女の子の赤ちゃんの泌尿器・性器の病気 陰唇癒合の症状とケア【医師監修】
泌尿器と生殖器は、ともに細菌などに感染しやすい部位。どこかに炎症が起こると、泌尿器全体や生殖器にまで影響を及ぼしやすくなるのが特徴です。また、生殖器の病気は生まれつきのものがほとんどです。経過を観察し、医師と相談して治療を進めましょう。
赤ちゃんの陰唇癒合(いんしんゆごう)って?
左右の小陰唇がくっついた状態。塗り薬を塗ってはがれるのを待ちます。
陰唇癒合の主な症状
・小陰唇がくっついている
陰唇癒合になりやすい月齢・年齢
新生児期~
陰唇癒合になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんの陰唇癒合 小陰唇がくっついて膣の穴が見えません
女の子の左右の小陰唇が薄い膜のようなものでくっついてしまい、膣の穴が見えない状態です。赤ちゃんの陰部は湿っていて炎症を起こしやすいので、時々このようなことが起こります。
癒着の長さはさまざまですが、中には小陰唇の全長にわたることもあり、この場合は尿道口も見えなくなってしまいます。この状態が続くと、膣や尿の出口付近をふさいでしまうので尿が出にくくなり、膀胱炎や膣炎を起こしやすくなります。
赤ちゃんの陰唇癒合 治療&ホームケア
陰唇の皮膚は女性ホルモンを受け入れる性質があるため、エストロゲン(卵胞ホルモン)入り塗り薬を塗ると7~10日程度で癒着部分が自然とはがれます。
塗り薬を塗ってもはがれない場合は、癒着部分を開く手術を行います。局所に浸潤麻酔(麻酔薬入りクリーム)を施すことで、外来での処置も可能です。切開した部分は再び癒着しやすいので、おふろに入るときは小陰唇をママの指で軽く開きながら洗い、くっついていないか時々観察しましょう。
■赤ちゃん 泌尿器・性器の病気
・尿路感染症(にょうろかんせんしょう)
・水腎症(すいじんしょう)
・膀胱尿管逆流症(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう)
■男の子の病気
・包茎(ほうけい)
・亀頭包皮炎(きとうほうひえん)
・尿道下裂(にょうどうかれつ)
・停留精巣(ていりゅうせいそう)・停留睾丸(ていりゅうこうがん)
■気になる!男の子の症状
・恥垢(ちこう)
・傍尿道口嚢胞(ぼうにょうどうこうのうほう)
・埋没陰茎(まいぼついんけい)
・コラム・男の子のおちんちんについて教えて!
■女の子の病気
・陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)・精巣水瘤(せいそうすいりゅう)
・外陰炎(がいいんえん)・膣炎(ちつえん)
・陰唇癒合(いんしんゆごう)
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。