赤ちゃんの泌尿器・性器の病気 尿路感染症の症状とケア【医師監修】
泌尿器と生殖器は、ともに細菌などに感染しやすい部位。どこかに炎症が起こると、泌尿器全体や生殖器にまで影響を及ぼしやすくなるのが特徴です。また、生殖器の病気は生まれつきのものがほとんどです。経過を観察し、医師と相談して治療を進めましょう。
赤ちゃんの尿路感染症(にょうろかんせんしょう)って?
おしっこの通り道のどこかに細菌が感染する病気。高熱が続いたら入院して治療が必要。
尿路感染症の主な症状
・においのきついおしっこ
・膿尿
・血尿
・発熱
尿路感染症になりやすい月齢・年齢
新生児期~3歳
尿路感染症になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんの尿路感染症 尿路に細菌が感染し、強い炎症を起こします
尿路とは、腎臓、尿管、膀胱、尿道までの、尿がつくられておしっことして出るまでの通り道で、そのどこかが細菌に感染し、炎症を起こす病気です。体の抵抗力が弱っているときに、尿路につきやすいタイプの細菌が体内に入ると細菌が増殖し、強い炎症(腫れ)を引き起こします。便秘や包茎などが原因でなることもあります。炎症を起こした部位によって膀胱炎、腎盂腎炎などの病名がつけられますが、乳幼児期では区別できない場合が多いです。
風邪症状がないのに38度以上の熱が出た場合はこの病気の可能性がありますが、尿を検査しないと診断できません。風邪と誤って抗菌薬を飲むと、症状は一次的に改善するので、病気を見逃すこともあります。また、尿路感染症の半数以上に、膀胱尿管逆流症など尿路に生まれつきの問題があります。
赤ちゃんの尿路感染症 治療&ホームケア
高熱が続く場合は入院が必要になります。輸液で水分を補充して尿の量を増やしながら、抗菌薬を静脈から投与したり、服用したりして治療します。感染防止のために、2週間程度の投与が目安となります。
家庭では水分を十分与えるとともに、おむつをこまめに取り替え、常に清潔を心がけましょう。
代表的な薬
・抗菌薬(バクタ、ケフラールなど。※バクタは新生児期には使用しない)
■赤ちゃん 泌尿器・性器の病気
・尿路感染症(にょうろかんせんしょう)
・水腎症(すいじんしょう)
・膀胱尿管逆流症(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう)
■男の子の病気
・包茎(ほうけい)
・亀頭包皮炎(きとうほうひえん)
・尿道下裂(にょうどうかれつ)
・停留精巣(ていりゅうせいそう)・停留睾丸(ていりゅうこうがん)
■気になる!男の子の症状
・恥垢(ちこう)
・傍尿道口嚢胞(ぼうにょうどうこうのうほう)
・埋没陰茎(まいぼついんけい)
・コラム・男の子のおちんちんについて教えて!
■女の子の病気
・陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)・精巣水瘤(せいそうすいりゅう)
・外陰炎(がいいんえん)・膣炎(ちつえん)
・陰唇癒合(いんしんゆごう)
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。