赤ちゃんの育児 生後1ヶ月
【医師監修】生後1ヶ月 育児の基本情報
体重、身長ともにめざましく成長します

生後1ヶ月の赤ちゃんの発育発達
監修医師:あさかクリニック理事長 若江恵利子先生
手足をバタバタ動かす赤ちゃん、かわいいですね
手足をバタバタ動かすようになります。
全体的にふっくらした体つきになってきます
身長は出生時より約6~7cm伸び、体重も約1~2kg増えて、全体的にふっくらした体つきになります。体を反らせたり、手足をバタバタと動かすようになり、中には口にこぶしを持っていく赤ちゃんも出てきます。首はまだグラグラしていますが、顔を左右に動かせるようになり、うつぶせにすると顔を少し横に向けられる子もいます。
昼夜の区別はまだありませんが、次第に起きている時間が長くなります。少しの間ママやパパの顔をじっと見つめるようになりますが、まだ目の前にあるものに反応したり、笑いかけているだけです。肌の感触や温かさを感覚でとらえてわかってくる時期ですので、積極的にスキンシップしましょう。

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生後1ヶ月の赤ちゃんとの生活とお世話のポイント
1カ月健診を受けよう
1カ月健診で成長をチェック。飲む→寝るの毎日に寄り添って
この時期の赤ちゃんとの生活、お世話
□1カ月健診を受けましょう
□欲しがるときに授乳しましょう
□そろそろ外気浴を始めましょう
□赤ちゃんとスキンシップを
少しずつ起きている時間が長くなってきます
新生児期と同様、「飲んでは寝る」の繰り返しですが、少しずつ起きている時間が長くなってきます。とはいうものの、まだまだ昼夜の区別なく、赤ちゃんのペースに合わせてお世話をするのが基本です。ママにとって精神的・体力的につらいかもしれませんが、あと少しの辛抱です。大人と一緒におふろに入れるようになるので、おふろ係はパパにお願いするなど、周囲の助けを借りながら、乗りきりましょう。
授乳間隔が空く場合もありますが、まだリズムは整わない時期
だんだんおっぱいを上手に飲めるようになってきます。授乳間隔の空く赤ちゃんもいますが、一方で頻繁に欲しがる赤ちゃんもいます。授乳リズムは整わなくても、それが当たり前の時期なので、「欲しがったらあげる」スタイルでOK。まとまって寝る時間が増えてきた赤ちゃんは、起こしてまで飲ませなくても大丈夫です。ミルクの場合は、1日6回くらいが目安ですが、おっぱいと同様赤ちゃんのペースで、欲しがったらあげましょう。
周囲への興味が出てきて、あやすと反応する赤ちゃんも
周囲への興味も徐々に出てきて、メリーやガラガラの音をじっと聞いたり、あやすと反応したりすることも。ママやパパの表情の変化をよく見ているので、やさしく声をかけながら、笑顔でお世話しましょう。抱っこや体に触れられるのも大好きなので、ママは慣れない育児で大変でしょうが、ぜひ赤ちゃんとのスキンシップを楽しんで。授乳中や抱っこのときなどに、赤ちゃんからママに触れてきたときは、「なぁに」「ママはここよ」と笑顔や声かけで応えて。

