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子どもの育児 生後2歳以上

【医師監修】生後2歳以上 育児の基本情報

生後2歳以上の子どもの発育・発達

監修医師:あさかクリニック理事長 若江恵利子先生

発育の様子がゆるやかに。心はどんどん発達

できる運動が増え、その場でジャンプも。自立心が強くなり、着替えなどを自分でしたがります。

その場でジャンプも。乳歯が生えそろうころ

発育はさらにゆるやかになります。赤ちゃん体形からすらりとした幼児体形になってきます。足の機能が発達し、その場でジャンプができる子もいます。乳歯が生えそろってきて、薄切り肉や大きめに切ったにんじんなどのかためのものをかんで飲みこめるようになります。

自分で何でもしたがります

身体的な発育がゆるやかになる一方で、心は急激に成長する時期です。自分という意識が強くなり、したいことや好きなことがはっきりしてきて、自分で何でもやりたがります。これは自立心がはぐくまれている証。子どもの気持ちを尊重しながら対応していきましょう。個人差がありますが、名前や年齢を聞くと答えるようになる子もいます。

生後2歳以上の子どもとの生活とお世話のポイント

監修医師:かずえキッズクリニック 院長 川上一恵先生

困ることも多いけれど、楽しいことも

自立と甘えの間で揺れる気持ちをおおらかに受け入れましょう。おむつはずれ(トイレトレーニング)を本格的に始めてもいいでしょう。

この時期の子どもとの生活とお世話

●子どもの健康のために時間のコントロールを

自我が強くなってくるので、ママやパパが「そろそろ家に帰ろうね」「おふろの時間だよ」と誘っても、激しくイヤイヤすることも。子どもの意思は大切にしてあげたいものの、一方で規則正しい生活を送るために、ママやパパが時間のコントロールをする必要があります。公園から帰る時間を守る、外から帰ったら手を洗う、夜寝つくまでのルーティンを整えるなど、一日のなかの節目で声をかけて。繰り返し実行することで身につきます。

●おやつの与え方に注意しましょう。むし歯対策にも気をつけて

食事は1日3回、おやつは基本的には午前と午後に1回ずつ与えます。そろそろお菓子を口にする機会も増えてくるようですが、チョコレートやクッキーなどの甘くてむし歯になりやすいお菓子は与えすぎないように注意。あめ玉は誤えんの危険もあるので、控えましょう。食べているときは歩き回らせないことも大切です。また、食後に歯磨きをする、食事やおやつは時間を決めてダラダラ食べないなども、気をつけましょう。だいぶ大人と同じ食べ物が食べられるようになりますが、薄味で素材本来のおいしさを教えてあげましょう。

●食べ物での窒息について

丸くて小さい食べ物は窒息の危険があります。ピーナツなどのナッツ類・乾燥した豆類・あめ玉などは5才になるまでは食べさせないで。また、ミニトマト・ぶどう・さくらんぼ・うずら卵・球形チーズ・ウインナは小さく切ってから食べさせましょう。

●子どもの心に芽生える自立と甘えの気持ちの両方を理解して

泣いたり、怒ったり、わがままを言ったり、食べ物の好き嫌いをしたりしてママを困らせることもありますが、それは情緒が複雑に発達してきた証拠です。この時期は、自立と甘えの間で揺れているので、急にベッタリと甘えてくることもあります。何でも自分でやりたいと思う反面、ママやパパに見守っていてほしい気持ちも強いのです。子どもに振り回されているととらえるのではなく、揺れる気持ちを受け止めて、ほどよい距離で見守りましょう。

3歳健診

3歳0ヶ月から3歳6ヶ月ごろに行われます。体や心の発達はもちろん、言葉の発達や集団生活での様子など、気になっていることを相談しましょう。
成長が著しい時期で、自分でできることが増え、ほぼ会話が成り立つぐらい言葉も出るようになります。健診では歯科健診でむし歯のチェックや歯磨き、栄養指導なども行います。視力・聴力は事前に自宅に検査キットが送られてきて自宅で試す場合も(※各自治体で異なります)。尿検査は当日の朝、採尿して持参します。

健診内容
●身体測定●視覚●聴覚●尿検査●内科健診●歯科健診●歯磨き指導●栄養指導●手指の発達(お絵かき)●運動能力(歩き方、ジャンプ、片足立ち)●言葉の理解(名前や年齢を言う)など

おむつはずれ(トイレトレーニング)について

2歳を過ぎると「1人で歩ける」「おしっこの間隔があく」「言葉を理解する」という「3つの条件」がそろってくるころ。「トイレでおしっこしよう」と誘い始めましょう。おしっこの間隔に合わせたり、朝起きたときや食後など生活の節目を目安に、ママやパパが毎日続けられる方法で誘いましょう。おしっこが出る、出ないよりも、ママやパパが誘って1日に何回かトイレに行って座ることから習慣にしていくといいでしょう。
トイレでおしっこができた!という成功体験が増えてきたら、おむつをとって布パンツをはかせてみるのもいいでしょう。お兄(姉)ちゃんになったような気分でやる気になる子も。日中のおむつがはずれる目安は3歳代です。でも、肌に触る感覚の違いや、おむつに比べてスカスカした感じを不安に感じる子もいるので、無理させる必要はありません。子どもが「おしっこ」と教えてくれなくても、誘い続けることは大切ですが、ついつい誘いすぎると、逆に子どもが反抗的になったり、トイレを嫌いになったりすることも。子どものペースを尊重しましょう。

生後2歳以上の親子のコミュニケーション

監修:相模女子大学学芸学部子ども教育学科准教授 金元あゆみ先生

興味を広げる体験や、じっくり遊びこめる空間を

イヤイヤすることも増えてきます。生活に遊びを取り入れながら、おおらかな気持ちで成長を見守りましょう。

どっちどっちゲーム♪

なんでもイヤ!と言ってみる2才代。着替えなどのときには、「どっちにする?」と2つ見せて本人に選ばせるとスムーズにいったりします。「どっちどっちゲーム♪」と声をかけて、イヤイヤで困った!を楽しく遊びにしてみましょう。

嫌がるトイレは電車ごっこでGO!

遊びに夢中だったり気が向かないと、いくら誘っても「トイレ、イヤ!」。そんなときは、「ガタンゴトーン、ガタンゴトーン、次はトイレ、次はトイレでーす」と、電車ごっこで誘って楽しくトイレへ。いろいろな生活シーンに遊び心を加えて、親子で楽しみましょう。

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