赤ちゃん・新生児の病気 未熟児貧血の症状とケア【医師監修】
ママのおなかから出てきたばかりの新生児(生後4週までの赤ちゃん)の病気は、生まれつきだったり、出産時の影響で起こったり、体の各機能が未熟なために起こったりと、その原因はいろいろです。さらに、すぐに治療が必要なもの、経過観察を行うものなど、対処法もさまざまです。主治医の説明をよく聞き、赤ちゃんにとってベストな方法でケアできるようにしましょう。
新生児の未熟児貧血(みじゅくじひんけつ)って?
早産で生まれた赤ちゃんは貧血になりやすく、とくに出生体重が2000g以下の赤ちゃんには貧血が多く見られます。これは、血液をつくる働きが未熟なことが原因です。貧血だと赤ちゃんの顔が白っぽく見えるほか、母乳やミルクの飲みが悪い、体重の増え方が鈍い、なんとなく元気がないなどの症状が現れます。
また、低出生体重児は体内に蓄えている鉄分が少ないため、3~5ヶ月ごろに鉄欠乏性貧血を起こしやすくなります。
未熟児貧血の主な症状
・顔色が悪い
・飲みが悪い
・体重の増え方が悪い
・元気がない
赤ちゃんの未熟児貧血 治療
NICU(新生児集中治療室)入院中は、出生体重1500g未満の早産の赤ちゃんの場合、治療には、エリスロポイエチンという造血作用のある薬を使います。
生後3ヶ月以降になって鉄欠乏性貧血を起こしたときは、鉄剤のシロップを飲んで鉄分を補います。母乳で育てられている場合、母乳中の鉄は少ないながら効率よく吸収されていますが、赤ちゃんが鉄欠乏の場合、ママが鉄分の多い食品を食べても、母乳を介して赤ちゃんが吸収する鉄の量は増えません。赤ちゃん自身に鉄を補う必要があるため、貧血と診断された場合は、医師の指示どおり薬を服用し、赤ちゃんの貧血を改善してあげましょう。
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※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。