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「赤ちゃん研究」って何? 研究で明らかになる、赤ちゃんの見えざる能力

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赤ちゃんのラグの上にぶら下がるトーイオーバヘッドたら
Tom Merton/gettyimages

「赤ちゃんは無力な存在」と思っているママ・パパもいるかもしれませんが、実は、さまざまな見えざる能力をもっていることが研究からわかっています! 
それを明らかにしたのが「赤ちゃん研究」です。日本の「赤ちゃん研究」の第一人者で、お茶の水女子大学名誉教授・医学博士の榊原洋一先生に、「赤ちゃん研究」について教えてもらいました。

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研究で明らかになる! 赤ちゃんの見えざる能力

心理学の分野で赤ちゃんの研究が盛んになってきたのは、実は40年ほど前からです。それまでは「赤ちゃんは無力な存在である」と考えられてきました。
しかし近年、乳幼児の発達心理学の研究が進むことで、「話さない赤ちゃん」を理解し、研究する手法が確立してきました。
たとえば、赤ちゃんには興味があるものを長く見つめるという特性があります。この特性を利用して、赤ちゃんがもつ“違いを見分ける力”を確認する手法が「注視時間による実験」です。「注視時間による実験」で明らかになった結果を紹介します。

赤ちゃんは「顔」が好きなことが判明!

いろんなパターンの顔の図を見せて、赤ちゃんが目で追う角度を計測したところ、正しい顔の図は、約50度の角度で追視しました。しかし目・鼻・口を並べ替えて見せたところ、目で追う角度は40度に。目・鼻・口がない“のっぺらぼう”の顔を見せると、目で追う角度は約20度でした。目で追う角度が広いということは、それだけ関心がある証し。赤ちゃんは、顔が好き!ということが、この実験でわかります。
出典/Johnson MH(1),Dziurawiec S,
Ellis H, Morton J.(1991)

赤ちゃん研究からわかったことを、子育てに応用するには!?

赤ちゃん研究の結果は、子育てに応用できることもあります。その一例を紹介します。

因果関係を学習する能力もあり、好奇心を満たすことが学習につながる

赤ちゃん研究では、赤ちゃんは「随伴性」(因果関係)を学習する能力をもっていることもわかっています。
足とモビールをひもでむすび、足を動かすとモビールが動くしかけを作って実験したところ、最初は気づかずに足を動かしていたものの、しばらくすると赤ちゃんは、足を動かすとモビールが動くことに気づきました。さらに自分の動きでモビールが動くのを確認した赤ちゃんは「やった!」という表情をするのです。この実験で、赤ちゃんは自分の足の動きが、モビールの動きにつながる、という「随伴性」を理解し、好むことが明らかになりました。
出典/Rovee,C&Rovee DT.(1969)

この結果は、子育てにも応用できます。赤ちゃんは自分の行動によって変化が起こることが大好きなので、赤ちゃんが声を出したり、手を伸ばしたりしたときは、ママ・パパは反応をして「○〇ちゃん」と言葉をかけてあげたり、おもちゃを動かして見せたりしてあげましょう。これらのかかわり方の積み重ねが、赤ちゃんの好奇心を満たし、学習につながります。

関連:目が離せない!5~11ヶ月赤ちゃんの心と体・脳の発育発達を小児科医が解説

「“赤ちゃん研究”って何? どんなことをするの?」参考になりましたか。「赤ちゃんが喜ぶ」「発達を後押しする」などの科学的根拠の裏付けがあると、赤ちゃんのとのかかわり方が変わってきそうですね。「さらに知りたい!」というママ・パパは、赤ちゃん研究での結果を、教材に活かしている乳児向けの通信教育などもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。(文・麻生珠恵、ひよこクラブ編集部)
<お話をうかがった先生>
榊原洋一先生
お茶の水女子大学名誉教授。チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)所長。ベネッセ教育総合研究所常任顧問。専門は小児科学、小児神経学、国際医療協力、育児学。

取材協力/こどもちゃれんじ

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