赤ちゃん・新生児の病気 胎便吸引症候群の症状とケア【医師監修】
ママのおなかから出てきたばかりの新生児(生後4週までの赤ちゃん)の病気は、生まれつきだったり、出産時の影響で起こったり、体の各機能が未熟なために起こったりと、その原因はいろいろです。さらに、すぐに治療が必要なもの、経過観察を行うものなど、対処法もさまざまです。主治医の説明をよく聞き、赤ちゃんにとってベストな方法でケアできるようにしましょう。
新生児の胎便吸引症候群(たいべんきゅういんしょうこうぐん)って?
生まれる前に、赤ちゃんが一時的に苦しくなると胎便(胆汁や腸の粘液など)が出てしまうことがあります。その胎便が混じった羊水を赤ちゃんが鼻や口の中に吸い込み、生まれるとき最初に呼吸した際、肺に吸い込んでしまうことで起こる病気です。細い気管支に胎便が詰まったり、詰まらなかった部分がふくらみすぎたり、胎便の刺激で肺炎を起こしたりします。
胎便吸引症候群の主な症状
・細気管支に胎便が詰まる
・肺炎
新生児の胎便吸引症候群 胎便を吸引し、酸素を与えながら経過を観察します
羊水が胎便で濁っている場合は、生まれてすぐに吸引して胎便を取り除き、酸素を投与して様子を見ます。
胎便吸引症候群になった場合は、酸素と抗菌薬を投与しますが、重症のときには人工呼吸器が必要になることもあります。重症例では、気管に入れた管を通して、生理的食塩水や肺サーファクタントなどで洗浄したのち、人工呼吸管理を必要とする赤ちゃんもいます。
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※表記している、月齢・年齢、季節、症状の様子などはあくまで一般的な目安です。
※この情報は、2019年4月のものです。