1カ月健診
生後1カ月たった赤ちゃんの様子をみます。初めての育児の不安や疑問もこの機会に相談して不安を解消しておきましょう。健診の30分前までに授乳をすませておきます。
赤ちゃんの全体的な成長、体重の増え方をみます。このほか、心臓の音を聞いて先天性の心臓疾患がないか、水頭症(すいとうしょう)などの病気がないか、股関節(こかんせつ)の開き具合はどうかなどを確認。体内のビタミンKが不足すると頭蓋内出血を起こすことがあるので、ビタミンK2シロップを投与します。
健診の内容 ●原始反射●おへその状態●筋性斜頸、股関節脱臼の有無●筋肉の緊張●視覚●聴覚●身体測定●診察(全体観察、皮膚の状態、胸・背中の聴診、口の中の診察、おなかの触診)●大泉門の触診●陰のう(男の子)・外陰部(女の子)の状態●問診など
大人と一緒のおふろの入り方
大人と一緒に入浴するようになると、入浴後がせわしなくなるので、入浴前に、おふろ上がりの用意までしっかり整えておくことが重要です。ママやパパが自分の体を洗っている間や、着替えている間におとなしくしていてくれるよう、お気に入りのおもちゃで遊ばせておくのもおすすめです。
1.着替えなどの準備をしましょう
リビングなどのお世話スペースに、赤ちゃんの着替えやグルーミンググッズなど湯上がりに必要なものを用意。紙おむつは広げて、ギャザーを立てておきましょう。
2.脱衣所にねんねスペースを作りましょう
ハイ&ローチェアなどにバスタオルを2枚重ね、ねんねスペースを作ります。床に寝かせる場合は周囲に危険なものがないか確認し、バスタオルを2枚重ねて寝かせましょう。寒い時期は、事前に脱衣所を暖めておきます。
3.ママが先に入浴しましょう
チェアに赤ちゃんを寝かせ、落ちないようにしっかりベルトをして待たせます。浴室のドアは開けておいて赤ちゃんが見えるようにすると、赤ちゃんが安心するし、安全も確認できます。
4.赤ちゃんを湯船に入れましょう
赤ちゃんの体を軽くお湯で流してから、抱っこして浴槽へ入ります。のぼせやすいのでつかるのは胸までに。
5.上から順番に洗いましょう
上から洗うのが基本ですが、冷えるのが心配なときは、頭は最後でもOK。洗髪後はタオルですぐふきます。くびれなど汚れがたまりやすい部分は念入りに洗ってください。
6.赤ちゃんの体をふいて、タオルで包みましょう
脱衣所のチェアに赤ちゃんを寝かせ、1枚目のバスタオルで赤ちゃんをくるみ、ママはバスローブなどをはおってから、軽くふきます。2枚目のバスタオルで赤ちゃんをくるんで、リビングなどのお世話スペースに移動します。
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生後1ヶ月の親子のコミュニケーション
監修医師:和洋女子大学 人文学群 心理・社会学分類 人間発達学専修 こども発達支援コース 教授 鈴木みゆき先生
「体にタッチ」や「見る」の刺激にワクワク
この月齢の遊びのポイント ★いろいろなシーンでスキンシップ ★じっと見ることも遊びに ★お外の光や空気を体験しよう
おなかをブブブーッ♪
1.おなかに口を当てて息を吹きかけて
赤ちゃんのおなかに口を当てて、息を吹きかけると「ブブブー」と音がします。くすぐったさ、音のおもしろさ、親子の一体感で喜びます。
2.ママ・パパも楽しんで笑っちゃおう
赤ちゃんが楽しくなるコツ、それはママ・パパが楽しむことです。楽しさは伝わるもの。赤ちゃんがいることを存分に楽しみましょう。
●バリエ
指でおさんぽコチョコチョ遊び
赤ちゃんの体を散歩するように、おなか、わき腹、足の裏など、指先でくすぐります。笑顔で話しかけながら脳や心も心地よく刺激して。
●バリエ
おむつ替えを楽しい時間に
おむつ替えや着替えのときなどに、楽しくスキンシップしましょう。軽く足をさすってのびのび。おむつ替えを嫌がる赤ちゃんもご機嫌。

見つめて見つめて
1.明るく目立つ色のおもちゃを見せて
赤など明るい目立つ色のおもちゃを見せると、わかりやすく楽しめます。3~4カ月ごろには、ゆっくり左右に動かすと目で追いかけますよ。
2.1つのおもちゃに集中
見る刺激がいいからと、一度にあれもこれもと欲張ると、赤ちゃんの脳は疲れてしまいます。1つのおもちゃでゆっくり楽しみましょう。
●バリエ
手作りメリーをつるしてみても
丸く切ったボール紙に適当に柄を描き、まわりに4つくらいリボンをつけて、天井からつるし、手でちょっと回してあげれば、手作りメリーに。
おなかに乗せて
1.顔を横向きにしておなかの上へ
ママ・パパがあお向けに寝て、おなかの上に赤ちゃんを寝かせるように抱っこ。首がすわっていないので、顔を横向きに寝かせてあげましょう。
2.ママ・パパもゆったりとした気持ちで
赤ちゃんのぬくもりを感じながら、このころならではの静かな癒やしの時間を味わいましょう。親も楽しんでこそ赤ちゃんも喜びます。
お外をジ~ッ
窓を開けてお外を見ながらお話
鳥の鳴き声、陽の光、風の音、におい、葉っぱの揺れなど、ママ・パパが気がついたことを話しかけてあげるだけで、興味をわかせていきます。
●朝の光を浴びれば生活リズム作りに
このころの赤ちゃんにはまだ昼夜の区別がついていません。今後の成長に影響が大きい生活リズムをつけていくためのいちばんの方法は、朝の光を浴びること。カーテンを開け、朝の光を浴びながら外を見てのお話タイムは宝のような時間です。
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生後1ヶ月 ママの悩みQ&A
妊娠中はおなかの赤ちゃんの成長、体重管理や体の悩みについて、育児中は赤ちゃんの発育、予防接種や健診、母乳・ミルク・離乳食、お世話や遊びなどなど、いろんな疑問や不安を抱えています。そんな妊娠中から育児中のママたちのお悩みに、産婦人科や小児科の医師、助産師、保育士など各分野の専門家がていねいにお答えします。
- 1カ月の赤ちゃんです。最近顔に小さなポツポツが出てきました。おでこを中心に出ています。病院に行ったほうがいいのでしょうか?
- 新生児から4カ月くらいまでの赤ちゃんは顔が脂っぽいのが特徴です。…
- 1カ月になります。おっぱいを飲ませているとむせることがあります。飲ませ始めもなかなかくわえられません。舌が短いような感じを受け、舌小帯異常(ぜっしょうたいいじょう)じゃないかと不安です。
- 舌小帯というのは舌の裏側の真ん中についているひだです。…
- 1カ月の息子を育ててます。母乳育児を考えてるんですが、おっぱいをあまり吸おうとしてくれず、一応毎回授乳のたびにおっぱいをくわえさせてますが、どんどんおっぱいが出なくなってきました。完全母乳で育てたいのですが、あきらめたほうがいいですか?
- 一応、毎回おっぱいをくわえさせているということは、ミルクとの混合栄養なのでしょう…
- 生後1カ月が過ぎました。10分ほどで着くスーパーがあるのですが、散歩がてら一緒に行ってはいけないでしょうか?
- 外気浴は始めていますか?まずは外の空気に慣れさせることから始めましょう。…
- 赤ちゃんの服装のことですが、本に「1カ月過ぎたら、大人より1枚少なめ」と書いてありました。本当に風邪をひかないですか?私はそこまで気にしてないんですが義母にすごく注意されます。
- 赤ちゃんの体格にもよりますが、新生児は大人より1枚多め、1~3カ月は…
赤ちゃん・育児 月齢別基本情報
赤ちゃん 生後0歳~1歳-生後0ヶ月~11ヶ月

