなとまどいのあるママ・パパのために、ママであり泌尿器科医でもある岡田百合香先生がおすすめの絵本を紹介します。悩む母親が集う「お母さんのためのおちんちん講座」ママ泌尿器科医#4。

性について考えたり、伝えたりしてみよう

こんにちは。

新型コロナウイルス感染症の影響で、家で過ごす時間が長くなっていますが、みなさんどのように過ごされていますか。

私が不定期に開催している助産院での「おちんちん講座」は自粛中ですが、現在オンラインでの開催に挑戦してみようと考えています。
私自身、これまで対面以外での交流会に参加したことがほとんどなかったのですが、オンラインだからこそのメリットも生かして、たくさんの人とお話しする機会が設けられたらいいなと思っています。

さて、今回は性について考えたり、子どもに伝えたりする上でおすすめの本を紹介しようと思います。

「赤ちゃんってどうやってできるの?」「なんでお母さんにはおちんちんないの?」と、子どもに聞かれたらどうしますか?
私も手ぶらで子どもにうまく伝える自信はありません。
そんなとき、たくさんのすてきな絵本たちが強い味方になってくれます。

性と生に関する内容がぎっしり 「おちんちんのえほん」

「おちんちんのえほん」
やまもとなおひで/文
さとうまきこ/絵
(ポプラ社)

タイトルから「男の子向けの本かな?」と思われたかもしれませんが、違います。
「きみは おとこのこかな、おんなのこかな。」
「なんで わかるの。」「どこが ちがうの。」
という問いかけから始まるこの絵本。

からだの作りの違いだけではなく、洗い方、排せつのしかた、「プライベートゾーン」、妊娠・出産、性被害、ジェンダー、「いのち」など、子どもに伝えたい「性と生」に関する内容がぎっしり詰まっています。
やさしい絵とひらがなで書かれた文章で、ママ・パパはもちろん、ひらがなが読めるようになったお子さんも楽しむことができます。

男の子だけでなく、すべてのお子さんのママ・パパにぜひ一度、お子さんと一緒に読んでいただきたい一冊です。
一家に一冊、保育園・幼稚園、小学校にも各教室に一冊ずつ置いてもらいたい、私のおすすめ本です。

性被害から身を守るために 「いいタッチわるいタッチ」

「いいタッチわるいタッチ(だいじょうぶの絵本)」
安藤由紀/著
(復刊ドットコム)

犬のかわいい絵でとても親しみやすい絵本ですが、「子どもを性被害から守りたい」という作者の強い思いが伝わってくる一冊です。
「いいタッチ、わるいタッチ」というわかりやすい表現を用いて、水着で隠れるからだの部分「プライベートゾーン」は自分だけの大切な場所だということ。
こころが「いやだ」と感じたらはっきり「いや」と言っていいこと。
…という、被害から身を守るための内容に加えて、自分がいやだと感じることは相手にしないこと、というメッセージも伝わります。
巻末には保護者が知りたい「被害を予防するために」「加害者はどんな人か」「もしも被害にあったときは」といった情報がわかりやすく書かれており、貴重な一冊です。

妊娠や出産…大人も知りたい知識が満載「あっ!そうなんだ!性と生」

「あっ!そうなんだ!性と生-幼児・小学生そしておとなへ」
浅井春夫ほか/著、勝部真規子/イラスト
(エイデル研究所)

「からだ」「いのち」「わたしとみんな」という大きく3つのパートに分けて、それぞれ幼児期・学童期の子どもが読める絵本部分と、大人が学べる解説部分に分かれています。
「からだ」では性器のつくり、洗い方のみならず、月経や射精といった思春期以降のからだの変化について、とてもわかりやすく、前向きにとらえられるように伝えてくれます。
「いのち」では妊娠(性交も含めて)から出産まで、いのちの誕生の経緯に加えて、「死」についても触れています。
「わたしとみんな」では、気持ちの伝え方、「好きという感情や家族のかたちの多様性」「いじめ」についても学び考えることができます。
解説パートでは、子どもへの伝え方にとどまらず、大人でも「そうだったんだ!」が止まりません。「おりものって何?」「月経中におふろにつかっていいの?」「勃起のしくみは?」「精液と尿は混ざらないの?」など、みなさんは知っていましたか?

お家にいる時間が長い今だからこそ、こういった絵本で性や生について一緒に学んでみませんか。

構成/ひよこクラブ編集部

文・監修/岡田百合香先生

性について子どもに話すとき、身構えてしまうのは当然。こんな絵本があれば、ママやパパも気がラクになりそうですね。次回も、ちょっと人に聞きづらい、性器にまつわるお話を掲載予定です。

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