赤ちゃんの皮膚の病気 水いぼ・伝染性軟属腫の症状とケア【医師監修】
赤ちゃんの肌はとてもデリケート。汗や汚れ、気温・湿度の変化、衣類やおむつとの摩擦など、ちょっとしたことでトラブルを起こしてしまいます。また皮膚は、熱や感染症などのサインを出してくれます。何か異常があったら、早めに受診しましょう。
赤ちゃんの水いぼ・伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)って?
かゆみや痛みはありませんが、感染力が強く、つぶれるとどんどん数が増えていきます。
水いぼ・伝染性軟属腫の主な症状
・光沢のある小さな丘疹が多く出る
水いぼ・伝染性軟属腫になりやすい月齢・年齢
生後6ヶ月~
水いぼ・伝染性軟属腫になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんの水いぼ・伝染性軟属腫 水を含んだようないぼが全身に出てきます
伝染性軟属腫ウイルスに感染して起こります。
直径1~3mmほどの白や赤いいぼが、胴、ひじ、ひざの裏側を中心に全身にできます。中心にくぼみがあり、水を含んだように見えるのが特徴です。
かゆみや痛みはありませんが、伝染性が強く、つぶすと出てくる粥状の内容物がほかの皮膚につくと、数がどんどん増えていきます。
ひっかくことでウイルスが飛び散って感染が広がったり、入浴やプール、水遊びで肌が触れ合って感染することもあるので注意が必要です。
水いぼができやすい部位
ひじやひざの裏側、股などに多くできますが、全身に見られます。
直径1~3mmのつやつやした白っぽいいぼ。一度取ってもあとから繰り返し出てくることがよくあるため、経過観察が必要です。
赤ちゃんの水いぼ・伝染性軟属腫 治療&ホームケア
免疫ができれば自然に治りますが、免疫ができるまでには数ヶ月〜数年かかります。
感染力が強いので、自然に治るのを待たずに2~3個のうちに受診しましょう。
治療は、水いぼ用のピンセットで芯をつまみ取る方法、冷凍凝固法、塗り薬を塗る方法があります。数が多い場合は、漢方薬を服用することもあります。
患部を清潔に保ち、ほかの部位に広がらないようにガーゼなどで保護します。
入浴後に体をふく際、水いぼの部分を最後にタオルで軽く押さえるようにふきます。
家族がかかったときは、なるべく皮膚の直接接触を避け、同じタオルを使わないようにします。
●イラスト/ヌガトモコ
■赤ちゃん 皮膚の病気
・乳児湿疹(にゅうじしっしん)・乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)
・あせも
・おむつかぶれ
・皮膚カンジダ症(ひふかんじだしょう)
・とびひ・伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)
・水いぼ・伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)
・単純ヘルペス
・じんましん
・薬疹(やくしん)
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・接触皮膚炎
・あざ
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。