瀬戸大也の妻・馬淵優佳 ともに一流アスリート夫婦の子育て「同年代がキラキラで羨ましくなることも」
水泳選手・瀬戸大也さんの妻で、自身も飛込競技の選手だった馬淵優佳さん。3月末に2人目を出産したばかりですが、テレビやラジオに出演するなど、タレントとしても精力的に活動をしています。年子の姉妹の育児、仕事、そしてアスリートである夫を支えながら日々奮闘中の優佳さんに、毎日の育児や夫婦での役割分担などについて聞きました。
夫が競泳に専念できるよう、育児はほぼワンオペです
———3月末に2人目を出産したばかりということですが、毎日の育児はいかがですか?
馬淵優佳さん(以下敬称略) 上の子が最近2才になったばかりなので、なるべく上の子を優先してあげようと思ってはいるのですが、それがなかなか難しくて…。上の子に申し訳ないなぁと思いながら、なんとか2人の世話をする日々です。あとは、自分の時間が本当にないですね。
わが家は、夫には「オリンピックで金メダルを取る」ことを目標にして競泳に集中してもらい、私はそれを支えると決めているので、育児はワンオペになることが多いです。自分で決めたことですし、夫には絶対目標をかなえてほしいと思っていますが、時々、同年代で自由に生活している友人たちがキラキラと見えてうらやましくなることがあります。
———お二人とも若くしてママ・パパになりましたよね。大也さんのパパぶりはどうですか?
馬淵 家にいるときは、おふろと遊び担当をお願いしています。私にはできないダイナミックな遊びをしてくれるので、すごく助かっています。私は現役時代に比べると筋肉が落ちているので、激しい遊びはたいへんで(笑)。子どもたちもパパが大好きで、上の子は、テレビに水着姿の人が出てくると、「パパ!パパ!」と指をさして喜びます。「パパ=水泳」とちゃんとわかっているようです。
夫婦で負けず嫌い、名づけで決着がつかず…
———不満に思うことや、夫婦でもめたことはないですか?
馬淵 一緒にいるときは、小さなことでもすごく気づかってくれて、子どもたちとたくさん遊んでくれるので、不満はないです。もめたことといえば、2人目の産後すぐ、“名づけ”でもめました。1人目の名前は「優羽(ゆわ)」といいますが、女の子だったら私の名前の「優」の字を使いたいと出産前から考えていて、自分の「羽根」を持って羽ばたいてほしいという思いを込めて名づけました。
夫は2人目にも「優」とついた名前を希望していたのですが、私は「優」の字を3人分書くのが結構大変だなぁということもあって、ほかの名前にしたくて。お互い、負けず嫌い性格なので、なかなか決着がつかず、出生届を出す直前にやっと決まりました。2人目は、姉妹で「羽」の字をそろえて、「望羽(のわ)」という名前に。私が譲らず押し切ったところもありますが(笑)、最終的には夫も気に入って納得してくれました。
実は、オリンピックにちなんだ名前も候補には挙げていたんです。でも、出産直前に新型コロナウイルスが流行して、オリンピックの開催もどうなるかわからない状況になってしまったので、候補からはずしました。3月末に出産しましたが、大変な状況で生まれてきたからこそ、「大きな希望を持って」という思いも込めて、望という字を使いました。姉妹2人ともそれぞれすてきな羽を持って羽ばたいてくれたら…と思っています。
悪いことはしかり、いいことはたくさんほめて育てたい!
———優佳さんはコーチであるお父さんに厳しく育てられ、大也さんはひたすらほめられて育ったと聞きました。夫婦での育児の方針はどっちに?
馬淵 私は飛込競技のコーチである父に、「絶対飛込選手になるんだ」と、決められたレールを敷かれ、かなり厳しくしかられながら育ちました。夫は正反対で、ご両親とも「やめたかったらやめてもいいよ」というスタンスで、とにかくほめられて、いつも「絶対できるよ」と前向きな言葉をかけられていたそうです。
私たちは、とくにどっちとは決めず、それぞれのいい部分を組み合わせて子育てできたらと思っています。危ないことや人に迷惑をかけることはしっかりしかって、いいことはどんなにささいなことでもたくさんほめる、今はそんな感じです。
———お子さんたちには飛込競技や競泳の選手になってほしいですか?
馬淵 それはまったくないです。子どもたちには、自分が好きなことをやってほしいです。上の子は生後4カ月くらいから、ベビースイミングに通っていますが、それは体の基盤をつくるため。水泳の全身運動は今後どんな運動をするにしても絶対に役立つと、私も夫も実感しているので、小さいうちはやらせたいなぁと思って。
今、上の子はダンスが好きで、親バカですが、とても上手に踊るので、「ダンスを習うのもいいね~」と夫婦で話しています。
馬淵優佳さんに、アスリート夫婦の子育てについて教えてもらいました。次回、瀬戸大也さんのオリンピックのことやご自身の今後の目標などを公開予定です。お楽しみに!
取材・文/渡辺有紀子、ひよこクラブ編集部
馬淵優佳(まぶちゆか)
Profile
1995年生まれ。日本の飛込界の第一人者である実父の馬淵崇英氏(元日本代表ヘッドコーチ)の影響を受けて、3才から水泳と飛込を始める。2011年には世界選手権に出場、立命館大学に進学し2015・16年の全日本学生選手権2連覇を達成。2017年に競泳の瀬戸大也選手と結婚し、サポートに徹するために惜しまれつつも現役を引退。2018年に第1子、2020年に第2子を出産。