【医師監修】赤ちゃんの感染症 おたふくかぜ・流行性耳下腺炎の症状とケア
ウイルスや細菌が赤ちゃんの体に入り込み、発熱、せき、鼻水、発疹などを引き起こす感染症。おたふくかぜ・流行性耳下腺炎は、おたふくのように、顔のまわりが腫れるのが特徴です。生後0ヶ月~3歳ごろまでの赤ちゃんが、かかりやすい病気の症状やホームケアをまとめました。
赤ちゃんのおたふくかぜ・流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)って?
おたふくのように、顔のまわりが腫れるのが特徴。
1000人に1人の割合で難聴になるケースも。
おたふくかぜ・流行性耳下腺炎の主な症状
・発熱
・頰の腫れ
おたふくかぜ・流行性耳下腺炎になりやすい月齢・年齢
生後6ヶ月~
おたふくかぜ・流行性耳下腺炎になりやすい季節
春〜夏
赤ちゃんのおたふくかぜ・流行性耳下腺炎 こんな病気
ムンプスウイルスの飛沫感染によってうつる病気。耳の下の耳下腺、あごの下の顎下腺、舌下腺という唾液腺が炎症を起こし、腫れや痛みを伴います。
耳下腺の腫れは両側だったり、片側だけだったりします。同時に腫れることもあれば、初めに片側が腫れて2~3日してから反対側が腫れることもあります。
また、あごの下の顎下腺だけが腫れることもあります。ほとんど腫れが見られない場合も少なくありません。熱は38度前後か、まったく出ない場合もあります。
腫れは4~7日でひきますが、まれに腫れから3~10日後に頭痛や嘔吐などの症状が出る髄膜炎、難聴、睾丸が腫れて痛む睾丸炎などの合併症を起こすこともあります。
発病後7日くらいはうつる可能性があるので注意が必要です。
唾液腺が炎症を起こし、腫れて痛みます
おたふくかぜで腫れる部位
赤ちゃんのおたふくかぜ・流行性耳下腺炎 治療&ホームケア
有効な薬はなく、高熱や耳下腺の痛みには解熱鎮痛薬を使用します。合併症を起こした場合は、入院することもありますが、基本的には経過観察のみ。安静にして、自然に治るのを待ちます。唾液が出ると痛むので、飲食は酸っぱいものは避け、あまりかまなくてもいいものを与えましょう。
耳下腺や顎下腺が腫れた場合は、ぬれタオルで冷やすと痛みが和らぎます。温めたほうが気持ちがよさそうなら温湿布などをしてあげましょう。
感染すると、1000人に1人の割合で片耳が難聴になるケースもあるので、1歳を過ぎたら予防接種を受けましょう。
代表的な薬
・解熱鎮痛薬(アンヒバ、アルピニー、カロナールなど)
●イラスト/ヌガトモコ
■赤ちゃん 感染症
・突発性発疹(とっぱつせいほっしん)
・インフルエンザ
・はしか・麻疹
・水ぼうそう・水痘(すいとう)
・おたふくかぜ・流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)
・風疹(ふうしん)
・りんご病・伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)
・RSウイルス感染症
・ヘルパンギーナ
・手足口病(てあしくちびょう)
・アデノウイルス感染症・咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)・プール熱
・溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)
※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。
初回公開日 2019/6/12
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