赤ちゃんの育児 生後1歳4〜7ヶ月
【医師監修】生後1歳4〜7ヶ月 育児の基本情報
運動量が増え、スマートに
生後1歳4〜7ヶ月の赤ちゃんの発育・発達
監修医師:あさかクリニック理事長 若江恵利子先生
上手に歩ける子が増え、自己主張が盛んに
小走りや階段上りもできるようになり、なんでも自分でやりたがるころです。
上手に歩けるようになり、奥歯が生え始める子も
1歳6ヶ月までにはほとんどの子が歩けるようになります。しだいに自然な歩き方になり、中には、小走りができる子もいます。積み木を積んだり、ボールを投げる、クレヨンでなぐり書きをするといった指先で力加減を調節するこまかい動作ができるようになります。離乳食は1歳6ヶ月ごろで完了。前歯が生えそろい、奥歯が生え始める子もいます。
自己主張がさらに激しくなり、ごっこ遊びが楽しめます
自己主張がさらにはっきりしてきて、拒否する、すねる、嫉妬(しっと)するといった大人と同じ感情を表現するようになります。自分でやりたいという気持ちが強くなり、道具を使って大人のまねが上手にできるころなので、手洗いや歯みがきなどの生活習慣を身につけていく時期。想像力が豊かになるので、お店屋さんごっこ、お医者さんごっこなどのごっこ遊びが楽しめます。
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生後1歳4〜7ヶ月の赤ちゃんとの生活とお世話のポイント
行動範囲が広がり、目が離せません
そろそろ離乳食は卒業のころです
危険を取り除いて、事故を防ぐ環境を整えよう
この時期の子どもとの生活とお世話
□手洗いや歯磨きなどの習慣をつけましょう
□絵本の読み聞かせをしましょう
□1歳6ヶ月健診を受けましょう
●靴を履いてお散歩へ出かけ、たっぷりあんよさせて
多くの子が歩き始め、靴を履いて上手に歩けるようになります。なかには、小走りしたりする子も。天気のいい日はお散歩に出かけ、たっぷり歩くことを楽しみましょう。また、大人のすることに興味を持つので、手洗いや歯磨きなどの生活習慣が身につくよう、ママやパパはお手本を示してあげて。歯磨きは、子どもがママやパパのまねをして歯ブラシを使ったあと、ママやパパが仕上げ磨きをしてあげましょう。
●栄養のほとんどは離乳食からとるように
離乳食は最終ステップに入り、ほとんどのエネルギーは離乳食からとるようになります。離乳食を1日3回しっかり食べていれば、食後の授乳がなくなる子も。まだ甘えて母乳やミルクをほしがる子もいますが、案外あっさり卒業するケースも多いようです。モグモグして食べることが上手になったら、少しずつ幼児食へすすめましょう。まだ手づかみ食べが中心ですが、スプーンやフォークも少しずつ使えるようになってきます。
●積極的に言葉をかけましょう。遊びを通して生活習慣も教えて
毎日の生活の中で、ママやパパとのやりとりを通して生活習慣を覚えていく時期です。ママやパパは一方的に語りかけるのではなく、子どもの反応を見ながら、ゆっくり語りかけたり、宅配便ごっこや電車ごっこなどで遊んだりして、言葉の発達を促して。遊びながら、お片づけなどの習慣も少しずつ教えていきましょう。寝る前などに、絵本の読み聞かせを習慣にするのもおすすめ。
立っち、あんよのころの室内の事故・けがで気をつけたいこと
あんよで動き回ったり手先が器用に動かせるようになったりするため、いたずらから事故に発展することが増えていきます。歩き方はおぼつかないので、よろけたときにけがをする可能性も高いです。立っちをするようになると目線が変わり、ローテーブルやテレビ台などに置かれたものがよく見えるため、つい手を出したくなります。また、歩き方が不安定なので、よろけた拍子に家具などにぶつかったり転落することも。常に危険と隣りあわせと考え、すべての部屋に危険対策を施しましょう。
<キッチン・ダイニング>
電気製品や刃物など危険なキッチングッズは、手が届かない1m以上の高さに収納するか、引き出しや棚にロックをかけて開けられないようにします。ダイニングでは熱い料理を触ってやけどをしないように、手が届かない位置に置いて。キッチンの出入り口にロックつきのゲートをつけるのもおすすめ。
<リビング>
リビングは物が多い部屋なので、家具にぶつかったり、置いてあるものに足を取られ転倒することが。また、引き出しや加湿器などをいたずらしようとして、けがややけどをすることもあります。窓やベランダからの転落にも注意。危険防止グッズを活用し、安全な環境を整えてください。
