赤ちゃんの皮膚の病気 皮膚カンジダ症の症状とケア【医師監修】
赤ちゃんの肌はとてもデリケート。汗や汚れ、気温・湿度の変化、衣類やおむつとの摩擦など、ちょっとしたことでトラブルを起こしてしまいます。また皮膚は、熱や感染症などのサインを出してくれます。何か異常があったら、早めに受診しましょう。
赤ちゃんの皮膚カンジダ症(ひふかんじだしょう)って?
おむつかぶれと間違えやすい病気。自己判断での薬の使用は避けましょう。
皮膚カンジダ症の主な症状
・おしりや股に赤い湿疹
皮膚カンジダ症になりやすい月齢・年齢
新生児期~
皮膚カンジダ症になりやすい季節
通年(春・夏・秋・冬)
赤ちゃんの皮膚カンジダ症 こんな病気
体の抵抗力が落ちたとき、カビの菌が増殖し皮膚に湿疹が出ます。
カンジダ菌というカビの一種により、皮膚が炎症を起こす病気。
カンジダ菌は、健康な人の口の中、皮膚の表面などに存在する常在菌で、抵抗力が落ちたときに発症し始めます。
ひじやひざなどの関節の内側、股、おしりなど皮膚がこすれやすくて通気性が悪いところに感染しやすく、とくにおむつの中はカンジダ菌が繁殖しやすくなっています。
おむつかぶれはおむつがあたる部分にだけ湿疹ができるのに対し、カンジダ菌が原因の場合はくびれやしわの中にまで広がっているのが特徴です。
皮膚が赤くなりブツブツができ、薄皮が白くむけたり、小さい水疱や膿をもった膿疱が混じって赤くただれたりします。
皮膚カンジダ症ができやすい部位
おむつの中のほか、関節の内側、首、背中、わきのしたなどに出ます。
おむつかぶれと間違えやすいので要注意。
おむつかぶれと違い、しわやヒダの奥など、おむつがあたっていない部分にもできるのが特徴。
赤ちゃんの皮膚カンジダ症 治療&ホームケア
こまめなおむつ替え、座浴やシャワーなどで清潔と乾燥を保つことが大切です。
カンジダ菌は乾燥に弱いので、おしりのしわものばして中までよくふき、乾燥させてからおむつをあてます。なかなか治らないようなら早めの受診をしましょう。
抗真菌薬入りの塗り薬を塗れば1~2週間ほどでよくなりますが、おむつかぶれと自己判断し、ステロイド薬入りの塗り薬を塗ると症状が悪化するので注意が必要です。
逆に、おむつかぶれに抗真菌薬入りの塗り薬を塗ると悪化するので、自己判断で薬を塗るのは禁物です。
●イラスト/ヌガトモコ
■赤ちゃん 皮膚の病気
・乳児湿疹(にゅうじしっしん)・乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)
・あせも
・おむつかぶれ
・皮膚カンジダ症(ひふかんじだしょう)
・とびひ・伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)
・水いぼ・伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)
・単純ヘルペス
・じんましん
・薬疹(やくしん)
・アトピー性皮膚炎
・接触皮膚炎
・あざ
▼参照:『最新!赤ちゃんの病気新百科』
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。