
365日のカレンダー式離乳食
離乳食とは?
おっぱい・ミルクを飲んでいた赤ちゃんが、大人と同じようなものを食べるようになるには、練習期間が必要。いきなり大人と同じものを食べさせようとしても、うまく食べられません。その練習期間に食べさせるのが、離乳食。離乳食は、赤ちゃんの口や消化器官の発達に合わせて、食べやすい大きさ、やわらかさに調理します。この本の離乳食の考え方や作り方は、厚生労働省が策定した「授乳・離乳の支援ガイド」をベースにしています。
たまひよ離乳食への想い
「どうして食べてくれないの?」「ちゃんと栄養がとれているのかしら?」
離乳食について悩みすぎて、疲れてしまうママやパパからのメッセージを受け取ることが多くあります。たまひよでは赤ちゃんの笑顔のために、まずはママやパパ、家族が笑顔でいることが一番大切と考えています。ときには市販のものを上手に使ったり、まとめて作ったものをフリージングしたり、便利な調理家電をつかったりと、息抜きしながら進めてほしい。
できるだけ作る人や与える人の負担が少なくなるような、新しく、わかりやすい情報を、お届けしていきたいと考えています。

離乳食初期から完了までの離乳食の進め方
離乳食初期・ごっくんのころ
回数 | 初めの1ヶ月1日1回→1ヶ月たったら1日2回 |
---|---|
かたさ | ポタージュ状→ペースト状 |
飲む・食べる量と 栄養の関係 |
おっぱい・ミルク ~90% 離乳食 ~10% おっぱい・ミルクが栄養の中心 |
離乳食中期・もぐもぐのころ
回数 | 1日2回 |
---|---|
かたさ | 舌でつぶせるかたさ(絹ごし豆腐が目安) |
飲む・食べる量と 栄養の関係 |
おっぱい・ミルク 90~70% 離乳食 10~30% |
離乳食後期・かみかみのころ
回数 | 1日3回 |
---|---|
かたさ | 歯ぐきでつぶせるかたさ(バナナが目安) |
飲む・食べる量と 栄養の関係 |
おっぱい・ミルク 60~30% 離乳食 40~70% |
離乳食完了期・ぱくぱくのころ
回数 | 1日3回 |
---|---|
かたさ | 歯ぐきでかめるかたさ(煮込みハンバーグが目安) |
飲む・食べる量と 栄養の関係 |
おっぱい・ミルク 20~0% 離乳食 80~100% |
食材別離乳食レシピ
【ごはん・めん・パンなどの炭水化物】
【魚・肉・豆腐などのタンパク質】
【野菜・果物などのビタミン・ミネラル】
離乳食動画
離乳食の与え方の基本
赤ちゃんの体はもちろん、
心までも成長させてくれる離乳食。
赤ちゃんも親も楽しく離乳食を進めるために、
知っておいてほしいポイントを紹介します。
5~6ヶ月ごろになったら離乳食を開始
1歳に近くなると、赤ちゃんはおっぱい・ミルクからの栄養だけではたりなくなってきます。5~6ヶ月ごろから離乳食を始め、食べることに少しずつ慣れていくことで1歳近くになったときに必要な栄養をほぼ食べ物からとることができるようになります。遅くても6ヶ月のうちには離乳食を始めましょう。
9ヶ月ごろになったら、ビタミンDや
鉄を含む食材を意識して取り入れる
ビタミンDは骨の成長に欠かせない栄養素。不足すると骨格異常を起こす「くる病」になることが。卵や魚類を取り入れましょう。鉄は酸素を体中に運ぶために必要。不足すると「鉄欠乏性貧血」になり、発達の遅れにつながることが。レバー、いわし、まぐろ、牛肉、卵などを積極的にとりましょう。
特定の食材を避けたり、
与える時期を遅らせたりしない
食物アレルギーが心配だからと、自己判断で特定の食材を避けたり、与え始める時期を遅くしたりするのはやめましょう。栄養バランスが悪くなるだけでなく、逆に食物アレルギーの発症につながる恐れが。食物アレルギーが心配な場合は、アレルギー専門医に相談しましょう。
食材の彩りをよくしバランスよく取り入れる
9ヶ月ごろになり、離乳食を1日3回食べさせるようになったら、栄養バランスも考えるようにしましょう。1食分にいろいろな色の食材を取り入れるようにすると、自然と栄養バランスが整います。食材の色を意識して、彩りよくするのがポイント。
赤ちゃんの口の動きや消化
能力に合ったものを用意する
離乳食は赤ちゃんの口の動きや消化機能に合った大きさややわらかさで調理することが大切です。大きさややわらかさをステップアップする時期には個人差があります。この本の月齢を目安に、赤ちゃんの様子を見ながら進めていきましょう。
食べる量や食べ方には個人差が
食べるのが上手な子、上手に食べられない子、食欲旺盛な子、小食な子など、食べ方や食べる量には個人差があります。また、それまで順調に食べていたのに、急に食べなくなることもよくあります。そんなときは無理せず、楽しい雰囲気で食べることを優先し、行きつ戻りつしながらあせらずゆったりと見守って。あせらず、行きつ戻りつ進めましょう。
離乳食の目的
食材の大きさや固さなどを調節しながら、
赤ちゃんが食べ物を食べられるように、
約1年かけて練習します。
食事の楽しさや喜びを教え、
生きる力を育てる
赤ちゃんは離乳食で、食材の味や香り、食感を初めて体験します。赤ちゃんがリラックスして食べられるよう、大人は声をかけながら、楽しい雰囲気をつくってあげましょう。離乳食の体験が、赤ちゃんの好奇心や探究心を育てます。また、家族みんなで食卓を囲んで食事をすることで、おいしさや楽しさなど、共感する心が育ちます。さらに、食事を1日1回から2回、3回と進めることで、生活リズムも整います。
食べ物を飲み込んだり、
かんだりする力を育てる
赤ちゃんが、食べ物を飲み込んだり、舌でつぶしたり、かんだりできるようになるためには、成長に合わせた練習が必要です。口や消化器官の発達に合わせて、食材の大きさややわらかさを調節してあげることで、飲み込む力やかむ力が発達していきます。かむことは、歯並びやあごの発達も促し、脳も活性化させます。また、食べることは手でつまんだり、スプーンを使ったり、手指の発達にもつながります。
成長するにつれてたりなくなる栄養素を、
食べ物からとれるようにする
1歳近くになると、おっぱい・ミルクの栄養だけでは、赤ちゃんの成長・発達を支えられなくなります。そのため、消化器官がある程度発達し、哺乳反射(おっぱいを吸おうとする本能)が消えるなど、食べ物を食べるための体の準備が整う5~6ヶ月ごろから離乳食をスタート。1歳6ヶ月ごろまでにはほぼ大人と同じ食べ物から栄養がとれるよう、約1年かけてステップアップしていきます。
【監修】太田百合子先生(管理栄養士)
東京・こどもの城小児保健部にて長きにわたり乳幼児の栄養指導を行う。
現在は大学や、専門学校などの非常勤講師のほか、講演会などでも活躍されています。
離乳食・幼児食の指導やお悩み相談に定評があり、「ひよこクラブ」でもおなじみの先生。
イラスト/sayurinishikubo
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