ご出産おめでとうございます。妊娠・出産、本当にお疲れ様でした。でもこれからが本番!抱っこ、ミルク、おむつ替え、予防接種…。赤ちゃんとの新しい生活には、たくさんの「初めて」がいっぱい。そんな「初めて」だらけのこの時期に知っておきたい情報をまとめました。
赤ちゃん 生後1歳~-生後12ヶ月~

だんだんと自我が芽生え「イヤ」が多くなってくるなど、心がぐんと発達していきます。親子のコミュニケーションの良い方法は?かかりやすい病気は?子どもの自我が成長しはじめるこの時期の子育てに役立つ情報を集めました。
赤ちゃんの病気・症状別・予防接種
0ヶ月~3才ごろまでの赤ちゃんの病気や事故・ケガ、ホームケアについて、症状別に詳しくわかりやすく、すぐ役に立つようにまとめました。こんなときどうする?がわかる! 初めてママの心強い味方です。症状別にすぐ引けて、まず何をして、いつ病院に行けばいいかがわかります。
0~3才の乳幼児がよくかかる病気やなりやすい病気を、体の部位別や病気の種類に分けて解説します。
「主な症状」「なりやすい月齢・年齢」「なりやすい季節」「こんな病気」「治療法&ホームケア」を記載しています。
治療方法やホームケアのしかたは、症状や赤ちゃんの状態によって異なるので、診察をした医師の診断に従いましょう。
赤ちゃんが病気になったときの症状別に、ママ・パパが何をすればよいか、を受信の前後に分けてまとめました。
また、その症状の程度によって、夜間や休日でも受信したほうがいいのか、診療時間まで待って受診すればいいのか、などの判断の目安を示しました。事故やケガが起こったときに、まず行うべき応急処置の方法も紹介しています。
予防接種は、その病気にかかると重い症状が出たり、思い後遺症が出たり、最悪の場合死に至ることもある病気を防ぐための唯一の予防手段です。赤ちゃん、子どもの予防接種は種類がたくさんあり、スケジュールを立てるのが大変ですが、ママとパパは予防接種に対する知識を深め、赤ちゃん・子どもを病気から守りましょう。
医師は赤ちゃんの様子を見て、最善と判断した薬を処方します。赤ちゃんに処方された薬の種類や効能についてしっかり理解して、病気が少しでも早く回復の向かうようにケアしてあげましょう。
0歳~1歳に関する用語
「たまひよ用語辞典」は、多くのママに好評の「たまひよ大百科シリーズ」を元に、たまひよnet向けに、短い時間で簡潔に概要がつかめるようにと全て一から編集した、みなさまのための用語集です。 用語は、「出産用語」「産後の体用語」「新生児のお世話用語」に分かれています。気になる部分を選んで、読み進めていってくださいね。