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新生児って、か弱くて病気になりやすいの?【医師監修】

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ママのおなかから出てきたばかりの新生児(生後4週までの赤ちゃん)の病気は、生まれつきだったり、出産時の影響で起こったり、体の各機能が未熟なために起こったりと、その原因はいろいろです。さらに、すぐに治療が必要なもの、経過観察を行うものなど、対処法もさまざまです。主治医の説明をよく聞き、赤ちゃんにとってベストな方法でケアできるようにしましょう。


免疫防御システムはすでにできています

ママのおなかの中から出てきたばかりの新生児の体には、どんなことが起こるのでしょうか?

呼吸、循環(心臓から体のすみずみまで血液を行き渡らせること)、代謝(エネルギーを適切につくりだすこと)という、人が生きていく上で欠かせない3つの要素は、胎内と胎外ではそのシステムがまったく違っています。そのため、ママのおなかから出た途端、これら3つのシステムを、胎内仕様から胎外仕様へと切り替えなければいけません。とても難しそうに思えますが、ほとんどの赤ちゃんには、適応する能力が備わっています。

また、新生児はか弱くて、すぐ病気になってしまいそうに見えますが、すでにほとんどすべての免疫防御システムは出来上がっています。といっても、まだ細菌やウイルスなど外部の敵と戦ったことがなく、戦い方を学習していませんから、大人の体のように、病原体を素早く上手にはやっつけられません。そのため、病気になると重症化したり、長引いたりしてしまいがちなのです。

母乳が赤ちゃんの免疫力を強化します

新生児が備えている免疫の1つに、胎盤由来の免疫グロブリンGがあります。これは胎盤を通してママから赤ちゃんに移行する免疫で、細菌やウイルスが血管内に入ったことを感知すると、やっつけに行きます。この免疫グロブリンGは生後2~3ヶ月で少なくなっていきます。

一方、母乳由来の分泌型免疫グロブリンAは、戦わずに勝つための免疫です。腸の中で病原体を発見し、病気が起こる前に病原体を追いはらう働きをします。この免疫は、母乳で育てられることによって強化されます。1年の歳月をかけながら、赤ちゃん自身の免疫制御力として定着していきます。つまり、母乳を飲ませることで、赤ちゃんにオーダーメードの免疫という洋服を着せてあげるのです。母乳は赤ちゃんにとって「予防薬」でもあるというわけです。

飲みがよくご機嫌なら家で様子を見て大丈夫

前述のように、新生児は生命力にあふれていますから、元気に生まれて、心配な症状がない赤ちゃんには、通常、生まれた直後にはなんの検査もしません。ママ・パパが想像するよりずっと、新生児はしっかりしているのです。

とはいえ、病院を退院し、初めて育児をするママ・パパにとっては、赤ちゃんのちょっとした変化も心配になりますね。でも、吐く、おなかが張る、便がゆるいなど、ママ・パパとしては気になる症状が見られても、飲みがよくご機嫌なら、そのまま様子を見ていて大丈夫です。

逆に、いつものように飲んでくれない、ずっとうとうとしていて反応が鈍い、静かで泣かない、ぐったりしているなどは赤ちゃんからのSOSのサイン。早めに小児科を受診してください。また、生後3ヶ月未満でわきのしたでの体温が38度以上、あるいは36度以下の場合は、重症の病気の可能性があるので、すぐに小児科で診てもらう必要があります。熱の高さは気にするママ・パパが多いのですが、低体温も見逃せない症状であることを覚えておいてください。

監修/横田俊一郎 先生

■新生児の病気
新生児黄疸
産瘤
頭血腫
一過性多呼吸
呼吸窮迫症候群
胎便吸引症候群
急性胃粘膜病変・新生児メレナ
未熟児網膜症
未熟児貧血
新生児仮死

■ママ・パパが気になる!赤ちゃん 新生児の症状
柑皮症
新生児って病気になりやすいの?

赤ちゃんがかかりやすい病気・症状別・予防接種・お薬ガイド

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※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。

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