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BCGワクチン/ママから免疫をもらえない結核を予防する

BCGワクチン

結核は今でも日本最大級の感染症。赤ちゃん・子どもがかかると重症化しやすい結核を予防するのがBCGワクチンです。BCGを受ける時期や受けるときの注意点など、予防接種前に知っておきたいことと、結核に感染したときの症状や後遺症、現在の患者数などについて、小児科医で国立感染症研究所・感染症疫学センター第三室(予防接種室)室長の多屋馨子先生に解説してもらいました。

BCGは、日本最大級の感染症である結核を防ぐ

・定期接種
・生ワクチン
・スタンプ方式

細い9本の針を皮膚に押しつけるスタンプ方式で接種します。
結核の免疫はママからもらえないので必ず受けてください。定期接種は0才で接種することになっていて、受けもれてしまったら任意接種(費用は自己負担)になるので要注意です。

接種部位が乾く前に触ると、ワクチン液がほかの部位についてしまうことがあります。赤ちゃんが触らないように注意してください。洋服を着せるのは、自然に乾くのを待ってからにしましょう。

【予防接種の受け方と時期は?】集団接種の場合は早めに接種期間を確認して

1才未満に1回接種します。標準的には生後5ヶ月~8ヶ月未満に1回接種です。集団接種か、個別接種かは自治体によって異なります。住んでいる自治体がどちらなのかを、早めに確かめておきましょう。
集団接種を行っている地域に住んでいて個別接種を希望した場合は、定期接種ではなく任意接種になることがあります。希望する場合は市区町村に問い合わせてください。

個別接種の場合は、ほかのワクチンと同時接種が可能です。四種混合ワクチンの3回目と同時に、5ヶ月ごろに接種することも可能です。

集団接種の場合は、保健センターや保健所で行うことが多いです。接種できる期間が限られるので、早めに予定を確認してください。

【効果の持続期間は?】10~15年持続します

10~15年ほど持続します。乳幼児期の粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)や結核性髄膜炎を予防するには極めて有効です。

【副反応は?】接種後1週間以内に腫れたり膿んだりしたときは受診してください

接種2~3週間後に接種部位に赤いぽつぽつができ、軽く膿むことがありますが、その後かさぶたができて治ります。接種した腕のわきのしたが少し腫れることもありますが、ほとんどは心配いりません。
接種後1週間以内に接種した部位が赤く腫れた場合は、早めに予防接種を受けた病院(集団接種の場合は保健所など)を受診してください。また、接種した場所が膿んでジクジクしたり、わきのしたのリンパ節が大きく腫れたりした場合も、予防接種を受けた病院あるいは保健所に相談してください。

結核とはどんな病気?

・かかりやすい季節は?…通年
・かかりやすい年齢・月齢は?…とくになし(高齢者が多い)
・主な症状は?…発熱、元気がない、食欲がない
・感染力は?…強め
・ママからの移行免疫は?…期待できません

空気感染などにより、結核菌が肺などに感染して発症します。生後すぐの赤ちゃんでもかかることがあり、赤ちゃん・子どもの場合は結核菌が全身に広がって、重症になることもあります。また、感染後、長期間潜んでいた結核菌が、加齢などで免疫が衰えたときに発症することもあります。

【症状・経過は?】赤ちゃんがかかると重症化することがあります

初期症状は風邪と似ています。乳幼児では微熱だけが続く、何となく元気がなくなるなどの症状のこともあります。
赤ちゃん・子どもがかかると粟粒結核という重い結核になることもあります。粟粒結核は、結核菌が血液の中に入って全身にちらばってしまう結核。早期に発見すれば化学療法で治療できますが、結核菌が髄膜(脳を包んでいる膜)にたどり着いて結核性髄膜炎を起こすと、死に至ることもあり、治っても重い後遺症を残すことがあります。

【合併症・後遺症は?】難聴や脳神経まひなどの後遺症が出ることがあります

●合併症
結核菌が脳を包む髄膜に炎症を起こし、結核性髄膜炎を併発すると、死亡することもあります。

●後遺症
粟粒結核や結核性髄膜炎を併発すると、難聴や脳神経まひ、水頭症(脳室に過剰な脳脊髄液がたまった状態)などの後遺症をもたらすことがあります。

【患者数・罹患率は?】今も年間1万人以上が発症し、約2000人が死亡

かつて結核は日本の死因第1位の病気でした。今は治療できる病気となりましたが、過去の病気ではなく、今も国内最大の感染症です。
毎年1万5000人前後の患者が新たに発生し、毎年約2000人が結核で死亡しています。2019年時点の結核罹患率は人口10万人に対して11.5人で、約半数は70才以上ですが、0才~14才の小児結核も38人報告されています。都道府県別の結核罹患率(人口10万対)は大阪、岐阜、兵庫、奈良、京都の順に多く、岩手、秋田、福島、宮城、北海道の順に低いです。

「結核は昔の病気」というイメージがありますが、実は今でも、日本の中で1万人以上がかかる感染症。赤ちゃん・子どもがかかると重症化するリスクも高くなります。結核を予防するためのBCGは集団接種で行う自治体もあるので、接種予定をきちんと把握し、受けもれないようにしてください。

情報提供/多屋馨子先生 取材・文/東裕美、ひよこクラブ編集部

多屋馨子先生(たやけいこ)

Profile
国立感染症研究所 感染症疫学センター 第三室(予防接種室)室長。小児科医。高知医科大学(現 高知大学医学部)卒業。大阪大学医学部小児科講座に入局し、大阪大学医学部附属病院・関連病院小児科、大阪大学医学部微生物学講座・小児科学講座で小児科の臨床、ヘルペスウイルスを中心とした基礎研究、小児感染症学の教育に従事。2001年から国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官。02年から国立感染症研究所感染症情報センター第三室(予防接種室)室長。13年から現職。

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