<寝室>
ベビーベッドの中に余計なものがあると、それを踏み台代わりにして転落することがあります。また、プラグをなめて感電する危険もあるので、コンセントを専用グッズで覆ったり(※リビングなども同様)、使わない家電のプラグは抜くなどの対策を取りましょう。
<おふろ・洗面所>
浴槽や洗濯機をのぞき込んで落ちるなど、溺水の危険が高まる時期です。浴槽や洗濯機の水は必ず抜き、近くに踏み台になるようなものを置かないようして。浴室には鍵をかけ、洗面所にはゲートをつけましょう。
<階段・玄関>
階段を自由に出入りできないよう、ロックつきのゲートを活用して。階段に物があるとつまずいて危ないので、障害物は取り除いて。玄関を勝手に開けて手足をはさまないよう、鍵は必ずかけ、ドアを閉めるときは十分注意しましょう。
生活習慣の教え方
<着替え>
着替えのときに自ら手や足を動かしたり、靴下を引っ張って脱ごうとするのは子どもが「自分で!」という気持ちになったサイン。でも、すぐに上手にできるわけではありません。まずは、子どもにとって動きやすく着替えが楽な衣類を選びましょう。1人で着替えができるようになるまで、ママやパパが上手にサポートしてあげて。大人のまねが好きな時期ですから、ママやパパがお手本を見せましょう。
<片づけ>
1〜3歳では、ママやパパが片づけることの必要性をいくら説明しても子どもには伝わりません。まずは子どもが遊んだおもちゃ類は、親が手本となって毎回同じ場所に片づければ、どこに何があるかを子どもがわかるようになります。そして、子どもが十分遊んだあとや食事の前など、きりのいいところで、言葉をかけて一緒に楽しく片づけましょう。1歳代は大きなおもちゃ箱に何でもまとめてしまう方法でもOK。2、3歳になったら、「クレヨンはここ」、「積み木はここ」というように小さなカゴや箱を利用し、次に使うときを意識した片づけにステップアップするといいでしょう。
1歳6ヶ月健診
赤ちゃん時代を卒業する節目でもあるので、必ず受けましょう。言葉でのコミュニケーションもとれるようになるので、その様子も確認します。
ほとんどの自治体で無料で実施。体も心も飛躍的に発達し、ほとんどの子があんよができるようになり、視聴覚の発達も判断しやすくなる重要な時期。とくに、歩いたときの体のバランスや足の運びをみます。歯もだいぶ生えてくる時期なので、同時に歯科健診を行う地域もあります。
健診内容●視覚●聴覚●ひとり歩きの様子●手指を使って遊ぶ様子●言葉の表出●問いかけへの理解・反応●身体測定●診察(全体観察、皮膚の状態、胸・背中の聴診、口の中の診察、おなかの触診、大泉門の触診)●陰のう(男の子)、外陰部(女の子)の状態●問診など
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生後1歳4〜7ヶ月の親子のコミュニケーション
監修:相模女子大学学芸学部子ども教育学科准教授 金元あゆみ先生
生活習慣を遊びに取り入れていこう
さらにまねっこ遊びが好きになるので、お片づけや歯磨きなども遊びながら身につけて。ダイナミックな体遊びもトライしてみましょう。
宅配便ごっこでお片づけ
生活習慣を遊びの延長で覚えていく時期です。お片づけの意味は理解しにくいので、ママやパパと一緒に遊びながら習慣にしましょう。おもちゃ箱を宅配便などに見立て、「お荷物くださ~い」「お荷物どうぞ」などと言いながらおもちゃを一緒に箱に集めていきましょう。1つでもおもちゃを箱に入れたら、ほめてあげて。最後に一緒に収納場所まで「ブッブー」などと運び、片づいた気持ちよさも伝えましょう。
ダイナミックな体遊び
ママやパパが子どもを抱っこしたら手の力を少しゆるめて、子どもをママやパパにしっかりとつかまらせて遊びます。「落ちるな~」「頑張れ~」などと声をかけながら遊んで。落ちそうな時はいつでも支えられるよう気をつけながら繰り返し遊んでみましょう。ママやパパが馬になって子どもを背中にのせてゆっくり動くのも楽しいです。落ちないようにバランスを取ったり力を入れたりして、自分の体の動きや力加減をコントロールすることにつながっていきます。
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