赤ちゃんの泌尿器・性器の病気 水腎症の症状とケア【医師監修】
泌尿器と生殖器は、ともに細菌などに感染しやすい部位。どこかに炎症が起こると、泌尿器全体や生殖器にまで影響を及ぼしやすくなるのが特徴です。また、生殖器の病気は生まれつきのものがほとんどです。経過を観察し、医師と相談して治療を進めましょう。
赤ちゃんの水腎症(すいじんしょう)って?
腎臓が広がってしまう病気ですが、腎臓が悪いのではなく尿路に問題があります。
水腎症の主な症状
・腎臓が広がる
・尿路感染を起こしやすい
水腎症になりやすい月齢・年齢
新生児期~
水腎症になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんの水腎症 尿が腎臓の中や尿路にたまり腎臓が拡張してしまいます
尿は腎臓でつくられて膀胱にたまり、尿道からおしっことして排出されます。ところが、尿が流れる道の途中に狭い場所があると、尿が腎臓の中や尿路にあふれてしまい、腎臓が広がってしまいます。これが水腎症です。
妊娠中の超音波検査で水腎症が見つかるケースが増えていますが、胎児期や新生児期には何も発見されずに、その後、尿路感染症になったときに見つかったり、幼児期に腹痛や血尿などの症状が現れて初めて水腎症が発見されることもあります。生まれつき尿路が狭くなっていることが原因の大半を占めています。
赤ちゃんの水腎症 治療&ホームケア
とくに症状がなく、腎臓の機能にも問題がなければ経過を観察しますが、尿路感染による発熱、腎機能の低下、腹痛などがある場合は、狭くなっている部分を治す手術を行います。入院は3泊4日程度です。
頻度は少ないですが、手術後に尿路感染症を合併することがあります。退院後に高熱が出た場合は、小児科で尿検査をしましょう。また、症状の改善を確認するために、通常、退院後1週間目と3~6ヶ月後にエコー検査を行います。
■赤ちゃん 泌尿器・性器の病気
・尿路感染症(にょうろかんせんしょう)
・水腎症(すいじんしょう)
・膀胱尿管逆流症(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう)
■男の子の病気
・包茎(ほうけい)
・亀頭包皮炎(きとうほうひえん)
・尿道下裂(にょうどうかれつ)
・停留精巣(ていりゅうせいそう)・停留睾丸(ていりゅうこうがん)
■気になる!男の子の症状
・恥垢(ちこう)
・傍尿道口嚢胞(ぼうにょうどうこうのうほう)
・埋没陰茎(まいぼついんけい)
・コラム・男の子のおちんちんについて教えて!
■女の子の病気
・陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)・精巣水瘤(せいそうすいりゅう)
・外陰炎(がいいんえん)・膣炎(ちつえん)
・陰唇癒合(いんしんゆごう)
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。