赤ちゃんの口・歯の病気 鵞口瘡・口腔カンジタ症の症状とケア【医師監修】
口の中の粘膜や唾液は全身の健康とも関係が深く、よく観察すると赤ちゃんの健康状態が見えてきます。赤ちゃんの歯は6~7ヶ月ごろから生え始めます。大切な乳歯を守るために、早い時期に顔から口のまわりのマッサージやタッチでケアの準備を始めましょう。
赤ちゃんの口腔カンジタ症・鵞口瘡(がこうそう)って?
口の中にミルクかすのようなものがつきますがほとんどは自然に治ります。
鵞口瘡・口腔カンジタ症の主な症状
・頰の内側や舌に白いものがつく
鵞口瘡・口腔カンジタ症になりやすい月齢・年齢
新生児期~
鵞口瘡・口腔カンジタ症になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんの鵞口瘡・口腔カンジタ症 こんな病気
栄養状態が悪かったり、抵抗力が弱ったりしているときに、赤ちゃんの口の中にカンジダ菌というカビが増え、頰の内側や舌の表面、歯ぐきなどに白いミルクかすのようなものが点状、もしくは地図状につく病気です。
症状は生後1週間くらいから現れることがあります。妊婦の約20%は、産道にカンジダ菌を持っているといわれ、赤ちゃんが産道を通るときに感染した可能性が高いようです。その後も、口に触れるママの乳首やガーゼ、赤ちゃんの指やおもちゃ、衣類、寝具などからも感染することがあります。ふいたりこすったりしても取れませんが、痛みやかゆみなどはほとんどありません。
赤ちゃんの鵞口瘡・口腔カンジタ症 治療&ホームケア
赤ちゃんが元気で食欲もあるのなら、自然に治るケースがほとんどです。無理に取ろうとすると傷つけてしまうので、経過を見るだけにしましょう。カビが広がる場合は、早めに小児科を受診します。治療には抗真菌薬入りの薬が処方されることが多く、1日4回程度、綿棒などで患部に塗ってあげます。
家庭でのケアでは、哺乳びんや乳首を清潔に保つことが大切です。指や寝具・衣類・おもちゃも洗浄してください。口のまわりのミルクや食べ物は、ガーゼやタオルでぬぐうより、飲み(食べ)終わったあと、手を使って流水でこまめに洗います。通常は1~2週間で治りますが、再発することがあります。とくに病気や疲れで体力や抵抗力が落ちているときなどは、症状が出やすくなります。
代表的な薬
・抗真菌薬(フロリードゲル経口用など)
■赤ちゃん 口・歯の病気
・口内炎
・鵞口瘡(がこうそう)・口腔カンジタ症(こうくうかんじだしょう)
・地図状舌(ちずじょうぜつ)
・むし歯(むしば)・う蝕(うしょく)
・癒合歯(ゆごうし)・癒着歯(ゆちゃくし)
・先天性歯(せんていせいし)
・上皮真珠(じょうひしんじゅ)
・萌出性囊胞(ほうしゅつせいのうほう)
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。