赤ちゃんのおちんちんに白いカスが!?どうしたらいい?【ママ泌尿器科医】
同性のパパでも、異性のママならなおさらわからないことだらけの赤ちゃんのおちんちんのこと。おちんちんのお手入れについてママやパパが感じているギモンについて、ママ泌尿器科医の岡田百合香先生に聞きました。
【質問】おちんちんについている白い垢(あか)のようなものは取るべき ?
おむつ替えのときなどに、おちんちんをよく見てみると、先の部分に白いカスがたまっていることに気づく場合が。これは何なのでしょうか。取り除くべきなのでしょうか。
【岡田先生の答え】恥垢(ちこう)と呼ばれるもので無理に取る必要はありません
白い垢のようなものは、恥垢と呼ばれる皮脂のカスや垢がたまったもの。無理せず取れる範囲できれいにしましょう。おふろのときに洗い流すか、おしりふきを指に巻いてそっとぬぐってください。
【質問】寝起きにおむつ替えをしたら、おちんちんが大きくなりました。どういう現象?
赤ちゃんのおちんちんがいつもより大きくなると、何かの病気ではないかと心配になることが…。どうして起こるのでしょうか。
【岡田先生の答え】勃起(ぼっき)です。ただし、性的な意味はなく、また、病気でもありません
物理的な刺激や自律神経の兼ね合いによって起こる生理的な現象です。赤ちゃんでも「勃起」が起こることに驚く、ママやパパは多いですが、性的な意味はなく、病気の心配もありません。また、おしっこの出口(包皮口)の部分が狭い場合、おしっこをする直前におちんちんの先端が風船のようにふくらむことがあります。
【質問】うんちのふき方で気をつけることはある
女の子のうんちは、「前から後ろへふく」とよく聞きますが、男の子も同じように気をつけたほうがいいのでしょうか。うんちをふくときに注意することを聞いてみましょう。
【岡田先生の答え】ふくときは前から後ろへ。汚れがたまりやすい場所は念入りに
亀頭部にうんちがついた状態でいると、亀頭包皮炎(きとうほうひえん)や尿道炎(にょうどうえん)、腎盂腎炎(じんうじんえん)などの尿路感染症になるリスクが。男の子は女の子よりは便汚染による病気リスクは低いですが、うんちは前から後ろの方向にふきましょう。太もものつけ根、おちんちんやタマタマ(陰嚢)の裏側、両脇といった、汚れがたまりやすい場所は、丁寧にふきましょう。ただし、こすらずやさしくふいてください。
【質問】おちんちんの保湿は必要?
性器に保湿をしたほうがいいのか、逆に、性器には保湿剤などはつけないほうがいいのか、悩みがちなことです。保湿は必要なのでしょうか。
【岡田先生の答え】ほかの体の部位と同じように保湿しましょう
おちんちんやタマタマ(陰嚢)もおふろやおむつ替え後などに、肌を清潔にしてから保湿をします。保湿剤は太もものつけ根を中心に塗ります。タマタマの裏側も汗や水分が残りやすく肌トラブルを起こしがちなので、塗っておくといいでしょう。ただし、おちんちん・肛門の粘膜部には塗らないで。
取材・文/ひよこクラブ編集部
性器については気がかりがあっても、どこに相談すればいいのかわからず、モヤモヤすることも多いものです。病気は見逃さず、でも、心配はしすぎずに日々のお世話ができるように、ここで紹介した内容も参考にしてみてください。
『ひよこクラブ」2020年12月号には、「ママ&パパのための赤ちゃんのおちんちん講座」特集があります。
赤ちゃんのおちんちんの皮をむくか・むかないか、おちんちんの「皮がむける」の正しい知識、赤ちゃんがかかりやすい性器の病気などについてまとめています。
参考/『ひよこクラブ』2020年12月号「ママ&パパのためのおちんちん講座」
